タグ 残響レコード が登録されている動画 : 110 件中 1 - 32 件目
種類:
- タグ
- キーワード
対象:
People In The Boxメドレー
People In The Boxのメドレーです。全10曲。括弧内はアルバム名です。今出ている3枚のアルバムから満遍なく選曲しました。/01.完璧な庭(Bird Hotel)/02.犬猫芝居(frog queen)/03.ペーパートリップ(frog queen)/04.Alice(Rabbit Hole)/05.バースデイ(frog queen)/06.海抜0m(Bird Hotel)/07.鍵盤のない、(Rabbit Hole)/08.失業クイーン(frog queen)/09.ヨーロッパ(Bird Hotel)/10.She hates December(Rabbit Hole)---追記:歌詞、ありがとうございます。
私的 People In The Boxメドレー
抜けたのを追加しときました! 1st mini albumから2nd album3曲ずついれました!どれも全部好きなので迷いましたw ①ペーパートリップ ②旧市街 ③水曜日 / 密室 ④冷血と作法 ⑤生物学 ⑥鍵盤のない、⑦土曜日 / 待合室 ⑧日曜日 / 浴室 ⑨昏睡クラブ ⑩Alice ⑪ヨーロッパ ⑫犬猫芝居 ⑬アメリカ ⑭はじまりの国 ⑮完璧な庭 ⑯She Hates December ⑰JFK空港
uplist mylist/22987060
【NORISTRY】Line of sight - 残響レコード【歌ってみた】
「しらスタレッスン ボカコレ出張版」にて課題曲として
おしらさんにレッスンしていただいた曲を歌ってみました。
● original:Line of sight / 残響レコード(so38587821)
● mix:つこ(mylist/32538315)https://twitter.com/tuko1573
● vocal:NORISTRY(mylist/31730762)https://twitter.com/NORISTRY2525
● 外部サイトへの無断転載はご遠慮下さい。
● Live Info
2021年5月2日ワンマンライブ「DREAMER」開催決定!
・現地観覧チケット https://ticket.line.me/sp/NORISTRY
・配信チケット https://spwn.jp/_events/21050212-noristry
9mm Parabellum Bullet - Vampiregirl (Live 08/09)
Talking Machine⇒sm5868415 次の曲(We Are Innocent)⇒sm7052263
People In The Box 「鍵盤のない、」
ギターすごすぎです。YouTubeからの転載です。/mylist/5912934 5/22 LUNKHEAD「白い声」(セルフ・ブートレッグ)追加しました 私信 924行きました
People In The Box 「水面上のアリア」
Youtubeからの転載です。転載ばかりですが→/mylist/5912934 5/11 「鍵盤のない、」追加しました 5/22 LUNKHEAD「白い声」(セルフ・ブートレッグ)追加しました 私信 924行きました
te' / 如何に強大な精神や力といえども知性なくしては『無』に等しい。
インストバンドです。歌詞職人はいりません。 te'/9mm Parabellum Bullet/凛として時雨
ハイスイノナサ - 地下鉄の動態 【PV】
2012年5月23日発売「動物の身体」より 投稿動画 mylist/30860585
People In The Box - 失業クイーン
ニコニコムービーメーカーで。画像は好み。変わりません。気に入ったらCD購入よろ
残響record Compilation CM
te',9mm Parabellum Bullet,People In The Boxのメンバーによる、残響record CompilationのCMスポット (BASSバージョン) 8/20 TSUTAYA限定リリース
【作業用BGM】残響メドレー【邦ロック】
残響レコードに所属している、していたバンドで音源持ってるバンドの楽曲を詰め合わせました。選曲は一般人気プラスうp主の好みです。
1.9mm Parabellum Bullet / 2.miimi / 3.People In The Box / 4.mudy on the 昨晩 / 5.Perfect Piano Lesson / 6.AFRICAEMO / 7.rejuvenated half-face / 8.cinema staff / 9.te' / 10.Luminous Orange
the cabs - anschluss
アンシュルス(独:Anschluß)とは、単語としては「接続・合併」を意味する。日本では、1938年3月13日のドイツによるオーストリア合邦(Der Anschluß Österreichs an das Deutsche Reich)の意味で使われ、独墺合邦、オーストリア併合等と訳される。
1/23(wed)release 1st full album「再生の風景」 "anschluss"
te'-如何に強大な精神や力といえども知性なくしては『無』に等しい
インストゥルメンタルで、いきなりガンッ!とくる曲です。
残響record Compilation CM DRUM Ver
ようつべより。9mm Parabellum Bullet/te'/People In The Box
残響record Compilation CM VOCAL Ver.
