ヤングケアラーとは、慢性的な病気や障害、精神的な課題を抱える家族の介護、幼いきょうだいの世話、家事、通訳などを日常的に行う18歳未満の子どものことだ。家族の世話を過度に行っており、その結果として勉強時間や休息時間が奪われている状態を指す。親の離婚や死別、交通事故などにより、ある日突然ヤングケアラーになるケースも少なくない。中学生の17人に1人がヤングケアラーであると言われている。ヤングケアラーの平日の平均ケア時間は4時間に及び、1割の子どもは7時間以上のケアをしているようだ。ヤングケアラー支援において最大の問題は「発見」である。家庭内のデリケートな問題であることや、本人・家族に自覚がないことから、支援が必要であっても表面化しにくい。「相談手段が分からなかった」という声がある一方で、「大切な家族のために自らケアをしたい」という強い意思を持つ子どもも多い。「父を支えることが使命だったのに『頑張らなくていい』と言われ、人生を否定されたように感じた」「母を助けたいだけなのに、『ヤングケアラーなの?』と質問をされ、自分がやっていることを否定された気持ちになった」といった声もあり、過度な介入を拒むケースも存在する。子どもの意思を尊重しつつ、いざという時に声を上げられる仕組みづくりが不可欠である。 発見やその後のフォローにおいて、学校(教員)との連携強化は必須であるが、同時に「気づけなかったこと」が教員の責任とならないようにしなければならない。教員の業務は多岐にわたり負担も大きいため、行政が責任を持って深く関与すべきである。ヤングケアラーは現状、周囲の大人が気づいて報告するという発見方法が主流だが、子どもが自発的に助けを求めやすい環境を構築することも重要である。具体策として、寝屋川モデルの「いじめ通報促進チラシ」を月1回実施し、その中に「子どもSOS(児童虐待、ヤングケアラー、いじめ問題)」を盛り込みたい。助けを求めている子どもが、より声を上げやすくなる環境を整備していくことが重要だ。