抗議デモ60日目 米ポートランドでデモ隊と警察の衝突激化

抗議デモ60日目 米ポートランドでデモ隊と警察の衝突激化

米オレゴン州ポートランドでは、60日間連続して警察の暴力行為と人種差別への抗議デモが起きている。26日には警官隊とデモ隊との間で再び激しい衝突が発生した。  夜10時30分頃、数百人規模のデモ参加者がポートランドの裁判所近くで「黒人の命は大切だ」というスローガンを叫び、トランプ大統領が派遣した連邦部隊に対し「連邦部隊は去れ」などとしたプラカードを掲げながら抗議を繰り広げた。  黄色い服を着た母親のグループが横一列に並んで「ママの壁」を作り、デモ参加者と治安部隊の間に立ちはだかって、デモに参加する子供たちを法執行者の攻撃から守ろうとしていた。  この2週間、デモ参加者と治安部隊の間に大規模な衝突も起きたことから、26日のデモ参加者らは盾やヘルメット、ゴーグルなどの防護用品を用意した。  抗議デモは60日間も続いているが、まだ収束の見通しは立たない。  あるデモ参加者は、記者団に「今年3月に警察に射殺された無実の女性ブリオナ・テイラー(26)のような、警察の暴力行為で死亡した黒人のために、正義を取り戻せない限りはデモ活動をやめる気はない」と語った。  真夜中になって裁判所の外に突然明かりがつき、スピーカーから抗議者に「解散しなさい、さもなければ逮捕する」という警告が鳴り響いた。誰も立ち去らなかったので、法執行者が裁判所から姿を現し、抗議者に催涙ガスを発射した。  現場には依然として抗議者が大勢残っていたため、再び警告が発せられた。数分後、法執行者が再び現れ、催涙ガスをさらに3発発射し、抗議者を追い出そうとした。抗議者らは傘などで、裁判所のフェンス越しに催涙ガスを遮ろうとしていたが、混乱の中で火炎瓶を投げつけた抗議者もいて対立が激化した。 午前1時20分頃、ポートランド警察ではなく連邦法執行者がデモ参加者を解散させようと裁判所から出てきた。そして突然、催涙ガスを発射し、複数のデモ参加者を逮捕。しかしその後も膠着状態が続いた。爆音は午前2時半までポートランドのダウンタウンで続いていた。 抗議デモは3ヶ月目に突入し、さらに深刻な対立が続きそうだ。

http://www.nicovideo.jp/watch/so37262204