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【synthvクラシック】フーガハ短調BWV906(補筆完成版) / J.S.バッハ【Mai, Saki AI, Eleanor Forte AI】
昔作ってた楽譜ファイルを見直していたら、まさに今年のボカロクラシカ音楽祭のテーマに沿った作品が見つかったので急遽完成させました(気づくのがもう何日か早ければ間に合ったなあ……。)
「幻想曲とフーガ」BWV. 906は1730年代に作曲されたと考えられていますが、J.S.バッハの作品にしてはかなり異例な響きを持っており、ギャラント様式を思わせる華麗な走句、演奏技巧の重視(両手の交差が頻繁に登場します)など、当時流行し始めていたスタイルを積極的に取り入れています。しかし何らかの理由でこの「フーガ」の部分は作曲が中断され、未完成作品となってしまいました(今では幻想曲のみを演奏するのが一般的なようです)。
フーガは冒頭の半音階の不穏な動き(途中BACH主題を移調したAs - G - B - Aの音形も登場します)と、34小節目からの歌うような主題を中心に構成されています。自筆譜は48小節目冒頭まで書き込まれたところで中断されています。
この補筆版をつくったのはかなり前なので記憶が曖昧ですが、確かヘンレ版の提案(47小節から5小節目に戻り、34小節目で終わる)を参考にして作っていたはずです。またこの曲をイタリアのピアニスト・作曲家のフェルッチョ・ブゾーニが補筆完成させているのですが、結構やりたいように(ロマン風に)改造しているな……と感じた記憶があり、ただ前半に戻るのではなく他の主題を組み合わせて更に展開を盛り上げる補作はそれを参考にしています。
表示している楽譜はピアノ版のために適当に作ったやつなので実際に鳴ってる音と違うところもあります(synthvの音源の都合で変更を加えたところもあります)。エレノアさんだけでなく、MaiさんやSakiさんといった素晴らしい音源も使いたいのですが、日本語でカバーできる曲がなかなか見つからず……。今回ちょっと無理のある音域ですが急遽歌ってもらうことにしました。楽しんでいただければ幸いです。
ちなみに後ろで鳴っているのはチェンバロではなく、プリペアド・ピアノの音源です。
バッハ(ブゾーニ編):無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より「シャコンヌ」(ルービンシュタイン)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=NKYyiD8ypCo)。
1970年6月、ポーランド出身の名ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタイン(1887 - 1982)はバッハ
の無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より、ブゾーニによる「シャコンヌ」のピアノ
独奏用編曲版を録音しました。
優れたショパン弾きとして名をはせたルービンシュタインは録音時に84歳に達しており、その演奏は比較的
遅めのテンポですが、高齢による技術の衰えを感じることはなく、むしろ曲の雄大さが感じられる名演とな
っています。
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
バッハ(ブゾーニ編):ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 BWV1052(リパッティ 1947年10月2日実況録音)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=Xby0P4YVYaQ)。
33歳の若さで夭折したピアニスト、ディヌ・リパッティ(1917 - 1950)は一般的にショパンやモーツァル
トを得意としたといわれていますが、バッハの演奏でも優れた技量を発揮しました。
それが如実に表れているのが、1947年10月2日にアムステルダムで行われた演奏会の実況録音で、そこで演
奏されたブゾーニ編曲によるピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052は、録音の悪さが気にならないほどの圧
倒的な名演だと思います。
ディヌ・リパッティ(ピアノ)
エドゥアルト・ファン・ベイヌム指揮
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
バッハ(ブゾーニ編):前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533(ピアノ独奏版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=01Ty_GY0cEY)。
