バッハ:カンタータ第199番「わが心は血の海に漂う」BWV199

バッハ:カンタータ第199番「わが心は血の海に漂う」BWV199

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=ydCKpBxdB8w )。バッハのカンタータ「わが心は血の海に漂う」BWV199は1713年、この年の三位一体節後第11日曜日である8月27日にヴァイマルで初演されました。バッハのカンタータの中では比較的早い時期の作品ですが、20世紀になってデンマークで自筆総譜が発見されるまでは存在が知られていなかったため、完成された教会カンタータの中では最後の番号であるBWV199が付けられました(この後の番号の教会カンタータBWV200は未完成)。この日の福音書章句はルカによる福音書から「ファリサイ派の人と徴税人」の例えで、全8曲の本作もその章句に沿って前半が徴税人の改悛につながる暗い歌詞から始まり、前半は切々と絶望や悔恨の情が歌われ、後半は慰めから神の救済、そして救われたことによる喜ばしさが歌われます。音楽的にはレチタティーヴォとアリアが交互に歌われ、途中の第6曲が合唱コラールとなっており、バッハが合唱コラールを終曲に据えるコラール・カンタータの様式を確立する以前の作品であることがうかがえます。しかし、バッハはこの曲に愛着があったようで、何度か改訂した上で、バッハの生前に再演を3回行っていたことが確認されています。特に最後の再演である1723年8月8日には、同じ福音書章句に基づいて作曲されたBWV179の初演にあわせて演奏されており、前半が本作、後半がBWV179の初演という順番で演奏されました。マグダレナ・コジェナー(ソプラノ)ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42787531