心の重大さ「徒然草気まま読み」#149

心の重大さ「徒然草気まま読み」#149

今回扱うのは、第百二十九段。冒頭を紹介すると…顔囘は、志人に勞を施さじとなり。すべて人を苦しめ、物を虐(しへた)ぐる事、賎しき民の志をも奪ふべからず。現代の人間でも追いついていない人が圧倒的に多い、心身に関する兼好の先見性がうかがえる一段。人の心を蔑ろにすることは、人の身体を傷つけること以上に害が大きいものである。薬が身体に及ぼす影響よりも、心が身体に影響を及ぼすことの方がはるかに大きい。そんなことを兼好は、実例を挙げて説いていく。コロナ禍で、過剰にウイルスを怖れて人の心を踏みにじることに対して一切の配慮をせず、しかもワクチンに全ての望みをかけている現代人って、兼好から見てどれだけ遅れているのだろうか?

http://www.nicovideo.jp/watch/so39315305