コナミ VAMPIRE KILLER の Calling from Heaven をチェンバーサイズの弦楽にアレンジしました。ヴァイオリン 1 本、ヴィオラ 1 本、チェロ 5 本(3 本は刻み、1 本はボディを叩くパーカッション)。ひたすら耽美なヴァイオリンに続く、テンポに拘束されないルーズなチェンバロは、不安で幻覚的にも聴こえ、あるいは自己陶酔しているようにも聴こえます。その後ヴァイオリンの秘めやかなアルペジオを経てクワイヤと合流します。原曲のイントロを一番最後に持ってきた構成が気に入っています。アレンジしながら、原曲が C♯m もしくは D♭m というめずらしいキーなのはどんな意図かずっと考えていました。このキーが手癖とは考えにくいため、意図がありそうです。もちろん純粋に楽曲として C♯m が自然に思えたのでそうしたかったとか、あるいは芸術的演出として、古典調律のようにキーが楽曲の色彩や情緒に影響すると比喩的に採り入れて、嬰ハ短調にまつわるキーワードを曲に設定したのかもしれません。あるいはハードウェアの音源都合でのレンジ調整という実用的な理由かもしれません。もう一つ推測してみたのは、楽曲は作曲者様の作風の主軸の一つであるバロック音楽であり 415Hz チューニングが一般的に用いられていた時期の曲調であること、また作曲者様はヒーリング音楽を実践されており、どちらの文脈からも 415Hz 基準の音楽を自然なものとして捉えておられる可能性があります。つまり 415Hz チューニングの楽器を使いつつ、一般的に弾きやすい Dm で書いたなら結果的には 440Hz 基準でいうほぼ C♯m となる、もしくはごく普通に 440Hz の Dm でバロック音楽を作曲してから最後に演出として文化背景に合わせた 415Hz チューニング相当にトランスポーズした、という理由かもしれません。さて、「Calling from Heaven」というタイトルを皆さんはどう解釈しますか?アレンジ制作後にネット記事など読んでいると、「天国からの叫び声」というように捉えている人が多いようでした。他には「天国から(神から)ドラキュラ討伐を召命される、加護を受ける」なんて捉え方もできそうです。私は最初からずっと、「天国が呼んでいる」だと捉えています。最終ステージつまり最も困難で、死と隣合わせの極限状態、死ぬ前提のようなステージ、もう既に天国が主人公を呼んでいる、死ぬ予兆という曲名を最終ステージに付けるのは素晴らしく演出的だと捉えています。オリジナルサウンドトラックはこちら https://youtu.be/j4dBoJ97fxQ