兼好が共感した言葉 『徒然草 気まま読み』#92

兼好が共感した言葉 『徒然草 気まま読み』#92

今回扱うのは、第二十四段。全文を紹介すると…尊き聖のい云ひ置きけることを書き付けて、一言芳談(いちごんほうだん)とかや名づけたる草紙を見侍りしに、心に會(あ)ひて覺えし事ども。一 爲(し)やせまし、爲(せ)ずやあらましと思ふことは、おほやうは、爲ぬはよきなり。一 後世を思はんものは、糂汰瓶(じんだがめ)一つも持つまじきことなり。持經(ぢきゃう)・本尊(ほぞん)にいたるまで、よき物を持つ、よしなきことなり。一 遁世者は、なきに事かけぬやうをはからひて過ぐる、最上のやうにてあるなり。一 上臈は下臈になり、智者は愚者になり、徳人は貧になり、能ある人は無能になるべきなり。一 佛道を願ふといふは、別のこと無し、暇ある身になりて、世のこと心にかけぬを、第一の道とす。尊い僧が説いた法話集から、兼好が共感したものを5か条抜き書きしている。その選んだものが、いかにも兼好らしく、含蓄に富んだものばかり。

http://www.nicovideo.jp/watch/so37270483