リスト:交響詩「人、山の上で聞きしこと」S.95

リスト:交響詩「人、山の上で聞きしこと」S.95

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=ClcIrzDe3MA )。1831年、ヴィクトル・ユゴーは詩集「秋の木の葉」を出版しました。リストはこの詩集の一篇に感銘を受けて、1833年ごろから楽想を練り始め、1849年に完成させます。そして 1850年の初演以降にも改訂を加え、1856年の改訂をもって最終稿としました。これが 「人、山の上で聞きしこと」S.95です。ユゴーの詩の内容は「詩人が山の中で2つの声を聞くが、1つは広大で力強く、秩序のある自然の声で、もう1つは苦悩に満ちた人間の声である。この2つの声は闘争し、入り乱れて、最後は神聖なものの中に解消することになる」 といったもので、リストの曲も「人間の主題」と「自然の主題」が入り乱れつつ、最終的には平和的に解決する流れになっています。なお、リストはこの曲を示すジャンルとして「交響詩(Sinfonische Dichtung)」という言葉を創始しました。つまり、本作が史上初の交響詩(第1番)ということになります。 ただし、本作は演奏時間がリストの交響詩の中では最も長い約30分で、古典派時代の交響曲に匹敵する長さであるため、一部では「山岳交響曲」と呼ばれ、R・シュトラウスの「アルプス交響曲」の先駆けと評する人もいるようです。ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33126515