バッハ:幻想曲とフーガ イ短調 BWV904

バッハ:幻想曲とフーガ イ短調 BWV904

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=fxWtMBpTJ1o )。バッハの鍵盤楽器のための作品である「幻想曲とフーガ イ短調」BWV904は、バッハの最後の弟子のひとりであるヨハン・クリスティアン・キッテル(1732 - 1809)の筆写譜などに遺されていた作品です。バッハの自筆譜が遺されていないため正確な作曲年代は不明であり、1725年頃ではないかと推測されるにとどまっています。内容としては題名の通り、古風ながらも比較的自由な形式である「幻想曲」と厳格な「フーガ」というバッハが得意とする形式ですが、キッテルの筆写譜以外の資料では「幻想曲」と「フーガ」は別々の箇所に記載されており、元々は別個の2曲をキッテルが1つの作品にまとめた可能性があります。このためか、作品番号が1つ前の「半音階的幻想曲とフーガ ニ短調」BWV903の知名度に比べると陰に隠れた存在であり、代表作の1つとして取り上げられることもない地味な作品です。しかし、その響きはパイプオルガンの作品にも劣らない重厚なもので、無視されるには惜しい佳作だと思います。アルフレート・ブレンデル(ピアノ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37120897