私のジャマイカ滞在記⑧ / 44A

私のジャマイカ滞在記⑧  /  44A

ワイニーと私① 私はこのジャマイカ滞在記をいつか電子書籍にして出版しようと思うのだが、本当に人生の中での色褪せないネタの宝庫に飛び込んだようなものである。  アオイサンゴ礁の海に浮かぶ島国、ここに飛行機が、到着したときは、周りから拍手が沸き起こり、この国で今から起こる私のエピソードを祝福しているかのごとくであった。  しかし、ひとは十人十色思いもそれぞれ、多くの女子はこの国にロマンスを求めているのではないかと感じさせたし、私についてはラスタなどレゲエの持つ精神的な側面に期待を抱いていた。だから最初に飛行場に着いたとき、白人の若い女子が何やらニコニコと私に話しかけてきたが、私はたどたどしい英語で返すとすぐに顔色を変えて去っていった苦い記憶が思い出される。私は奥手なのだ。  しかし、現在のジャマイカという国はボブ・マーリーの崇高なイメージを看板とする精神的な国である一方で社交的を通り越したワイニー天国という側面を合わせ持っていた。  そして多くの女子、特に日本人の女の子はワイニーやレゲエダンスを求めてジャマイカを訪れている子が大半だった。その証拠としては日本人女子の大半がホットパンツを履いていた。私はラブリッシュやアイシャハウスといった日本人が経営するゲストハウスに2ヶ月の大半を滞在するにいたったのだが、そこのロビーで交流した話の内容は、「ダンスでジャマイカ人にワイニーされたよ。まるで熱帯の嵐が私たちを包み込んだみたいだった」と興奮して話しているのを、私は平静を装って聞いていた者だった。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42957783