大に慣れれば小を顧みない「徒然草気まま読み」#151

大に慣れれば小を顧みない「徒然草気まま読み」#151

今回扱うのは、第百七十四段。全文を紹介すると…小鷹によき犬、大鷹に使ひぬれば、小鷹に惡くなるといふ。大に就き小を捨つる理まことにしかなり。人事多かる中に、道を樂しむより氣味深きはなし。これ實の大事なり。一たび道を聞きて、これに志さむ人、孰れの業かすたれざらむ、何事をか營まむ。愚かなる人といふとも、賢き犬の心に劣らむや。鷹狩りの犬の話から、大きなことに関わった者は、小さなことには目が向かなくなるという例を挙げた上で、これを兼好法師は一気に人生における仏道修行の話につなげる。人生において、仏道よりも大きなものはないと確信する、兼好法師のある種のラジカリズムや、人生観がストレートに表されている一段。さて、これをどうお感じになるでしょうか?

http://www.nicovideo.jp/watch/so39375580