1万5000ページの日報公開 焦点は特措法との整合性

1万5000ページの日報公開 焦点は特措法との整合性

 防衛省が国会で「不存在」としていた自衛隊イラク派遣時の日報が見つかった問題で、同省は4月16日、陸上自衛隊が保管していた計435日分(計1万4929ページ)を一部黒塗りにした上で公開した。日報に「戦闘」という言葉が複数あり、陸自部隊が活動していた南部サマワ周辺でも英国軍と武装勢力の武力衝突が「戦闘」と表現されていた。政府はこれまで自衛隊の活動地域を「非戦闘地域」と説明してきた。 公表されたのは、人道復興支援活動を担当したイラク復興支援群の日報が2004年3月~06年7月の370日分▽現地での連絡調整や情報収集を担当したイラク復興業務支援隊の日報が04年1~2月の26日分▽撤収業務を担当したイラク後送業務隊の日報が06年7~9月の39日分。    06年1月22日の日報には、サマワ市内で前日、反米指導者のサドル師派の事務所付近で同市周辺の治安維持を担当していた英軍車両に同派民兵が「射撃し始めたことに端を発して、戦闘が拡大」と記録。さらに、同じ日に共同巡回中の英豪軍などが「小火器及びRPG(ロケット砲)を持った武装勢力と交戦、死亡3」などと記載されるなど、同市内でも激しい武力衝突があったことが改めて裏付けられている。  陸自の宿営地周辺や車両を狙った攻撃に触れた日報もある。自衛隊の車列近くで爆発があった2005年6月23日には、車両の写真を付けて「ミラーは割れ落ちた」といった被害の状況や「活動開始の時間帯を狙われている可能性」などという記述があった。  イラク派遣を巡っては、海外での武力行使や他国軍との武力行使の一体化を避けるため、イラク復興支援特別措置法に基づき、現に戦闘行為が行われておらず、活動期間中も行われないと認められる「非戦闘地域」に限られるとしていた。 https://mainichi.jp/articles/20180417/k00/00m/010/021000c

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33063748