シャルル=ヴァランタン・アルカン:「全長短調による25の前奏曲」作品31

シャルル=ヴァランタン・アルカン:「全長短調による25の前奏曲」作品31

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=tly_AbXkeCI )。フランスの作曲家であるシャルル・ヴァランタン・アルカン(1813 - 1888)は、3歳年上だったショパンや2歳年上だったリストと同様に極めて優秀なピアニストであり、技巧を凝らしたピアノ作品を数多く作曲しました。その死後は弟子たちやブゾーニなどのピアニストによって細々と作品が伝えられる程度の存在でしたが、1970年代後半に再評価の機運が高まり、作品の録音は増えています。ただし、その知名度は未だ高いとは言えないうえに、代表作とされる各種の練習曲はリスト顔負けの高度な技巧を要するため、現在でも一般の聴き手が耳にする機会は多いとはいえません。「全長短調による25の前奏曲」作品31は、ショパンの前奏曲集と同様にバッハの「平均律クラヴィーア曲集」に着想を得て作曲され、1847年に出版されました。そのため、本作は長調と短調の曲が交互に、そして半音ずつ調性が上昇して全調性を一周するように順番が配置されており、注意して聴かないと、次の曲がいつ開始したのか気付かないほど自然につながっているように感じられます。また、ハ長調から始まる本作は全調性を一周した後、最後に第1曲と同じハ長調の曲の回帰して締めくくられるという構成のため、曲数が25曲となっているのも目立つ特徴です。オッリ・ムストネン(ピアノ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm34250473