ショパン(バラキレフ編):ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11

ショパン(バラキレフ編):ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=anrxTFwgR60 )。ショパンのピアノ協奏曲については、ピアノ独奏部分に比べて管弦楽法が稚拙・貧弱であるという評価がなされることがたびたびあり、その意見に従って他の作曲家が編曲を行う例がしばしば見られます。そんな試みに挑戦した作曲家の1人が「ロシア五人組」のまとめ役として知られるミリイ・バラキレフで、彼は晩年に編曲に取り組み、完成した編曲版はバラキレフの死の年である1910年初頭に初演されました。バラキレフは1861年にピアノ協奏曲第2番の作曲に取り組みましたが、途中で一度放置しており、1909年になって作曲を再開したものの、結局未完のまま没しました(没後、リャプノフにより補筆完成されます)。おそらく、バラキレフは晩年にピアノ協奏曲第2番の作曲を再開するにあたり、研究の一環としてショパンの協奏曲編曲を手掛けたと推測されます。バラキレフの編曲版は管弦楽部分のみに手を付けており、木管・金管楽器をショパンの原曲より活躍させていて、管弦楽はほぼ同じ編成ながら響きの規模が拡大しています。原曲を聴き慣れていると少なからず違和感があり、ロシアの作曲家らしい部分もあるため演奏機会が多くはありませんが、管弦楽の響きは間違いなく充実しており、一聴の価値はあると思います。フリードリヒ・グルダ(ピアノ)サー・エイドリアン・ボールト指揮ロンドン交響楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42268928