今週のテーマは「バンキング・アズ・ア・サービス」、通称BaaSだ。BaaSは、銀行機能を他の企業が利用できるようにするものだ。具体的には、SBIや住信ネット銀行、楽天銀行といった金融機関が銀行機能を提供し、JR東日本のような消費者と接点の多い企業が独自の銀行サービスを作ることが可能になる。BaaSの導入により、企業が自前の金融サービスを持ち、顧客との関係を強化しようとする動きが活発になっている。最近大きなニュースになったサービスでいえば、JR東日本の『JRE BANK』がこれにあたる。BaaSを導入する狙いは「顧客囲い込み」と言われている。JR東日本などもこの囲い込みに期待していると思うが、私は正直そこまで効果的ではないと考えている。理由の一つはビジネスモデルだ。銀行のビジネスは、顧客の預金だけでは利益を生みにくい構造になってしまった。もともと銀行は、顧客から預かった資金を企業に融資して利ざやを得たり、運用することでリターンを得る。この利ざやが銀行の大きな収入源だった。しかし、現在の日本は大規模な金融緩和政策が行われている。(続く)