負けじと打つべきなり 『徒然草 気まま読み』#69

負けじと打つべきなり 『徒然草 気まま読み』#69

今回扱うのは、第百十段。全文を紹介すると… 雙六(すぐろく)の上手といひし人に、その術(てだて)を問ひ侍りしかば、「勝たんとうつべからず、負けじとうつべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりとも遲く負くべき手につくべし」といふ。道を知れる教(おしえ)、身を修め、國を保たむ道も、またしかなり。「雙六(すぐろく)」とは現在の「すごろく」とは違って、博打の一種。兼好はその名人に、負けない秘訣を尋ねる。そしてその答えは、現代の勝負師もよく口にするようなことだった。歌の文句にもある「勝つと思うな、思えば負けよ」である。博打うちの言うことからも貴重な教えを見出す兼好。ところがその兼好が、実は博打うちをどう思っていたかというと…

http://www.nicovideo.jp/watch/so36399075