黄色い部屋の秘密 最終話(後編)「解決編」(全5話)【ゆっくり文庫リスペクト】【ガストン・ルルー】【ソフトウェアトーク朗読劇場祭遅刻】

黄色い部屋の秘密 最終話(後編)「解決編」(全5話)【ゆっくり文庫リスペクト】【ガストン・ルルー】【ソフトウェアトーク朗読劇場祭遅刻】

"「黒い貴婦人の香りか……。君はよくそのことを口にするね。ずいぶん気になっているようだけど……。黒い貴婦人というのは誰なんだい?」「そのうちね。そのうちに、君にも話せるかもしれない、たぶんだけど……」"タイトル:黄色い部屋の秘密原作:ガストン・ルルー黄色い部屋の秘密のシリーズ series/351369前→ sm41089719 マイリスト  mylist/73029299 <編集後記6>黄色い部屋の秘密を最初に知ったのは、ジョン・ディクスン・カーの三つの棺を呼んでいて、探偵のフェル博士が密室について講義をする場面でのことです。フェル博士の口を借りたカーが、過去の推理小説に出てくる密室を分類し、評論家のように講評します。その中で歴代最高の推理小説として、黄色い部屋の秘密があげられています。そこで、そんなにすごいなら見てみようと思い、小説ではなくネタバレを見てしまいました。その時の感想としては、あまり面白くなさそうだなとしか思いませんでした。しかし、ネットでネタバレを見るのと、実際に読んでみるのは全く違うのだと思い知らされました。話運びだとか、読者をうまくミスリードさせるテクニックだとか、真相の巧妙な隠し方だとか、人間ドラマだとか、細かいところまで気配りが行き届いていて、それは実際に読まないとわかりません。ネタバレだとすごく単純な話に見えてしまう。エラリー・クイーンのYの悲劇だとか、アガサクリスティのそして誰もいなくなっただとか、オリエント急行だとか、アクロイド殺しだとか、綾辻行人の十角館の殺人だとか、超有名な傑作のネタバレがつい見たくなり、見てしまっています。かなり損なことをしているなと思います。それでいて、ネタバレを知りつつも読んでみると、どの小説もネタバレを見ただけの時とは印象がガラッと変わりました(Yの悲劇は読んでいませんが)。読書体験というものは最初から最後まで実際に読まないと身につかないんだということがよくわかります。しかし、どうしてもネタバレだけで分かった気になってしまう。真相を知っているのに500ページ近くあるハヤカワ版黄色い部屋の秘密を読むのが面倒くさい。それよりまだ真相を知らない「幻の女」とかを読みたい、などと考えて、つい他の知らない本に手が出ます。とにかく読み始めることだと思います。それも一回だけではなく。「再読に耐えられる本にだけ読む価値がある」とかなんとか、どこかで読んだ覚えがあって、まったくそうだなと思いました。古典は特にそういう傾向が強いものの集まりだと思います。作品によっては読むたびに読者に新しい印象を与えます。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41090212