ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲 ラトル/ベルリン・フィル

ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲 ラトル/ベルリン・フィル

この曲はマラルメ の『牧神の午後』に感銘を受けて書かれた作品である。" 夏の昼下がり、好色な牧神が昼寝のまどろみの中で官能的な夢想に耽る"という内容で、牧神の象徴である「パンの笛」をイメージする楽器としてフルートが重要な役割を担っている。牧神を示す主題はフルートソロの嬰ハ音から開始されるが、これは楽器の構造上、非常に響きが悪いとされる音である。しかし、ドビュッシーはこの欠点を逆手にとり、けだるい、ぼんやりとした独特な曲想を作り出すことに成功している。フランスの作曲家・指揮者ブーレーズは「『牧神』のフルートあるいは『雲』のイングリッシュホルン以後、音楽は今までとは違ったやり方で息づく」と述べており、近代の作品で非常に重要な位置を占めるとされる。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm18510165