ようつべより。9mm Parabellum Bullet / People In The Box
People in the box『海抜0m』を弾いてみた
1音半上げチューニングは1弦が2回切れたからあきらめました。
1弦がF#に差しかかったあたりからスリル満点。もうやらない。カポがあればいい。
そんなこんなでPeople in the boxの『海抜0m』を弾いてみました。
いろいろ簡略化してたりしてますがおおめに見てやってください。
ギターは左寄りに振ってます。音量大きめ、ヘッドホン推奨です!
マイリスト mylist/8338705
ブログ http://nana18v.blog11.fc2.com/
ついったー http://twitter.com/nana_18v
65daysofstatic - Radio Protector
アルバムone time for all timeに入ってたやつです
te' 夢とは現実という平凡なものに付ける美しさに似た『嘘』の俗称。
タイトルが相変わらず長いです。新曲です。今までとは何か違うPVです。
the cabs"二月の兵隊"
youtube公式より転載
https://www.youtube.com/watch?v=6qsXxKawUos
キェルツェの螺旋PV→sm24782555
一番はじめの出来事XFD→sm24558015
回帰する呼吸XFD→sm24557917
再生の風景XFD→sm24552512
65daysofstatic - Drove Through Ghosts To Get Here
ロボットの可愛さは異常。
「RESTLOID」feat. 初音ミク【残響レコードボカロ制作部】
その途切れた想い 僕が繋ぎなおすよ
それがRESTLOID 何度だってやり直そう
目を閉じてみたら 思い描いてみよう
君だけの色を 君だけの未来を
浮かんできたその色が 僕らを導くのさ
今日より輝く 明日のイメージ
砕けた夢へのビジョンでも構わないさ
カケラ集めてまた新しいカタチ作ろう
I'm a RESTLOID 何度だってやり直そう
その想いは誰にも消せやしない
途切れたその糸を もう一度結び直して
前よりも強く 僕らを手繰り寄せるよ
望んでた未来のカタチじゃなくてもいいさ
君の好きにさ作り変えよう
砕けた夢へのビジョンでも構わないさ
カケラ集めてまた新しいカタチ作ろう
I'm a RESTLOID 何度だってやり直そう
その想いは誰にも消せやしない
数え切れないほどつまずいてきたけど
その光はまだ輝いていたよ
今感じた音 芽生えた想い 忘れないでいてね
もう一度 作り上げてゆく
目を閉じてみたら 思い描いてみよう
君だけの色を 君だけの未来を
望んでた未来のカタチじゃなくてもいいさ
未来を変えるのは君自身だ
ほらもう 見た事ない世界になる
砕けた夢へのビジョンでも構わないさ
カケラ集めてまた新しい夢を描こう
I'm a RESTLOID 何度だってやり直そう
その想いは誰にも消せやしないさ
We're RESTLOID 何度だってやり直そう
この想いは永遠に消えやしない
Produce 残響レコードボカロ制作部
https://twitter.com/zankyovocalo
Direction ピーナツバター校長
https://twitter.com/peanutsbtter
Music SHAKE
https://twitter.com/takekou1010
Illustration おにぎりまん
https://twitter.com/onigiriman1998
Movie Ramma Takahashi
http://dengekizoo.net
