海に沈む遺骨調査で旧日本軍とみられる航空機引き揚げ 鹿児島

海に沈む遺骨調査で旧日本軍とみられる航空機引き揚げ 鹿児島

2021年6月24日 21時59分鹿児島県の種子島沖に沈む旧日本軍のものとみられる航空機から遺骨を収集するための調査が始まり、24日までに海底に沈んでいた機体が引き揚げられました。遺骨の収集を目的に海に沈む航空機が引き揚げられるのは初めてです。旧日本軍の「九七式艦上攻撃機」とみられる航空機は6年前、種子島の北およそ300メートル沖合の海底で見つかり、操縦席の部分に遺骨が残されている可能性があるとして、国が今月15日から収集に向けた調査を行っています。周辺の海域は潮の流れが速く、調査は難航しましたが、23日までに、操縦席の前方の部分など機体の一部が引き揚げられました。そして24日は、午前11時ごろから作業が始まり、ダイバーが海に潜ってロープで機体を固定したあと、操縦席がある胴体部分や主翼の一部などがクレーンでゆっくりと台船の上に引き揚げられました。国の委託で今回の事業を行っている団体によりますと、これまでに遺骨は見つかっていないと言うことですが、機体の下にあった海底の砂も採取していて、25日以降、遺骨の有無について確認作業が行われるということです。強国から委託された日本戦没者遺骨収集推進協会の名雪文明さんは「海中での作業は終了した。あす台船の上で遺骨の確認作業を実施したい」と話していました。厚生労働省は去年8月、海中の遺骨について「技術的に可能な場合には収容を実施する」とする新たな方針を示していて、遺骨の収集を目的に海に沈む航空機が引き揚げられるのは初めてだということです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38935552