「病理」という発想の病理・社会システムに「病理」を見出したがる発想には要注意。この表現には、「病理を撲滅し、『健康』なシステムを作り上げることは可能」という暗黙の前提があるものの、じつはこれ自体が近代的な発想である。・しかも、現在では不備だらけに見えるシステムも、たいがい構築された時点では、筋の通った理由のもと作られているもの。これを無視して新システムをむやみに作ろうとすると、良くて堂々めぐり、悪ければさらなるドツボにはまる)。・「この複雑な世界の中では、どんな手法も一つで全部をまかなうことはできない。だから新しい情報にたいしてつねに心を開き、最新の流行と恋に落ちないようにしよう」(ジェラルド・ワインバーグ)