1704年頃にオルガン独奏のために作曲されたと推定されるバッハの初期作品の1つである
前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533を、ブゾーニが編曲したピアノ独奏版です。
サンドロ・イーヴォ・バルトリ(ピアノ)
リスト(ブゾーニ編):スペイン狂詩曲 S.254(ピアノ協奏曲版 BV B 58)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=hmql1C4Ae7Q)。
1858年、リストはピアノ独奏用の作品としてスペイン狂詩曲 S.254を作曲しました。様式的には彼が作曲した「ハンガリー狂詩曲」と類似しており、そして演奏に高度な技巧を要する難曲として知られています。1894年、ブゾーニは本作を編曲して、ピアノ協奏曲版(BV B 58)を作成しました。
ジーナ・バッカウアー(ピアノ)
アレック・シャーマン指揮
ニュー・ロンドン管弦楽団
バッハ(ブゾーニ編):チェンバロ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052(ピアノ版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=jGUdpQRGbAs)。
ブゾーニはバッハのクラヴィーア独奏曲をピアノで演奏するにあたり、その表現力を最大限に生かした編曲版を作成することがしばしばありました。その1つがチェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV1052で、通奏低音パー
トを削除する一方で高音部を拡張し、和音に音を追加したり、カデンツァにピアニスティックな技巧を追加
するなど、独奏楽器をピアノに変更することを踏まえた編曲が行われています。
この動画でピアノ独奏を務めたヤッシャ・スピヴァコフスキー(1896 - 1970)はヴァイオリニストのトッ
シー・スピヴァコフスキーの兄にあたり、生前は優れたピアニストとして評価されたものの、自らの意思で
スタジオ録音を遺さなかったため、没後は長らく忘れられており、2015年から発掘されたライブ録音のCD
が発売されて再評価の機運が起こっています。
ヤッシャ・スピヴァコフスキー(ピアノ)
ジョージ・ロギー・スミス指揮
アストラ弦楽合奏団
バッハ(ブゾーニ編):半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903(ピアノ独奏版 BV B 31)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=nxFSlyzUvqw)。
バッハの半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903は、バッハが弟子たちへの練習用教材として使用し、彼の死後も音楽教育用に使われ続けたことから、後年の作曲家が多くの校訂版を作りました。そういった作業を手掛けた作曲家の1人がブゾーニで、近代ピアノの演奏効果を生かしたピアノ独奏用編曲版(BV B 31)を作成しました。
なお、ブゾーニはこのほかにチェロとピアノの二重奏のための編曲(BV B 38)も行っています。
レオノーラ・アルメッリーニ(ピアノ)
バッハ(アレクサンドル・ジロティ編):無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より「シャコンヌ」
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=EX9pqMtM5HY)。
アレクサンドル・イリイチ・ジロティ(1863 - 1945)はロシア革命まではロシアの音楽界を支え、革命後はアメリカを中心に演奏活動をつづけたピアニスト・指揮者・作曲家ですが、一般的にはモーツァルトやショパン、チャイコフスキー、そしてバッハの作品を数多くピアノ演奏用に編曲したことで知られています。その1つが、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004の最終楽章である「シャコンヌ」のピアノ独奏版です。
「シャコンヌ」のピアノ独奏版といえば通常は和声をふんだんに追加した豪華絢爛なブゾーニの編曲版が注目されがちですが、派手さは一歩譲るものの、生前は優れたピアニストとして活躍したジロティの編曲版も、なかなか味がある響きが聴けます。
ターニャ・ガブリーリャン(ピアノ)
ブゾーニ:対位法的幻想曲 BV256b(2台ピアノ版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=714HWQm-j9o)。