Riai「形骸」【残響レコードボカロ制作部】
原曲
「形骸」feat. vflower【残響レコードボカロ制作部】
https://nico.ms/so38524511
歌唱
Riai
https://instagram.com/vo__riai
「形骸」
僕はどこにいるんだろう。
空っぽの空間の中で、そう思う。
実際には、空っぽなんかではない。駅前の雑踏の中を僕は歩いているし、頭の上では電子公告がうるさく鳴り響いている。
巨大な広告板では「はばたけ、未来」とかなんとか謳って、清涼飲料がPRされている。
僕の手にはその清涼飲料があった。なんだかそれを持っているのも馬鹿らしくなって、ぐいとあおって中身を空にして、駅構内のゴミ箱に叩き込んだ。
こんな、いつもの日常。『僕』の全てはこの中にあると言っていい。
だが、『僕』は『日常』の中にあるだろうか。例えば、僕が僕でなくなって、『存在X』なんかになったとする。そうしたら、『日常』ってやつは崩壊するのだろうか、それとも、そんなのお構いなしにありつづけるのだろうか。
駅のホームに立つと、電源の入っていないホームドアが虚しく並んでいた。まだ運用を始めていないようだ。もちろんだがドアは開けっ放しで、飛び込もうと思えば簡単に身を投げることができる。
通過電車が走り抜けるというアナウンスが流れ、僕たち人間は一歩、下がる。
その中で、たった一人だけ逆方向に動く人間がいた。
電車は容赦なく通り過ぎる。その人は『人』から『存在X』になり、生きることをやめる。
ひそひそとそれを非難する声や迷惑そうに苛立つ声があちこちから聞こえて、そのうち駅員の大声がそれらを切り裂く。
僕は、あーあ、とだけ呟いて。
何もしなかった。
教室に入ると、男子の集まりが雑誌を持ってぎゃあぎゃあと騒いでいた。
どうやら、めくったページに載っている娘の誰が好みなのか、という話で盛り上がっているらしい。
僕は遠巻きにそのページを見てみたが、どれもこれも同じ顔、同じような体型、同じような化粧――全く同一とは言えずとも、ほとんど同じと言って差し支えない。
その集まりに合流することなく、僕は自席に座る。
窓の外を見ると、何かの光が反射した。女子の持っているスマートフォンの画面のようだった。
反射している女子の姿をよく見ると、スマートフォンを指し、にやにやと笑っている。0と1で出来た電気信号はそんなに楽しいのだろうか。
そんな奴らにボーダーを引く。
僕はあんな奴らとは違うんだ。じっとりと横線は僕を見つめる。
間違った認知が、僕の中でまっすぐに立つ。
毎日、毎日、こんなことの繰り返しだ。何があっても、時計は進む。
どこでだって同じようなことが起こっているし、どこかでは起こっていないのだろう。
ああ、授業中だというのにうるさいなあ。
後ろを振り向くと、にやついた男子たちが僕を見ていた。
僕はすぐに右手を挙げて、講師に保健室に行きたいという旨を伝えた。またか、と言われたがすぐに許可された。
あんな奴らと同じ人間だと思われたくない。そう思いながら、保健室の鏡を覗く。
くたびれた制服に包まれた男子生徒がそこには立っていた。
「お前は、誰だ」
口に出してみるが、応えることはない。虚像なのだから当たり前だ。
「正解って、なんだろうな」
鏡から目を離して、自分の右手を見つめる。握って、開いて。また握る。
きちんと動作しているのだから、僕は『存在X』なんかではないのだろう。
つまり――僕は、僕だ。
僕は、ここにいるじゃないか。現実感を持って、事実を受け入れて、生きていけばいいじゃないか。
「なあ、僕はここにいるだろう?」
鏡に映った僕は、何も答えなかった。
原作 金森璋「形骸」
オケ→ https://www.dropbox.com/sh/28s5sal1dd...
