諸井三郎 幻想曲(1923)

諸井三郎 幻想曲(1923)

諸井三郎20歳の頃の作品です。この辺りからそのままなドイツ音楽模倣はなくなり、作品には日本色が入るようになります。大正浪漫にあふれた自由な形式の曲で、浅草オペラのアリアを想起させます。確証はないですが、ベートーヴェンだ何だといっていた諸井三郎も実はペラゴロ(浅草オペラのファン)だったのでしょうか。また、この曲が関東大震災直前の1923年7月に作曲されたことは特筆されるべきでしょう。もはや震災後には書かれ得ないような曲というわけです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19885906