ドヴォルザーク:序曲集「自然と人生と愛」(「自然の中で」「謝肉祭」「オセロ」)

ドヴォルザーク:序曲集「自然と人生と愛」(「自然の中で」「謝肉祭」「オセロ」)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=_u-_HT-mkJQ )。1891年、ドヴォルザークはプラハ大学から名誉博士号を、ケンブリッジ大学から名誉音楽博士号を授与されました。この栄誉に対する返礼として、彼は同年のうちに序曲「自然の中で」作品91(B168)と「謝肉祭」作品92(B169)を作曲し、各大学へ献呈します。ドヴォルザークは続けて序曲「オセロ」作品93(B170)を作曲し、これら3曲を合わせて「自然と人生と愛」と命名しました。これらの曲には題名が付けられていますが、ドヴォルザークは「自然」「人生の喜び」「悲劇」といった単語から連想する漠然としたイメージに基づいて作曲したとされており、各曲の題名は完成後に決められました。特に「オセロ」は出版社とのやりとりで「悲劇的」「エロイカ」といった題名にすることも検討しています。この点で、本作はリストやスメタナ、そして後にドヴォルザークが作曲した交響詩のような標題音楽とは趣向が異なっており、こういった作曲上の経緯からドヴォルザークは各曲を「序曲」としたように思われます。ドヴォルザークは「自然と人生と愛」は組曲のように序曲3曲を同時に演奏されるべきと考えており、1892年4月28日、プラハでの初演では自身の指揮により3曲同時に演奏したほか、楽譜も3曲を作品91として一括して出版しようとしています。しかし結局は上記の通り、各曲に異なる作品番号をつけて出版され、演奏機会も序曲「謝肉祭」が単独で圧倒的に多く、「自然と人生と愛」として演奏されることはドヴォルザークの生地チェコでもあまりないようです。ヤクブ・フルシャ指揮プラハ・フィルハーモニア

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35039486