バッハの「フーガの技法」の未完成のフーガ主題を元にして、ブゾーニがピアノ独奏曲として1910年に作曲した「対位法的幻想曲」BV256は、彼の代表作の1つとされています。そして、それはブゾーニ自身も認識しており、生涯にわたって本作を何度も改訂したほか、1922年には2台ピアノ版への編曲(BV256b)も行いました。
この動画は本作の2台ピアノ版を演奏したもので、演奏者のJean-Sébastien DureauとVincent Planèsはストラヴィンスキーの「春の祭典」の2台ピアノ版を録音するなど、2人での演奏活動を良く行っているようです。
Jean-Sébastien Dureau、Vincent Planès(ピアノ)
リスト(ブゾーニ編):メフィスト・ワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」 S.514
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=2a5RS0NBI4U)。
フランツ・リストのメフィスト・ワルツ第1番について、リストの熱烈な支持者で、自身も超絶技巧のピアノ演奏で定評のあったフェルッチョ・ブゾーニは、ピアノの演奏技法・効果を鑑みて独自の校訂(編曲)を行いました。このブゾーニ版は原曲の後半部で独自の取捨選択を行っており、注目に値します。この動画では、ブゾーニの薫陶を受けたピアニストのエゴン・ペトリ(1881 - 1962)が演奏を行っています。
エゴン・ペトリ(ピアノ)
スタンチッチ:カンタータによる4つの前奏曲(BWV106,BWV18,BWV12,BWV31)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=bqDUUPjdQGc)。
スヴェティスラフ・スタンチッチ(1895 - 1970)はクロアチア出身のピアニスト・作曲家ですが、音楽教師としての評価が高く、作曲家のイーヴォ・マチェク、ピアニストではブランカ・ムスリン、ウラジミール・クルパン等を育成したことが知られています。
スタンチッチは1920~22年の間にブゾーニの下で作曲を学んでおり、その学習の成果の1つとして1922年に作曲したのが「カンタータによる4つの前奏曲」です。これはバッハのカンタータ4曲(BWV106,BWV18,BWV12,BWV31)の第1楽章をピアノ独奏用に編曲したもので、バッハの造詣が深かったブゾーニに捧げられました。作品は各曲ともブゾーニの影響が強く、重厚な和音の響きはブゾーニが編曲したバッハの「シャコンヌ」を連想させる佳作といえます。
なお、この動画で本作を演奏しているRanko Filjak(ランコ・フィリャク? 1927 - 1983)はスタンチッチに師事したクロアチアのピアニストです。
Ranko Filjak(ピアノ)
バッハ(ダルベール編):前奏曲とフーガ ニ長調BWV532(ピアノ独奏版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=tAZ4H6SBl7A)。
バッハのオルガン曲「前奏曲とフーガ」ニ長調 BWV532のピアノ独奏用編曲版としてはブゾーニによる
ものが知られていますが、スコットランド出身でドイツに帰化したピアニスト・作曲家のオイゲン・ダ
ルベール(1864 - 1932)も本作の編曲版を残しています。
ブゾーニ版がピアノの表現力の限界まで駆使した華麗な響きを追及しているのに比べると、ダルベール
版は原曲の音を丹念になぞった端正な響きと言えます。とはいえ、後半のフーガでは力強い低音部の響
きが聴かれ、晩年のリストの弟子となった出自を思わせる部分もあります。
マーサ・ゴールドスタイン(ピアノ)
【ボカロクラシカ】子守歌【ヤルネフェルト】
妹アイノがシベリウスの妻として知られるヤルネフェルトの子守歌を歌って貰いました
ヤルネフェルトは、ブゾーニとマスネに師事したことで知られますが、ヘルシンキ音楽院の創設者ヴェゲリウスや、ギュンターラファエルの祖父であるアルベルトベッカーにも師事しています
フィンランド人として生きたシベリウスに対して、友人ヤルネフェルトはスウェーデンに帰化していますが、フィンランド語が苦手だったシベリウスにアイノは「フィンランド語で話しなさい」と厳しく接したと言います
本作は第一次大戦前に流行った曲でヤルネフェルトを有名にした作品です
シベリウスの死亡記事に寄せたアイノの言葉を借りれば、「音楽は悲しみから生まれる」そうですが、哀愁よりも暖かさと言いますか、3者が輝いていた若かりし頃の息吹のようなものが感じられる曲だと思います
画像はシンベリの「啓示」(PD)で、調律はヴェルクマイスター第三(g)の440Hzです
諸事情で投稿がストップします
mylist/24963463 mylist/29113406
■追記:広告ありがとうございます!
