予期せぬバグに襲われるノクチル その28

予期せぬバグに襲われるノクチル その28

『あ、いる? 円香』「何ですか」溜まった書類をようやく片付け終わった昼下がり、プロデューサーは空腹で目を回さんばかりだった。このまま何処かで昼食を食べても良かったが、朝から周りとろくな会話もせずに仕事をしていたので、誰かと会話をしたい気分でもあった。そんな折にたまたま事務所にいた円香を連れ出そうとしたのだ。そんなプロデューサーの誘いを円香はさらりといなす。特段下心も無く、ただ誰かと談笑しながら昼食を取りたかったプロデューサーは、少し寂しそうにポツリと呟く。「なか卯、小糸と行こうかな…」雛菜は撮影の仕事の為に事務所にはおらず、近くにいた小糸を誘うや否や、立ち去ろうとしていた円香が振り返る。さながら彼女の保護者であるかのような素振りを見せると、小糸が行くなら、と食事に同伴する意欲を見せてきた。となれば透も当然付いてくる訳で、結果的に四人で外食することになった。なか卯に着いて席に腰掛けると、美味しそうな匂いに食欲を刺激されたプロデューサーの腹の虫が鳴る。『(なか卯、開幕腹鳴る音…。もしも透なら白米買うかな?)』いくらなんでも透はそんな注文はしない。空腹のせいか変な事を考えながらも、四人は注文を終える。ようやく一息つける、と肩の力を抜いたプロデューサー。カバンを持ち上げると、そこから一枚の紙切れがテーブルの上に降り立った。それはプロデューサーが仕事の合間を縫って描いていた、担当アイドルのR-18絵。小糸はたまたまトイレに行っていたものの、横にデカデカと書かれたタイトルもろとも円香と透に見られてしまった。「え、ないわ…」「"雛菜バナナ"…? 卑猥な」『え…!?』二人のリアクションを受け、ようやくプロデューサーはその絵がお披露目されてしまった事に気付いた。その場を繕おうと、慌てて持っていたカドケシを取り出し、幸いにも鉛筆書きであったその絵を消しにかかる。しかしいくら力を入れてもなかなか線が消えてくれない。それ以前に消しカスすら出ず、消しゴムとして機能しているのかどうかすら怪しい。訝るプロデューサーに、円香の指摘が刺さる。『カス、出んな…?』「…カド、丸い」『あ…』【解説】2-1でこの土管に入る直前にBボタンを押すと、このようなマップにたどり着きます。ここから1-1のマップに移動する方法があり、穴に落ちる前に右端まで踏ん張りジャンプをし、再度左へ戻ると辿り着くことが出来ます。その状態でゴールに行くと、前にいたステージ(今回の場合2-1)をクリアした扱いになります。また、この何も無いマップに向かう方法は幾つかあるようで、今回はその内の一つというわけです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38959625