Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=HoZRKkpWA5g )。シューベルトは21曲のピアノソナタを遺していますが、その中でも評価が高いのが、ベートーヴェンの作品を咀嚼したうえで自分の作風を完成させた、最晩年の第19~21番とされています。これらの3曲は、シューベルトが亡くなる2か月前の1828年9月に一気に作曲されたもので、その最初の曲である第19番はベートーヴェンの影響が随所に残っており、「このピアノソナタはベートーヴェン(前年の1827年に死去)に対するオマージュではないか」と考える人もいるほどです。確かに、前半の第1、第2楽章は、同じハ短調の曲であるベートーヴェンの「悲愴」ソナタや「創作主題による32の変奏曲」( sm33982311 )に類似した響きが濃厚に現れています。しかし、後半ではシューベルト独自の和声が聴かれるようになり、第4楽章ではタランテラ(弦楽四重奏曲「死と乙女」と同じ)を採用するなど、聴き終わってみればシューベルトの傑作ピアノソナタの一角であることが明瞭に理解できる作品となっています。 スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)