リスト(ブゾーニ編):モーツァルト「フィガロの結婚」の主題による幻想曲
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=QgD7xFYn99c)。
1842年、リストは前年に完成させたパラフレーズ「『ドン・ジョヴァンニ』の回想」S.418に引き続き、モーツァルトの歌劇によるパラフレーズの作曲に着手します。「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」からメロディを抜き出し、「フィガロの結婚とドン・ジョヴァンニの動機による幻想曲」S.697と名付けられたパラフレーズは、しかし完成直前に作曲が中断され、結局リストは完成させることなくこの世を去ります。
その後、忘れ去られていた未完成作品にブゾーニが着目し、1912年に補筆・編曲作業を行います。ただし、ブゾーニは補筆にあたって「ドン・ジョヴァンニ」のメロディを取り除く一方、「フィガロの結婚」から2つのアリア「もう飛ぶまいぞこの蝶々」「恋とはどんなものかしら」のメロディを採用しました。こうしてブゾーニが完成させたのが「モーツァルト『フィガロの結婚』の主題による幻想曲」です。
本作は「ドン・ジョヴァンニ」が取り除かれたため、リストの原曲よりかなり短縮されていますが、超絶技巧を必要とする華麗な作品であり、名ピアニストのヴラディーミル・ホロヴィッツが演奏活動の初期にレパートリーとして、演奏会で好評を博していたといわれています。この動画の演奏は、1926年にホロヴィッツがピアノ・ロールに記録したものを最新の機材で録音したもので、デビュー当時のホロヴィッツの演奏に観客が喝采するのも当然に思える演奏です。
ヴラディーミル・ホロヴィッツ
バッハ(パヴェル・リヴィリス編):無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より「シャコンヌ」(管弦楽版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=VVLvR9Xpc_Q)。
モルドバ(旧ソ連)出身の作曲家パヴェル・リヴィリス(Pavel Rivilis 1936 - 2014)編曲による、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より「シャコンヌ」の管弦楽版です。ただし、本作はバッハの原曲を直接編曲したのではなく、ブゾーニ編曲によるピアノ独奏版をさらに管弦楽用に編曲したようです。
内容的には、要所要所で金管楽器・打楽器の輝かしい響きが聴かれるものの、ストコフスキー版ほど劇的(派手)なものではなく、どちらかといえば齋藤秀雄版に近い、比較的落ち着いた印象を受ける編曲版です。
ヴァレンティン・ドニ指揮
ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団
バッハ(ブゾーニ編):シュープラー・コラール集より 第1曲「目覚めよと呼びわたる物見の声」BWV645(ピアノ独奏版)聴き比べ
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=1eeEDHoilcw)。
バッハが自ら作曲した教会カンタータから6曲を抜粋し、オルガン独奏用に編曲した「シュープラー・コラール集」のうち、第1曲「目覚めよと呼びわたる物見の声」BWV645はオルガンの小曲として抜群の知名度があり、各楽器に編曲して演奏される機会が多い作品です。
この動画では、ブゾーニが編曲したピアノ独奏版を新旧10人のピアニストが演奏しています。
アニュエル・ブンダヴォエ
ピエトロ・スパーダ
アーコシュ・ヘルナーディ
スタニスラフ・ブーニン
ソロモン
ポール・ジェイコブス
サンドロ・イーヴォ・バルトリ
レイモン・トルアール
ジャンルカ・カシオーリ
タチアナ・ニコラーエワ(ピアノ)
バッハ(ラフマニノフ編):無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006より「前奏曲」「ガヴォット」「ジーグ」
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=Yax_FpNzoRE)。
