クラシック女性音楽家シリーズVol.1 奥村愛

クラシック女性音楽家シリーズVol.1 奥村愛

『カッチーニのアヴェ・マリア』は実際には1970年頃、ソ連の音楽家ウラディーミル・ヴァヴィロフ(1925-1973)によって作曲された歌曲であり、録音も楽譜も90年代前半まで知られていなかった。ヴァヴィロフは自作を古典作曲家の名前を借りて発表する事がよくあったが、自身が共演しているIrene Bogachyovaの1972年の録音では「作曲者不詳」の『アヴェ・マリア』として発表していた。ヴァヴィロフの没後数十年を経てCD録音されたMaria Bieshu(1996)やイネッサ・ガランテのデビュー盤(1994)では作曲者が"D. Caccini"と表記され、ジュリオ・カッチーニの作品として広まった。以上のような事実はCDや楽譜の楽曲解説では言及が無く、現在一般にはカッチーニの作品と誤認されている。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm11759908