バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(ジョルジェ・エネスク演奏)

バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(ジョルジェ・エネスク演奏)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=xa4Kk9kcs60 )。1948年、共産圏に組み入れられた祖国ルーマニアから脱出し、パリで耐乏生活を強いられていた作曲家・ヴァイオリニストのジョルジェ・エネスク(1881 - 1955)は、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータの全曲録音を行いました。彼は20世紀前半において最高クラスの名ヴァイオリニストとして名をはせていましたが、第二次世界大戦の混乱と祖国の共産化の混乱の中で経済的には苦境であったため、少しでも生活の足しにするために録音に応じたといわれています。しかし、この録音を行ったのはコンチネンタルというアメリカのマイナーレーベルで、極めて少数の枚数しか発売されなかったため、好事家の間で高値で取引されたものの、エネスクが得た収入はそれほどでもなかったといいます。この録音はエネスクが67歳のときのものであり、全盛期とされる1920~30年代の録音と比べると、技術的な衰えを隠せるものではありません。しかし、2度3度と聴きなおすことでその真価が聴こえてくるもので、万人受けはしないものの「噛めば噛むほど味が出る」という得難い記録となっているように思います。ジョルジェ・エネスク(ヴァイオリン)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36355566