1933年、ラフマニノフはバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006より、「前奏曲」「ガヴォット」「ジーグ」の3曲をピアノ独奏用に編曲しました。当時のラフマニノフはピアニストとしての活動の絶頂期であり、翌1934年には「パガニーニの主題による狂詩曲」を作曲しています。
編曲内容としては、ラフマニノフの作品の常として演奏に高度な技巧を要求されますが、ブゾーニやゴドフスキーのバッハ編曲版と比べると低音部の使用は控えめであり、演奏の仕方によってはバッハの作品の様にもラフマニノフの作品の様にも聴こえるという特徴があります。
なお、この動画は1940年、ラフマニノフが亡くなる3年前に自ら演奏して録音したものです。
セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ)
シャルル=ヴァランタン・アルカン:「全長短調による25の前奏曲」作品31
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=tly_AbXkeCI)。
フランスの作曲家であるシャルル・ヴァランタン・アルカン(1813 - 1888)は、3歳年上だったショパンや2歳年上だったリストと同様に極めて優秀なピアニストであり、技巧を凝らしたピアノ作品を数多く作曲しました。その死後は弟子たちやブゾーニなどのピアニストによって細々と作品が伝えられる程度の存在でしたが、1970年代後半に再評価の機運が高まり、作品の録音は増えています。ただし、その知名度は未だ高いとは言えないうえに、代表作とされる各種の練習曲はリスト顔負けの高度な技巧を要するため、現在でも一般の聴き手が耳にする機会は多いとはいえません。
「全長短調による25の前奏曲」作品31は、ショパンの前奏曲集と同様にバッハの「平均律クラヴィーア曲集」に着想を得て作曲され、1847年に出版されました。そのため、本作は長調と短調の曲が交互に、そして半音ずつ調性が上昇して全調性を一周するように順番が配置されており、注意して聴かないと、次の曲がいつ開始したのか気付かないほど自然につながっているように感じられます。また、ハ長調から始まる本作は全調性を一周した後、最後に第1曲と同じハ長調の曲の回帰して締めくくられるという構成のため、曲数が25曲となっているのも目立つ特徴です。
オッリ・ムストネン(ピアノ)
ブゾーニ:対位法的幻想曲(最終版 ピアノ独奏版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=VnFV4sWa4CE)。
1910年、ブゾーニがバッハの「フーガの技法」の最後の未完のフーガに基づいて、独自のフーガや変奏を自由に施し、30分近くの大作に仕上げたものです。これはバッハの未完のフーガを補筆したものではなく、ブゾーニが独自に曲想を発展させたもので、その内容は後期ロマン派の枠を超え、近代音楽に接近しており、彼のピアノ作品の中で最も大規模なものです。
当初はピアノ独奏のための作品として作曲され、演奏時間も40分以上ありましたが、後に2台ピアノ版に編曲したり、各部を削って30分程度に縮小したりするなど、彼は死に至るまで何度も改訂の手を入れています。また、ブゾーニの遺品の中には管弦楽版などのスケッチが遺されており、そのスケッチに基づいて後の作曲家や指揮者がオルガン独奏版やオルガンと管弦楽伴奏版に編曲したものが存在します。
なお、本作はブゾーニのピアノ作品中で最大規模であると同時に屈指の難度を誇り、レパートリーとして演奏するピアニストはなかなか登場していないのが現状です。
エゴン・ペトリ(ピアノ)
ショパン:24の前奏曲 作品28(ブゾーニ演奏 ピアノ・ロール)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=d9sB65-rS5I)。
オーストラリアの音楽学者デニス・コンドン(1933 - 2012)は、その生涯において名ピアニストの演奏が
記録されたピアノ・ロールを収集することに情熱を傾けました。その数は7,500本以上という膨大なもの
で、現在はアメリカのスタンフォード大学に保管されており、通称「コンドン・コレクション」と呼ばれて
