東方昭和伝 第六章「事変前夜」(2/2)

東方昭和伝 第六章「事変前夜」(2/2)

動画には盛り込めなかったので、戦後高い評価を受けている石橋湛山の小日本主義・満蒙放棄論について。満州をはじめとする大陸の権益を放棄し、植民地市場をあてにしない貿易立国への転換を図るべきだとする石橋の論は、現代の目から見れば最も合理的で妥当なプランのように見えるし、長期的な目標、方向付けとしては理論的に正しかったことは歴史によって証明されています。しかし当時においてこのプランが実現可能であったかというと、貿易立国は自由経済体制が担保されて、かつイギリスのように世界の金融と情報を握っている状態で初めて現実的に可能となるものであり、当時の日本にそんな能力はなく、自由貿易体制は世界恐慌で崩壊していました。また、満蒙放棄論にはソ連の軍事的脅威に対する国防戦略的配慮が欠落しており、当時における石橋の論は、やはり非現実的に思われます。だから、「撤退という手段は現実的にありえなかった」と結論づけた次第です。 前→ sm9330123  第七章「満州事変(前編)」→ sm9400705  

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9330427