サン=サーンス:交響詩「オンファールの糸車」作品31

サン=サーンス:交響詩「オンファールの糸車」作品31

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=0pdR1eYOu0A )。サン=サーンスは生涯に4曲の交響詩を作曲しました。その中で最も早く作曲したのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの物語を題材にした「オンファールの糸車」作品31です。ヘラクレスは女神ヘラの恨みを買い、彼女に狂気を吹き込まれて殺人を犯し、その償いとして「奴隷として身を売られ、3年間奉公した後に殺人の代価を払え」という神託を受けます。そして彼は小アジアの女王オンファール(オムパレー)に奴隷として買われ、彼女の下で働きました。その奉公生活を音楽的に描いたのが「オンファールの糸車」です。曲は最初に第1ヴァイオリンとフルートによって、女王オンファールの回す糸車を暗示する6連音符と、オンファールの主題が流れます。中間部ではヘラクレスを表す男性的な主題が弦と管楽によって演奏されますが、だんだんと力を失い、ヘラクレスがオンファールの魅力に屈服する様を表します。そして再び最初の部分が繰り返され、女性の力を暗示するかのように糸車の主題だけが残り、静かに曲を終えます。本作は1871年、サン=サーンスが36歳の時に2台ピアノ版が、翌1872年に管弦楽版が作曲されており、同年4月14日に管弦楽版が初演されました。ピエール・デルヴォー指揮パリ管弦楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42080839