ショスタコーヴィチ:交響曲第14番 ト短調 作品135(ドイツ語歌詞 ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響)

ショスタコーヴィチ:交響曲第14番 ト短調 作品135(ドイツ語歌詞 ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=ZeoLGj8ERFw )。1962年、ショスタコーヴィチはムソルグスキーの歌曲集「死の歌と踊り」の管弦楽伴奏版( sm38157469 )を作りました。この歌曲集は全ての曲が「死」を題材にしており、自らの体調が減退して死を強く意識していたショスタコーヴィチは、正面から死を取り扱ったムソルグスキーの作品に感銘を受けて、自らも「死」を題材にした作品の作曲に取り組みます。そうして完成した交響曲第14番 ト短調 作品135は、1969年9月29日にレニングラードで初演されました。芸術作品における「死」は救済や安息といった要素が取り上げられることが多いのに対し、本作は「死は美しいものではなく、死はすべての終わりでしかない」というショスタコーヴィチの思想が前面に押し出されていて、周囲からは賛否両論を巻き起こしましたが、現在では彼の代表作の1つと評価されています。この動画はレニングラード初演の約2年半後、1972年3月28日にライプツィヒにおいて開催された演奏会の実況録音です。旧東ドイツでの演奏ということで、このときはドイツ語に訳された歌詞が歌われており、バルシャイやロストロポーヴィチの名演を聴き慣れていると違和感があります。とはいえ、ロシア国外においてはショスタコーヴィチ作品の優れた解釈者と評価されていたケーゲルの指揮は冴えわたっており、ドイツ語歌詞による歌唱は本作がマーラーの「大地の歌」に影響されて作曲されたことを思い起こさせ、なかなかに聴き応えのある名演だと思います。なお、この作品はしばしば「死者の歌」の標題で呼ばれていますが、これは日本のレコード会社が国内での販売にあたって名付けたもので、海外では使われていないそうです。エミリア・ペトレスク(ソプラノ)フレッド・タシュラー(バス)ヘルベルト・ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42823515