前 sm37871387 mylist/68640421 次 sm37907045 「アカネとアオイか。久しぶりだな」リボーを制圧し本格的に帝国への反抗を始める最初の会議の場。そこで琴葉姉妹はレヴィンと17年ぶりに再会した。シャナンやオイフェの時のように何か込み上げるものがあると思ったのだが肩透かしを受けてしまった。レヴィンはたった一言だけですぐに話を進めだしたのだ。解放軍の盟主としてヘイムの血を引くセリスを筆頭に各地のレジスタンスをまとめ上げ力を付けてグランベルへ向かう。淡々と説明するレヴィンに同席したセリスもオイフェもどこか戸惑っていることが葵にはわかった。17年の歳月がレヴィンを変えたのだろう。それは理解できる。あれだけのことがあったのだ。人としての感情をどこかに置き忘れてしまったとしても不思議ではない。見た目はかつてのシレジアの王子レヴィンが相応に年を取ったように見える。だが葵には見た目が同じだけの別人にしか思えなかった。会議が終わりイード砂漠攻略へセリスたちが出撃のため会議室を後にし二人もそれに続こうとした。だがそこで二人はレヴィンに呼び止められた。もしかしたらレヴィンは気恥ずかしさから誰もいなくなるのを待ってたのかもしれない。そう葵は期待したがレヴィンは表情を変えることもなくただ一冊の魔道書を二人に見せただけだった。その魔導書は装丁こそシンプルだが目を離せなくなるような存在感があった。「……これは?」中を開くと魔法陣や古代文字でページは埋め尽くされている。この存在感を持つ物を葵は知っている。かつてシグルドたちが手に持ち戦場を駆けたものに気配が似すぎている。そう、これは。「ワープを多層展開できるように改良した魔道書だ。これがあればお前たちは元の世界へ帰ることができるだろう。用意するのに長い時間がかかってしまった」――神器ではないか。「私が創った」という超展開はなかったと思うので忘れてください。