シューマン(ベリャーエフ・サークル編):「謝肉祭」作品9(管弦楽版)

シューマン(ベリャーエフ・サークル編):「謝肉祭」作品9(管弦楽版)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=5xUFHZIXfjs )。19世紀ロシアの材木商であったミトロファン・ペトローヴィチ・ベリャーエフ(1836 - 1904)は、ロシア国内の音楽家を庇護することに努めた篤志家であり、特に1885年に楽譜出版社を立ち上げ、数多くの作品を出版しました。また、この年に彼はペテルブルクで「ロシア交響楽演奏会」を発足させ、1891年には音楽サロン「金曜日の四重奏」を主宰し、定期的な演奏会を開催しました。当時のロシア国内の作曲家たちは、ベリャーエフの活動を称えて演奏会用の作品を多数提供し、ロシア音楽界はかつてない発展の時代を迎えます。こうしてベリャーエフの周囲に集まったロシアの音楽家たちはグラズノフ、リムスキー=コルサコフ、アレンスキー、チェレプニンなどであり、彼らの集まりは後に「ベリャーエフ・サークル」と呼ばれることとなります。この「ベリャーエフ・サークル」の面々は、演奏会用に様々な作品の編曲版を共同作業で作成することが慣例となっていました。そうして手掛けた作品の1つが、シューマンのピアノ曲「謝肉祭」作品9の管弦楽編曲版で、それぞれの曲を分担して編曲がなされています。編曲は原曲をそのまま忠実に管弦楽に移し替えたもので、特に注目すべき点は見当たりませんが、それだけに安心して管弦楽の響きを楽しむことができる編曲作品ととらえることもできます。ヴァレンティン・ドニ指揮ジョルジェ・エネスク国立フィルハーモニー管弦楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35045150