オルフ:カルミナ・ブラーナ(ストコフスキー指揮ヒューストン響)

オルフ:カルミナ・ブラーナ(ストコフスキー指揮ヒューストン響)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=zXK80CEhmsA )。音楽録音がステレオへと移行して間もない1958年、現代音楽の紹介に熱心だった指揮者レオポルド・ストコフスキーはヒューストン交響楽団と組んで、オルフの「カルミナ・ブラーナ」を録音しました。これはおそらく史上初の「カルミナ」のステレオ録音であり、2年後のオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の録音( sm33900821 )と並んで、ステレオ録音初期の「カルミナ」の名盤という高い評価を受けました。ストコフスキーの演奏は彼独自の解釈を貫くことで有名で、これを日本の好事家の間では「ストコ節(ぶし)」と称しました。この録音でも「ストコ節」は健在ですが、その顕著な特徴は「スピード感」の重視で、楽譜では「3回繰り返し」と指定している箇所は「2回」に削減されているほか、曲の流れを妨げて「スピード感」を阻害する(とストコフスキーが考えた)箇所は容赦なく削除・変更された結果、全曲の演奏時間は標準的な演奏より約10分も短くなっています。オーマンディ盤が楽譜にほぼ忠実な演奏であったのに対して、このストコフスキー盤は極めて異端的ですが、演奏家たちはテンポが縦横無尽に変化する彼の指揮に対応できる技量をもっており、演奏はオーマンディ盤に匹敵する高水準となっています。なお、このような理由から「カルミナ」の入門用にこの録音を聴くのはお奨めしません。もし入門用として(自分のように)これを聞いてしまうと、名盤の誉れ高いヨッフム盤を聴いて「ゴツゴツして曲がつっかえまくってるし、繰り返しがくどすぎる」と感じてしまいますwヴァージニア・ベビキアン(ソプラノ) クライド・ヘーガー(テノール)ガイ・ガードナー(バリトン)レオポルド・ストコフスキー指揮ヒューストン交響楽団ヒューストン合唱団・少年合唱団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33901168