ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98(カルロス・クライバー指揮ベルリン・フィル 海賊版)

ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98(カルロス・クライバー指揮ベルリン・フィル 海賊版)

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=V7uJo4eEy-Y )。1994年6月28日、指揮者カルロス・クライバーはベルリンで開催された「リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー連邦大統領告別演奏会」において、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮しました。彼が生涯においてベルリン・フィルを指揮したのは2回のみで、この演奏会が最後となりましたが、その演奏は非常に優れたもので、特にメインプログラムであったブラームスの交響曲第4番 ホ短調 作品98は聴衆を完全に魅了し、演奏会は成功を収めました。しかし、クライバーは自分の演奏録音に関して非常に厳しい態度をとることで有名な人物であり、この演奏会の前には舞台に設置されていた録音用マイクを全て撤去させていました。このため演奏会では公的録音が不可能な状態であり、彼の演奏のすばらしさは演奏会に立ち会った観客以外にはわからないはずでした。しかし、ある観客がこの演奏会において密かに録音機器を忍ばせて訪れており(クライバーの演奏会は彼の意向により突然キャンセルされることが多かったため、数少ない演奏機会を狙ってこっそり録音機器を持ち込む事例が多かったといいます)、演奏会のプログラム全曲を(隠れて)録音していたため、モノラル録音ながら音源が遺されることとなり、アメリカのレーベルから海賊版として発売されました。恐らく録音機器の場所が打楽器群に近かったため、録音では打楽器類の音響が実音より強めに聞こえていると思われますが、それでもこの演奏が、名盤とされるウィーン・フィルとの録音以上に白熱したものであることは疑いありません。特に第3楽章以降は、個人的には(同じモノラル録音である)フルトヴェングラーの1948年ライブに匹敵するレベルに達していると思われます。これに比べると、ウィーン・フィルやバイエルン国立管弦楽団との演奏は「まだ温かったか」という印象です。なお、演奏前に録音マイクを撤去させたクライバー自身も、この時の演奏には満足していたらしく、後に来日した際に、東京のレコード店でこの演奏会の海賊版レコードを見つけて購入し(これに限らず、日本では自身の演奏会の海賊版レコードを大量に購入したようです)、自宅でこのレコードをよく聴いていたといわれています。カルロス・クライバー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36943318