エルガー:交響曲第2番 変ホ長調 作品63

エルガー:交響曲第2番 変ホ長調 作品63

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=CY7vaUhxhDY )。1910年、エルガーは当時のイギリス国王エドワード7世に献呈するため、新たな交響曲の作曲に着手します。エドワード7世はエルガーの代表作である行進曲「威風堂々」第1番を絶賛するとともに、その中間部のメロディに歌詞をつけてほしいという要望を出し、それに応じたエルガーが作曲したのが、イギリスの第二国歌とまで称される「希望と栄光の国」となりました。このことでエルガーはエドワード7世に大恩があったため、交響曲を献呈することにしたとされています。しかし、その年の5月にエドワード7世は崩御しました。このため、エルガーは交響曲をエドワード7世のわずか9年の在位を回顧する内容とし、翌1911年に完成させました。これが交響曲第2番 変ホ長調 作品63です。この交響曲は1911年5月にエルガー自身の指揮で初演されましたが、上記のような理由で曲は全般的に穏やかな様式で統一され、終わり方も夕日が沈むかのように静かなものだったため、交響曲第1番のような劇的な展開を望んでいた観衆はあっけにとられ、拍手もほとんど起きないという失敗に終わりました。エルガーは観衆の反応を見て「一体どうしたのだ。彼らは皆、詰め物をした豚の置物みたいだ」とこぼしたという記録が残されています。このように初演が失敗した後、本作はしばらく低評価されていましたが、1920年にエイドリアン・ボールトの指揮で演奏されたときに成功を収め、これによりイギリスでは第1番と同様にエルガーの傑作交響曲として評価が定着することとなりました。ダニエル・ハーディング指揮ロンドン交響楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35136645