Produce 残響レコードボカロ制作部
Director みっどないと https://twitter.com/Midnight_Dir
Lyric 金森璋 https://twitter.com/akillernovels
Illustration 魚住山椒 https://twitter.com/since20191124
Movie Rerere
小林優奈「銀雪」【残響レコードボカロ制作部】
原曲
「銀雪」 feat. vflower【残響レコードボカロ制作部】
https://nico.ms/so38587706
歌唱 小林優奈
https://nana-music.com/users/623023
https://www.youtube.com/channel/UCirvC7c2KRXF_x3MoShBrow
「銀雪」
――凍った湖。
覗き込んだ僕の顔が、冷たい表情を映している。
朧月に照らされた、白い肌をしている、僕の表情。
霜が降り、雪が舞う。時折、月が隠される。
新しく降った雪をかき集め、手にすくって穴倉へ戻る。
ステンレスのカップに雪を詰め込んで、固形燃料を燃やしたスタンドにかけた。
こうでもしないと、飲み水すら手に入れられない。けれど僕にこの山を降るという選択はない。
もう残りがほんの少しになったチョコレートの欠けらを、一欠けだけアルミから取り出す。いくつ欠けらがあるのかをアルミの上から数え、ため息をついた。
果ての月――十二月。
その最後の日。
様々な思い出が駆け巡る。これは、走馬灯とも呼べるのではないか。
手がかじかんで、うまく字が書けない。これが人生の終結になるかもしれないのに。
僕が見つかるのは、もっともっと先、春が訪れ雪が溶ける頃だろうに。
それでもなんとか、彼女への最後の言葉を手帳へ書き込む。
ああ、助けは来ないだろうか。
湯が沸くまでの間に、また一歩、外へ身を出す。
足元に、凍った花が雪に沈んでいる。そっと、その花を手に取ろうと思った。
――轟――
風が吹く。僕の視界は六花に埋もれ、真っ白になってしまった。
白魔が、全てを攫っていく。こうして、せっかく小さく咲いた花でさえ、まっさらにしてしまうのだ。
あまりにも憎たらしくて、空を見上げる。紫黒。漆黒。ただひたすらに黒い空に、雪の花は咲く。
長い、長い夜。まだ、終わりそうにない。
もう、僕には明日すらもわからない。唯、独りこの場所で刻々と時を過ごすのだ。
「なあ、どうして今なんだよ」
雪夜に問いかける。
どうして、こんなときに限って天候が荒れたのか。否、こんなときだから荒れたのか?
わからない。明日すらわからないのに、そんなことがわかるもんか。
嫌気がさし、僕は穴倉の壁に背中を預けた。あまり、そういうことはすべきじゃない。体温を奪われるからだ。
こんなにも人間は弱い。
ああ、僕はここでゆっくりと命を削るのだ。何回も自覚を繰り返すたびに、悲しみが襲い、それに慄く。
愚かなことだと自分でも思う。
嘆き、慄くくらいなら来なければよかったじゃないか。
空の上には、北極星が光っているのだろう。夜の間は、頭上、真上にその星は現れる。
その輝きを思い出し、導かれ、また過去をなぞる。
穹窿は、ひたと黒く染まる。そこに、白妙の雪が舞う。
ふ、と。
暴風の音が止んだ。穴倉から顔を出してみる。
――凛。
深更に、上月が覗いていた。
まだ雲は多いものの、しんと静まり返る雪の中に、琥珀に光る月が、覗いていた。
「よかった」
これで、帰ることができる。
しかし、まだもう少しここにいることにしよう。どうせなら、あいつに会ってから帰る方がよさそうだ。
徐々に、明るくなっていく。暁闇が忍び寄ってくる。
東雲が雪嶺を侵していく。遠くに、日の出の気配がした。この時間を〈黄昏時〉の対義語として〈彼は誰時〉と呼ぶそうだ。
僕はバックパックに全ての荷物を包み込み、朝の分と思い取っておいたチョコレートをまた一欠け、口に放り込んだ。
美味い。素直に美味いと思えるのは、いつぶりのことだろうか。
一歩踏み出すと、掘り起こした雪が霜となり、ざく、と音を立てた。
ゴーグルをする前に、遠い空を見る。
一月一日。
――初日の出が、僕を照らしていた。
原作 金森璋「銀雪」
Produce 残響レコードボカロ制作部
Direction みっどないと https://twitter.com/Midnight_Dir
Lyrics 金森璋 https://twitter.com/akillernovels
Illustration 前バ! https://twitter.com/maeba865
Riai「六弦」【残響レコードボカロ制作部】
原曲
「六弦」feat. vflower【残響レコードボカロ制作部】
https://nico.ms/so38529351
歌唱 Riai
https://instagram.com/vo__riai