います。これらは20世紀初頭のピアニストたちの全盛期の演奏をうかがい知れる貴重な資料であり、LPレ
コードの時代から録音がリリースされ続けています。
その中で最も大規模な作品が、1920年にブゾーニが記録したショパンの「24の前奏曲」作品28です。現在
の「楽譜に忠実な演奏」を旨とする姿勢と比較すると、ブゾーニはかなり自由な改変を行っていますが、こ
れは後期ロマン派の流れを汲む当時の音楽界においては一般的なことで、同時期に活躍したラフマニノフや
コルトーも同様の改変を行っています。 なお、当時の音楽界では、ブゾーニのショパン作品演奏は「非感
傷的」な解釈であるとして物議をかもしたといわれています。
ただし、この動画では録音にあたって当時の自動ピアノをそのまま使っているようで、特に音響上の配慮は
なされておらず、再生状態は良いとはいえません。また、第14番 変ホ長調ではかなり耳障りなミスタッチ
があります。おそらく、ブゾーニは前奏曲全曲を一気に記録したため、ミスタッチに構わず勢いのまま演奏
を続けた結果だと思われます。そのためか、このピアノ・ロールはCD録音も発売されていますが、第14番
は収録されていません。
フェルッチョ・ブゾーニ(ピアノ)
バッハ(ブゾーニ編):トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV564(ピアノ独奏版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=SAjiBPdC3uM)。
フェルッチョ・ブゾーニ(1866 - 1924)の編曲による、バッハのオルガン曲「トッカータ、アダージョとフーガ」ハ長調BWV564のピアノ独奏版です。
エフゲニー・キーシン(ピアノ)
リスト(ブゾーニ編):パガニーニ大練習曲 S.141
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=68Uq4dTxwgc)。
1913年8月、フェルッチョ・ブゾーニ(1866 - 1924)はリストの「パガニーニ大練習曲」S.141の
第6曲「主題と変奏」を改訂します。その後、有名な「ラ・カンパネラ」など、残り5曲の改訂も
音楽活動の合間を縫って行われ、約10年後の1923年5月に全曲の改訂が完了しました。
改訂の主な内容は、ピアニストに要求される技巧の難度と演奏効果が釣り合わない部分を是正する
ことにあったようで、ブゾーニにとって「演奏効果に比べて不必要に難しい」と思われる奏法は簡
略化されています。一方で、彼が技巧を凝らして演奏効果を高めるべきと考えた箇所については、
リストの原曲を上回る難度の技巧をためらうことなく要求しており、よく言えば「要所要所にメリ
ハリがある」、悪く言えば「原曲を不必要にいじりすぎ」で、好き嫌いが激しく別れる改訂となっ
ています(自分にとっては大好物ですw)。
サンドロ・イーヴォ・バルトリ(ピアノ)
バッハ(ブゾーニ編):前奏曲とフーガ ニ長調BWV532(ピアノ独奏版)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=QYUbfOVpUAQ)。
フェルッチョ・ ブゾーニ(1866 - 1924)による、バッハの前奏曲とフーガ ニ長調BWV532の
ピアノ独奏用編曲版です。
エミール・ギレリス(ピアノ)
【Fate/Grand Order】 メインストーリー 亜種平行世界 第5節 Part.02
はいどうも、くりあです。
スマートフォンアプリ Fate/Grand Orderメインストーリーを動画に収録しました。
公式:http://www.fate-go.jp/
亜種平行世界 寛永十六年 屍山血河舞台 下総国 英霊剣豪七番勝負
第五節 第二歌 インフェルノ(破)
おたまさんも清姫も、どこかカルデアのサーヴァントに似ているようで
本人ではないようです。
通りすがりの宣教師さんも、そうなのでしょうか…?
彼に言われ路地裏を見てみると、そこには行き倒れた青年が――!?
プロローグ → sm29347939
亜種平行世界 第05節 Part.01 → sm32109337 亜種平行世界 第05節 Part.03 → sm32110692
※ネタバレされてもいい人向け!
