【アジアの】江文也作曲『古都素描』(後編)【クラシック】

【アジアの】江文也作曲『古都素描』(後編)【クラシック】

「バガテル」は、終曲が「北京正陽門」と門の音楽になっているなどムソルグスキーの「展覧会の絵」の影響が見られるが、この作品も「バガテル」の第11曲「午後の胡弓」が“廃墟の主題”として“プロムナード”の如く、冒頭と「街頭の情景」(バガテル第4曲「ちゃるめら」)、「劇場の雰囲気」(バガテル第12曲)、「牧童と柳」(バガテル第14曲)の間でそれぞれ繰り返し登場し、「古都の城門」(バガテル終曲「北京正陽門」)が、やはり「キエフの大門」よろしく終曲に置かれている。なお原曲の《16のバガテル》はチェレプニンとともに言った中国旅行の体験から、自分の中の中国人としての血の意識に目覚めて書いた作品である。

http://www.nicovideo.jp/watch/nm13184035