【神道シリーズ・シーズン3】(思想編)第45回・霊界物語その⑧(最終回)

【神道シリーズ・シーズン3】(思想編)第45回・霊界物語その⑧(最終回)

単調で冗長な霊界物語は続く。第69巻では、南米物語で、高砂島(南米)のウヅの国(アルゼンチン)とヒルの国(ペルー)で若者が立ち上がり、政治改革が行われる。第70巻は、インドのトルマン国の国政改革の物語。三五教の宣伝使・照国別(てるくにわけ)が活躍する。高姫の再生である千草姫が本巻から第72巻まで登場して悪事を繰り広げる。第71巻は、インドのタラハン国の物語。玄真坊(げんしんぼう)、千草の高姫、妖幻坊(ようげんぼう)の杢助(もくすけ)といった悪役が出てきて悪事を重ねて行く。第72巻では、インドのトルマン国の「スガの港」の物語。千草の高姫と妖幻坊の杢助の悪事と、それに対する照国別一行の活躍が描かれている。第72巻と第73巻の間には、「入蒙記」が挿入され、ここでは出口王仁三郎が大正13年1924年に満蒙に神の王国を築こうとして盧占魁率いる3千人の蒙古軍とともに行軍した入蒙体験が書かれている。第73巻から第81巻までは、今から183億年前の宇宙創成期に言霊の元子から地球を中心に宇宙が形成された様子から、地球上の大地や海や神々が想像された地球の修理固成の歴史が記されている。ここでは、主に、大本顕津男神と称するミロク大神たるスサノオが、御樋代神(みひしろがみ)と言われる女神たちとの間で言霊による水火と火水の神事という、言わば、霊界における言霊セックスとでも言えるまぐわりを行い、国々や神々を生み出して行くというストーリーが語られている。これは、大宇宙の根本の世界「紫微天界(しびてんかい)」の修理固成と言われ、最後の9巻は、「天祥地瑞」篇と呼ばれ、大正時代より35万年前の霊界が描かれた1巻より72巻とは異なる世界が描かれている。この霊界物語は、まったく荒唐無稽で、これまでの日本の歴史の中で語られたことない国土と神々の創成の歴史が語られているが、しかし、明治以降の平田系神道カルトの間では新たなる古事記とも言えるようなバイブル的存在となったのである。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41709761