達人の発言 『徒然草 気まま読み』#98

達人の発言 『徒然草 気まま読み』#98

今回扱うのは、第二百六段。一部を紹介すると…徳大寺右大臣殿、檢非違使の別當のとき、中門にて使廳の評定行はれけるほどに、官人 章兼が牛はなれて、廳のうちへ入りて、大理の座の濱床の上にのぼりて、にれ うち噛みて臥したりけり。重き怪異なりとて、牛を陰陽師のもとへ遣すべきよし、おのおの申しけるを、父の相國聞きたまひて、「牛に分別なし、足あらば、いづくへかのぼらざらん。昔の人間、特に6世紀以上も前の兼好の時代の人は、みんな迷信深く非科学的なものを信じていたかのようなイメージを持ちがちだが、さにあらず。その時代においても、非常に合理的な考え方をする人はいたし、兼好は特にそういうエピソードを好んでいた。翻って現在、コロナ禍に大騒ぎしている人々は、いったいどれだけ合理的にものを考えていると言えるのだろうか?

http://www.nicovideo.jp/watch/so37497069