標高3454メートルにある鉄道駅-スイス・ユングフラウヨッホ

標高3454メートルにある鉄道駅-スイス・ユングフラウヨッホ

スイスの中央部、ベルン州ベルナー・オーバーラント地方に4000メートル級の山を頂上付近まで登る電車がある。名前はユングフラウ鉄道。再来年に開業100周年を迎える歴史ある登山鉄道だ。 始発駅クライネ・シャイデックの標高は2061メートル。目の前にはアルプス山脈の名峰ユングフラウがそびえ立つ。ユングフラウ方面の玄関口となる2つの湖に挟まれた町インターラーケンから電車を乗り継ぎ、1時間30分ほどでクライネ・シャイデックに到着する。 ユングフラウ鉄道には五つの駅がある。数多くの登山家が挑んだ1800メートルの断崖絶壁、アイガー北壁に窓が設けられた駅や氷河を眼下に収めることのできる駅がある。ユングフラウ鉄道の終着駅ユングフラウヨッホの標高は3454メートル。体が高度に慣れるよう、約1400メートルの標高差をゆっくりと50分かけて登って行く。線路の大部分は山中に掘られたトンネルだが、急こう配の登坂を可能にしている歯車レールの「カタカタカタ」と鳴る小気味よい音がトンネル内に反響し、山を登っている実感を沸かせる。いやがうえにもユングフラウヨッホへの期待が膨らむ。 標高4158メートルのユングフラウとその隣にある4107メートルのメンヒ、両山の鞍部に設けられたユングフラウヨッホには、レストランや展望台、スキー・スノーボードを楽しめるアトラクションエリアなどがある。外の雪原に出るとベルナー・オーバーラント地方での最高峰ユングフラウの頂が目前に迫る。エレベータで標高3571メートルのスフィンクス・テラスに行けば、ユングフラウやメンヒとともに世界遺産となっているアレッチ氷河を遠くに眺めることができる。 鍛えられた登山家しか眺めることができなかった大自然の絶景を子供からお年寄りまで、容易に見ることを可能にしたスイス人の観光にかけるタフな精神、感服せずにはいられない。

http://www.nicovideo.jp/watch/so17229254