フンメル:24の前奏曲 作品67

フンメル:24の前奏曲 作品67

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=vYd5v_g6GRU )。24の調性全てに対応した前奏曲とフーガの曲集であるバッハの平均律クラヴィーア曲集が、後世に大きな影響を与え、ショパンを筆頭に多くの作曲家が前奏曲集を作曲したことはよく知られています。しかし、後世の作曲家で最も早く、24の全調性を網羅する独立した前奏曲の集合体としての「24の前奏曲」を作曲したのが、生前にはベートーヴェンと並ぶピアノ作品の巨匠として高く評価されていたヨハン・ネポムク・フンメル(1778 - 1837)であることは、あまり知られていません。フンメルが1814~15年に作曲した「24の前奏曲」作品67では、前奏曲は基本的にカデンツァなどの即興演奏の1フレーズと練習曲の中間的な位置づけであり、1曲の長さは4~13小節、演奏時間は長くて30秒程度で、全24曲を通しての演奏時間は10分前後と極めて短いものとなっています。なお、この前奏曲集はハ長調からイ短調、ト長調、ホ短調…という具合に各曲の調性が5度ずつ上がっていくという並びになっており、これは後のショパンの前奏曲集と同じ順序となっています。これについては、ショパンが若いころにフンメルのピアノ作品を学んだのはほぼ確実とみなされており、彼が前奏曲集の作曲にあたってフンメルの作品を参考にした可能性が高いと考えられています。Zoran G. Jančić(ピアノ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm34873466