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バッハ:モテット第1番「歌え、主の御前に新しき歌を」BWV225
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=U2uh5eZAVkc)。
バッハのモテット第1番「歌え、主の御前に新しき歌を」BWV225は、1727年頃にライプツィヒで初演され
たと考えられています。この作品は3つの部分に分かれており、第1部は詩篇第149篇を歌詞とする前奏曲と
フーガ、第2部は詩篇第103篇をもとにしたコラール、そして第3部は詩篇第150篇を歌詞とする合唱で構成
されています。
モテットは13世紀ごろの世俗のポリフォニー歌曲を起源として発展し、バロック時代には「ミサ曲以外のポ
リフォニーによる宗教曲」「宗教的な歌詞を持つ小規模な声楽曲」と認識されていました。しかし、バッハ
の時代には礼拝などで歌われる音楽はカンタータが主流となっており、モテットは時代遅れの音楽ジャンル
として衰退傾向にありました。そのことは、バッハがカンタータを200曲以上作曲したのに対し、モテット
はバッハ作品として伝わったのが9曲しかない(しかもそのうち4曲は偽作)ことにもあらわれています。
しかし、バッハの真作とされる5曲のモテットはどれも優れた作品となっており、特に本作は単独曲が一般
的なモテットでありながらカンタータに近い複数の曲という大規模な様式で、評価が高い作品といえます。
1789年にモーツァルトがライプツィヒを訪れたとき、聖トーマス教会でこのモテットを聴いて感動し、楽
譜を求めたものの、教会にはパート譜しかなかったため、自分で楽譜に書き写して大事に持っていったとい
う逸話が残されています。
ドロテー・ミールズ(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
ペーター・コーイ(バス)
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
バッハ:復活祭オラトリオ BWV249
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=62fawgUUpg8)。
1725年、バッハは「復活祭オラトリオ」BWV249を作曲し、同年4月1日(復活の主日)に初演しました。
この頃、バッハはライプツィヒで聖トーマス教会の付属学校カントル(トーマスカントル)の役職にあり、
その職務の1つとして、教会歴に従って毎週1曲というペースでカンタータを作曲し、礼拝式で演奏していま
した。これは優れた才能を持つバッハといえど大変に労力を要する仕事であり、その対応策として、バッハ
は旧作のカンタータの音楽を再利用して歌詞を新しいものにする、ということをしばしば行っていました。
これはルネサンス時代から続く作曲手法で「パロディ」と呼ばれています。
バッハの復活祭オラトリオもこうして作られたパロディ作品の1つで、この年の2月23日に初演した世俗カ
ンタータ「消え去れ、心のわずらいよ」BWV249a(楽譜は消失しており、台本のみ残存)から7曲を転用
し、これに新曲を4曲追加して完成されました。歌詞の内容は復活祭にちなんで、ヤコブの母マリア(ソプ
ラノ)、マグダラのマリア(アルト)、ペトロ(テノール)、ヨハネ(バス)がイエスの復活の知らせを喜
ぶ様を歌うものとなっています。
なお、本作は初演後に2度の改訂が行われており、最初の改訂のときに「オラトリオ」の名称が付けられま
した。
マリア・ケオハネ(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
ゼバスティアン・ミルス(バス)
ヨス・ファン・フェルトホーフェン指揮
オランダ・バッハ協会管弦楽団
オランダ・バッハ協会合唱団
バッハ:カンタータ第109番「われ信ず、尊き主よ、信仰なきわれを助けたまえ」BWV109
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=SgHtwSyxMsU)。
1723年、バッハのカンタータ「われ信ず、尊き主よ、信仰なきわれを助けたまえ」BWV109は三位一体節後第21日曜日である10月17日に初演されました。
この日の福音書章句は「堅く信仰をもつ者は救われる」という内容であり、本作もその内容に沿って、冒頭の合唱から「信仰」と「不信心」が対立し、前半は不信心が優勢なものの、後半はイエスの奇蹟によって信仰が優勢となり、終曲で「神は信仰を持つものすべてを助けたもう」と歌われます。
音楽様式としては、全6曲のうち第1曲と終曲に優れた合唱が配置され、1723年に初演されたカンタータの中では演奏規模が大きい部類に入る力作といえます。
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント合唱団
バッハ:カンタータ第75番「乏しき者は食らいて」BWV75
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=CVigm_9XHj0)。
バッハのカンタータ「乏しき者は食らいて」BWV75は、1723年に彼がライプツィヒのトーマスカントルに着任して初めて披露したカンタータで、トーマス学校内の宿舎に入居してわずか1週間後、三位一体節後第1日曜日である5月30日にニコライ教会で初演されました。
本作はライプツィヒ市民に対してバッハが自分の能力を紹介するための作品という側面があり、第1部7曲、第2部7曲の14曲からなる大規模な作品となっています。作品は第1部の第1曲が合唱曲、第2部の第1曲(第8曲)がシンフォニアという違いはあるものの、後に続く曲がレチタティーヴォとアリアが交互に演奏される構成はどちらの部も共通しており、更にそれらはソプラノ・アルト・テノール・バスのアリア、レチタティーヴォがすべて含まれていて、バッハが自分の音楽的能力を最大限に発揮した構成となっています。ただし、これらのレチタティーボは聖書の「貧しいものは幸せだ」という歌詞を装飾を変えながら歌っており、「小手先の技術で単一の曲を使い回している」と評価を下げる意見もあります。
とはいえ、本作の初演は見事な成功を収め、この後バッハはライプツィヒでほぼ毎週1曲のペースでカンタータの作曲・上演を行うこととなりました。
ミリアム・フォイアージンガー(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
ヴォルフラム・ラトケ(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス)
シギスヴァルト・クイケン指揮
オランダ・バッハ協会管弦楽団
オランダ・バッハ協会合唱団
バッハ作曲 マタイ受難曲から
ダミアン・ギヨンによる演奏です。
バッハ作曲 マタイの受難曲BWV244 ”憐れみたまえ わが神よ”
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