【ゆっくり解説】銀河英雄伝説解説 その141 「銀河帝国28-帝国領侵攻3」

【ゆっくり解説】銀河英雄伝説解説 その141 「銀河帝国28-帝国領侵攻3」

宇宙暦796年/帝国暦487年8月、フェザーンの自治領主より同盟軍の大侵攻の準備が進行中と知らされた帝国は、その対応の必要に迫られていた。帝国の国務尚書リヒテンラーデ候はこの件の対策を財務尚書のゲルラッハ子爵に相談する。ゲルラッハ子爵は、表面上は金髪の孺子ことローエングラム伯を批判しつつも、ローエングラム伯に同盟軍討伐の勅命が下るようにリヒテンラーデ候に進言する。ただゲルラッハ子爵にとっては、討伐の勅令がローエングラム伯に下るとしても、討伐が成功するか否かは関係ないことだった。同盟軍迎撃の勅命を受けることになるローエングラム伯は、自身の元帥府に登用した提督たちを集め、同盟軍迎撃の方法を協議する。初め提督たちは、イゼルローン回廊出口に縦深陣を構築して、同盟軍を帝国領に侵入させずに、帝国への侵攻を断念させる案を提示する。しかしこの案は、この機会に同盟軍を徹底的に叩きたいローエングラム伯はこの案を却下する。同盟軍を徹底的に叩くためには、同盟の遠征軍を全て帝国領に侵入させる必要があった。しかし、ただ帝国領に侵入させるだけでは、有人星系が占領されて、さらに防御が固められ、攻略が困難になる可能性があった。そうさせないために、オーベルシュタイン参謀長が発案してローエングラム伯が承認した「焦土作戦」を行うことになった。イゼルローン回廊出口付近の有人星系から食料や物資などを全て接収する。専制政治の圧政に苦しむ民衆の解放と救済を大義とする同盟軍は、食料を持たない民衆に食料を供与する必要があった。占領地の拡大に伴い、現地の同盟軍は本国からの物資の補給を必要としていた。大量の物資を必要となった時、帝国軍は同盟軍の補給線を切断する。食料などの物資の補給を絶たれた同盟軍は、食料の不足から自らの生命を保つため、逆に現地の民衆から略奪を始める。軍隊対民衆となれば、軍が一方的に民衆を弾圧する事になる。こうして同盟軍が弾圧に狂奔して混乱している時に、帝国軍が反撃して勝つことは容易になると思われた。また、ローエングラム伯の名で食料を民衆に供与することで、ローエングラム伯の声望が上がることも期待できた。こうして民衆を利用して勝つことにキルヒアイス提督はよく思わないと思われたが、口に出しては何も言わなかった。しかし、ローエングラム伯とキルヒアイス提督との中にヒビが入り始めたのは、この時からかもしれなかった。第001話 sm33175734 第142話 後日公開予定第140話 sm35649246 マイリスト mylist/12818453 コミュニティ co3805222

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