「舶来品は不要」徒然草気まま読み#129

「舶来品は不要」徒然草気まま読み#129

今回扱うのは、第百二十段。全文を紹介すると…唐の物は、藥の外はなくとも事かくまじ。書どもは、この國に多くひろまりぬれば、書きも寫してむ。もろこし船の、たやすからぬ道に、無用のものどものみ取り積みて、所狹く渡しもて來る、いと愚かなり。遠きものを寶とせずとも、また得がたき寶をたふとまずとも、書にも侍るとかや。舶来品をありがたがる傾向は、兼好法師の時代にもあったようだ。この時代に重宝された海外の文物といえば、もちろんシナ渡来のものということになるわけだが、あくまでも本質的なことを重んじる兼好法師、シナのものだからということだけでありがたがることはない。国内のもので十分だと一蹴である。とはいえ、決して「排外主義」的な感覚で言っているわけではないというところにも注目しよう。

http://www.nicovideo.jp/watch/so38624036