新年早々、あまり景気のいい話ではないが、NECが4G・5G基地局向け通信機器の開発・生産を中止するというニュースが報じられた。防衛向けは継続するものの、民生向け通信インフラから事実上撤退するという判断である。このニュースを単なる「一企業の撤退」として捉えるのは浅い。ここには、日本の通信産業、ひいてはインフラ産業全体が長年抱えてきた構造的な問題が凝縮されている。日本では、通信会社と通信機器メーカーの関係が、海外と比べて極端にいびつである。通信分野で言えば、NTTとNEC、富士通といった、いわゆる「電電ファミリー」と呼ばれてきた関係だ。この構造は通信に限らない。鉄道であれば、JRグループと車両メーカー。電力であれば、電力会社と発電設備・原子力関連メーカー。いずれも、オペレーター(運営会社)とメーカーが過度に密接な関係を築いてきた。(続く)