日本の歴史・神話書である『古事記』『日本書紀』を読んでみることにしました。今回は日本神話でも一番有名な神・スサノオ(須佐之男命/素戔嗚尊)について描いた箇所を扱いました。ヤマタノオロチ退治で有名な神ですね。『古事記』と『日本書紀』を混同してはならない、という最近の研究を踏まえて細部を読んでいきます。今回のポイントはスサノオとアマテラスの「誓(うけひ)」。天皇家の祖となる天忍穂耳尊(アメノオシホノミミノミコト)が生まれる重要なエピソードでもありますが、勝敗に関する通説には疑惑が……というお話です。もちろん、私が主として参照している水林氏の解釈がつねに正しいとは限りませんが、私が読んでも説得力があると考えた十分な理由は示しているつもりです。【参考文献】水林彪『記紀神話と王権の祭り』、岩波書店、1991.