Fate/GO動画集 → mylist/56527183
ブゾーニ:ショパンの前奏曲に基づく変奏曲と自由な形式のフーガ
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=Ovj5HQl6Qgc)。
ショパンの前奏曲集から第20番ハ短調を主題とした変奏曲としては、ラフマニノフの作品(sm32071682)が知られていますが、ブゾーニが同じ曲を主題にした変奏曲を2種類作曲していることは、あまり知られていません。本作はそのうち初めに作曲されたもので、ラフマニノフの作品に匹敵する演奏時間約30分の大曲です。「変奏曲とフーガ」という様式は、バッハの編曲で有名なブゾーニの面目躍如といったところでしょうか。
ヴォルフ・ハーデン(ピアノ)
バッハ(ブゾーニ編):前奏曲とフーガ 変ホ長調BWV552「聖アン」
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=J-69IPhDG8o)。1739年、バッハが刊行した「クラヴィーア練習曲集 第3巻」の最初の曲「前奏曲」と最後の曲「フーガ」をつなげたもので、「聖アンのフーガ」とも呼ばれています。この録音はブゾーニがピアノ用に編曲したものです。 ジョン・オグドン(ピアノ)
バッハ(ブゾーニ編):ゴルトベルク変奏曲 BWV988
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=3ApC9ziaH44)。
演奏時間が1時間以上かかるバッハの「ゴルトベルク変奏曲」に、ブゾーニが反復箇所の
全省略、変奏曲8曲削除、高音部の装飾、低音部の増強、ピアニスティックなアレンジな
どを施し、30分強に短縮した強烈な編曲版です。
サラ・デイビス・ブフナー(ピアノ)
パガーニーニ大練習曲の配列にもとづく原曲及び派生曲52曲聴き比べ
『パガニーニによる大練習曲』の配列にもとづいて、パガニーニの原曲及びその他派生曲を52曲まとめました。
配列順は、おおむね原曲→パガ超→パガ大→ブゾーニ編→その他で、年代が古い順になるようにしています。また、編曲の再編のようなものは出来るだけ近くに配置するようにしてますので、年代が前後することもあります。括弧内の年号は、作曲あるいは出版の年号を意図してますが、丁寧に調べてないので参考程度に留めてください。
#000:00 第1番 ト短調「トレモロ」
#033:50 第2番 変ホ長調「オクターブ」
#051:52 第3番 嬰ト短調「ラ・カンパネッラ」
#169:58 第4番 ホ長調「アルペジオ」
#182:05 第5番 ホ長調「狩り」
#201:50 第6番 イ短調「主題と変奏」 第一部
#280:06 第6番 イ短調「主題と変奏」 第二部
ショパン 英雄ポロネーズ フェルッチョ・ブゾーニ(1905年)
20世紀初頭ダルベールと共にピアノ界の頂点に君臨した Ferruccio Busoni(1866-1924)による破天荒な英雄ポロネーズ録音。mylist/23858611
ショパン 英雄ポロネーズ オイゲン・ダルベール(1905年)
20世紀初頭ブゾーニと共にピアノ界の頂点に君臨したEugen d'Albert(1864-1932)による最古の英雄ポロネーズ録音。mylist/23858611
バッハ=ペトリ 羊は安らかに草を食み【帯人】
ペトリ編曲、カンタータ208番より「羊は安らかに草を食み」
Egon Petriって誰よ、と思って調べたところブゾーニの弟子だそうです。
主よ人の望みの喜びよ sm11588155
汝の善行により我らを浄めたまえ sm12242504
mylist/7035290
(艦これMMDピアノ発表会)Bach=Busoni トッカータとフーガ(BWV565)
転載・上映・放映禁止(本動画へのリンクは大歓迎)
バッハのトッカータとフーガのピアノ版です。
トッカータ部分とフーガ部分の2曲で構成されますが、曲の間があまり空いていないので一曲に聞こえます。
「艦これMMDピアノ発表会」については、im5181543を参照願います。
下記マイリストより「艦これMMDピアノ発表会」の他の動画を視聴することができます。
mylist/52987804
使用モデル・エフェクト一覧
戦艦大和ver1.1(モンテコア様)
pmdGrand(mqdl様)
ピアノ椅子(ろっし/ビリヤードP様)
AutoMetallic ver1.0(柄杓様)
Full_and_MetallicDP(ロベリア(ビームマンP)様)
Full_and_GlassDP(ロベリア(ビームマンP)様)