過去も未来も、大嫌いだ。
見捨てたくせにと嘆かれたり、救ってくれと泣きわめいたり。どちらにせよ、僕はそんなものたちに興味は無い。
否――関心くらいは、あった。
かつて僕はミュージシャンになりたい子供であったし、未来には本当にミュージシャンになりたいと思っている。
けれど、過去にも未来にも嫌われているし、嫌っている。
現在を見ろ。現在を見てみろ。こんな、くだらない日常に、毎日に浸って。
朝起きて、学校に行って、帰ってきて、食事と睡眠をとって、の繰り返し。
こんなんじゃ、夢なんて叶いっこない。叶える努力ができていないんだから、当たり前だ。
たったひとつの夢さえも、小さな光さえも、掴めない。
それでも、僕は六弦を抱くことをやめなかった。
六弦だけが、僕を認めてくれるのだ。問いかければ、正しい音で返してくれるのだ。
それに合わせてデタラメに歌ってみると、それだけで心が軽くなるような気がした。
夢を叶えるなんて、後でいい。
今は、独りでこいつと一緒にいられればいい。
今日もまた、起きる。
ほんの少し先で僕を手招いてる未来を睨みつけ、ベッドから起き上がる。
朝の六時だ。僕は枕元のアナログ時計を見てそう思う。
朝食替わりにゼリー飲料を飲みながら、テレビのチャンネルを8に合わせる。
いつもなら朝の挨拶をするはずの番組がやっているはずだったのだが、夕方のニュースを放映していた。
どうやら、僕は昨晩、泥酔して眠ったせいか時計を二回りして20時間以上、昏睡していたらしい。明日が何もない、完全に予定が空白の日でよかった。
擦り減ら去られた過去たちが、僕をあざ笑っているような気がした。少なくとも、僕が眠り潰した過去20時間ほどは、この馬鹿め、と大笑いしているに違いない。
さて、どうしようかと考えた。
僕はマトモな食事を摂ることをなんとなく嫌がった。その代わり、冷蔵庫から出したのはラガーの小瓶だ。緑色をしていて、きんと冷えた中身が透けて見える。
金属製の栓抜きを使い、王冠を外す。こんなものにもコレクターがいるんだな、なんて手で弄びながら、僕はソファーの前のテーブルに置いた。
次に手に取ったのは、もちろんギターだ。しかし、いくら防音設備がそれなりのアパートだと言えども、さすがにこの時間からギターを弾いていては周りに迷惑になる。なので、高校生のときに使っていたおもちゃみたいなポータブルアンプを出してきて、ヘッドホンに繋げた。
懐かしいな、と、素直に思う。
斬、と刻めばどこの弦がどうなっているのか、すぐにわかる。調律をして、ひとつ、ふたつ、刻んで――僕が一番最初に、作った曲を歌ってみる。
荒々しいコード進行。世間にむかっ腹を立てた歌詞。粗暴な旋律。
ああ、若いあのときの心が思い出される。
明日も見えないような深夜に、歌声は部屋に響く。
昔もこうして、部屋で必死に譜面に文字や記号を書き込んでは消し、あの子に笑われたっけ。
過去も未来も嫌いな僕のことを、好きだった彼女。
僕の過去を、未来を、受け入れてひとつになろうと言ってくれた彼女。
懐かしいついでに、彼女と一回だけ交換したアドレスにメールを出してみる。もう取得することのできない、ドメインの化石のようなアドレスだ。
返事なんか返ってこないだろう。そうは思ったが、今の電話番号を併記して、メールを送信した。
今時、プライベートでメールなんて。
そう思いながらラガーを一口あおる。それを飲み込む前に、携帯電話が震えた。
え、と口から零れた。メールではない。まさかの、電話だ。
ラガーのものとは違う泡を喰って電話に出ると、それは例の彼女からのものだった。
変わらない声。変わらない口調。
見捨てたくせにと嘆かれたり、救ってくれと泣きわめいたり。あの日々と同じだ。未来と過去を信じていた、栄光の道を歩んでいた頃。
歌って、と彼女は言った。わかったよ、と僕は言った。
アンプが無いから音は小さいが、スピーカー受話にすれば電話口に届くだろう。
歌い終わった後、彼女はそっと言った。
あなたと会えてよかった。
僕はその意味がよくわからなかった。けれど、僕も同じ感想を持った。
ああ、そうか。
未来も過去も、嫌いでいいんじゃないか。
君という、小さな光があれば。
不甲斐ないこの僕、たった一人だけでは、こんなに小さな光でも見つからなかった。
「ねえ、好きだよ」
僕は言った。
返事は、要らない。
もう――結果は、知っているから。
原作 金森璋「六弦」
https://twitter.com/akillernovels
offvocal→https://www.dropbox.com/sh/28s5sal1dd...
Direction みっどないと https://twitter.com/Midnight_Dir
Lyrics 金森璋 https://twitter.com/akillernovels
Illustration 前バ! https://twitter.com/maeba865