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バッハ 無伴奏ヴァイオリン パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 3
バッハの「無伴奏チェロ組曲」がチェリストにとってのバイブルとするなら「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」は、ヴァイオリニストにとってのバイブルとも呼べるとても重要な作品です。全編ヴァイオリン1台のために書かれていますが、同時に4本の弦を鳴らして和声的に響かせるなど、ひとりで伴奏まで表現しなければならないような大変な難曲です。またそれだけではなく、バッハ特有の精神的深みがあることなどから、ヴァイオリニストにとっては特別な作品になっているのです。「パルティータ第2番ニ短調」は終楽章に特に有名な「シャコンヌ」を持つことで知られています。この「シャコンヌ」1曲でもバッハが大作曲家だったとわかる・・といわれるほどの名曲です。
バッハ 無伴奏ヴァイオリン パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006 3
埋もれていた無伴奏チェロ組曲を発掘したのはカザルスですが、同じく練習曲程度の認識で長らく忘れられていた「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ」が、再び表舞台の日の目を見るようになったのは、名ヴァイオリニストのヨアヒムによるところが大きいといわれます。今では当たり前のように演奏され聴かれるバッハの名曲の数々が、ほとんど評価されないまま眠っていたのは驚きです。マタイ受難曲でさえメンデルスゾーンが蘇演するまで、100年もの長い間埋もれていたというのですから・・・。今回のパルティータからの1曲であるガヴォットは「バッハのガヴォット」という俗称でも通じるような有名曲です。楽しげな旋律は様々な楽器用にもアレンジされ親しまれています。
バッハ 無伴奏ヴァイオリン パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 5
6曲からなる無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータは、教会の制約から放たれた自由なケーテン時代の作品です。ヴァイオリン1台で時には4声もの和音、重音を奏で、ひとりで主旋律と伴奏をこなしてしまうような難曲です。一説では当時のヴァイオリンは今より張力が弱く、駒のアーチがなだらかであったためこのような奏法も容易だった・・・という話も取り上げられるほどです。この曲集の中でも特に難易度が高く、また長大なスケールと深い音楽性で愛されているのがパルティータ 第2番のシャコンヌです。