タグ 高森明勅 が登録されている動画 : 1258 件中 193 - 224 件目
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雪の朝の手紙 『徒然草 気まま読み』#70
今回扱うのは、第三十一段。
全文を紹介すると…
雪の面白う降りたりし朝、人の許(がり)いふべき事ありて文をやるとて、雪のことは何ともいはざりし返事に、「この雪いかゞ見ると、一筆のたまはせぬ程の、ひがひがしからん人の仰せらるゝ事、聞き入るべきかは、かへすがえす口惜しき御心なり」と言ひたりしこそ、をかしかりしか。
今は亡き人なれば、かばかりの事も忘れがたし。
雪の降る趣深い朝に送った手紙のやり取りをめぐる、ちょっとしゃれたお話。ほんの些細な出来事なのだが、それを印象に留めて書き記している兼好法師の情緒がしのばれ、その手紙の相手の人となりや、関係性までいろいろ想像したくなってくる、微笑ましい一段。
負けじと打つべきなり 『徒然草 気まま読み』#69
今回扱うのは、第百十段。
全文を紹介すると…
雙六(すぐろく)の上手といひし人に、その術(てだて)を問ひ侍りしかば、「勝たんとうつべからず、負けじとうつべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりとも遲く負くべき手につくべし」といふ。
道を知れる教(おしえ)、身を修め、國を保たむ道も、またしかなり。
「雙六(すぐろく)」とは現在の「すごろく」とは違って、博打の一種。
兼好はその名人に、負けない秘訣を尋ねる。
そしてその答えは、現代の勝負師もよく口にするようなことだった。
歌の文句にもある「勝つと思うな、思えば負けよ」である。
博打うちの言うことからも貴重な教えを見出す兼好。
ところがその兼好が、実は博打うちをどう思っていたかというと…
特別番組・締切間近‼中四国ゴー宣道場に集まれ!
第88回ゴー宣道場は令和2年3月8日、初の「中四国ゴー宣道場」として岡山で開催される。
テーマは「女性が輝く時代は来るか?」
日本はジェンダーギャップ指数153か国中121位、しかも前年よりも悪化している!
これは、日本の中で女性の地位が低下しているというわけではなく、女性の地位向上のスピードが世界の潮流に比べて遅いために、他の国に抜かれて相対的に順位が下がっているのではないだろうか?
ゴー宣道場は「双系を軸とした皇位の安定継承」「脱属国のための立憲的改憲」「女性の地位向上」の3大目標を掲げている。
その中で、最も議論の余地があるのが「女性の地位向上」である。
そもそも、何をして「女性の地位向上」とするのか?
それをどう達成させていくのか?
岡山から議論を興し、女性の時代を切り拓こう!
参加応募締め切りは2月26日。もう時間がありません!!
お申込みはゴー宣道場ホームページから
https://www.gosen-dojo.com/application/
第87回ゴー宣道場 語らいタイム
第87回ゴー宣道場は令和2年2月9日(日)、東京・大崎で「道場10年 成果と展望」をテーマに開催された。
新型コロナウイルス感染の広がりでニュースが持ちきりになる中で、欠席者が多くなるのもやむなしと思いきや、会場はいつも通りの満員で、活気に満ちた道場となった。
2010年スタート、10周年を迎える道場を記念する回となったが、決して懐古趣味にはならない。
倉持麟太郎師範の基調講演『日本の市民運動が陥った「選挙」と「党派性」の“病”』も大好評。
従来の市民運動とは完全に一線を画した、「ボーカル・マジョリティー」による「カウンター・デモクラシー」を目指すゴー宣道場の指針として、非常に有意義なものとなった。
新たな試みとして募集した「NEXT設営隊」や、全国で開催された「パブリックビューイング」も成功を収め、会場には新たな輪ができて、まさに新たな第一歩を踏み出した、その直後のホットな感想の語らいタイム!
身に虱あり、君子に仁義あり 『徒然草 気まま読み』#68
今回扱うのは、第九十七段。
全文を紹介すると…
其の物につきて、その物を費し損ふもの、數を知らずあり。身に虱あり。家に鼠あり。國に賊あり。小人に財(ざい)あり。君子に仁義あり。僧に法あり。
いかにも兼好法師らしい、一筋縄ではいかない、不思議な文章。
「そのものにとりついて、そのものを弱らせ、ダメにしてしまうものは数限りなくある。」
なるほど、それはそうだろう。
「身に虱あり」「家に鼠あり」「國に賊あり」
これは説明されなくても、そのとおり。
「小人に財あり」
ちょっとひねってきたな。でもそうかも。
ここまではいいのだが、後の二つは、一体どういう意味!?
道具の品格は持ち主の人格 『徒然草 気まま読み』#67
今回扱うのは、第八十一段。
前段を紹介すると…
屏風・障子などの繪も文字も、かたくななる筆樣(ふでやう)して書きたるが、見にくきよりも、宿の主人(あるじ)の拙く覺ゆるなり。
屏風や障子の絵や文字が、まずい筆つきで書かれていると、それが見苦しいというよりも、そんな調度品を使っている主人がつまらない人物に思えてくる。
持っているもの、使っているものによって、その人の人格が測られてしまうものだ…
いろんな場面で今でも起こりそうなことだけれども、心当たりはないでしょうか?
大事なことを後に回すな 『徒然草 気まま読み』#66
今回扱うのは、第四十九段。
前段を紹介すると…
老來りて、始めて道を行ぜんと待つ事勿れ。古き墳(つか)、多くはこれ少年の人なり。はからざるに病をうけて、忽ちにこの世を去らんとする時にこそ、はじめて過ぎぬる方のあやまれる事は知らるなれ。誤りといふは、他の事にあらず、速かにすべき事を緩くし、緩くすべきことを急ぎて、過ぎにしことの悔しきなり。その時悔ゆとも、甲斐あらんや。
人生の誤りとは、重要なことを後回しにして、どうでもいいことを優先してやることである。
今はその時ではない、いずれ時が来たらやろう、などと言っていたら、結局やらないうちにこの世を去ることになってしまう。その時に後悔したところで、どうにもならないのだ。
兼好は「仏道」について言っているが、これはもちろん、何についても言えること。人は時間を無限に持っているわけではなく、いつも死が隣にあることを意識していないと、何もしないで人生を終えることになってしまう。
後段では、兼好のちょっと狂的な感覚がうかがえるエピソードが紹介される。
過ぎたる欲望を捨てよ 『徒然草 気まま読み』#65
今回扱うのは、第二百四十二段。
全文を紹介すると…
とこしなへに、違順につかはるゝ事は、偏(ひとえ)に苦樂の爲なり。樂といふは好み愛する事なり。これを求むる事 止(や)む時無し。樂欲(ごうよく)するところ、一つには名なり。名に二種あり。行跡と才藝との誉(ほまれ)なり。二つには色欲、三つには味(あじわい)なり。萬の願ひ、この三つには如(し)かず。これ顛倒の相より起りて、若干(そこばく)の煩ひあり。求めざらむには如かじ。
ラス前で、特に心がこもっている感じもする一段。
これが徒然草で最後まで残ったテーマと言えるかもしれない。<br>人の欲望には限りがない。名誉欲、色欲、そして食欲。
これが過ぎると、人は不幸になる。
徒然草に通して書かれてきたリアルな人間観察・分析の中に、仏教の教えや兼好の価値観が端的に表れている。
中四国ゴー宣道場に集まれ!
第88回ゴー宣道場は令和2年3月8日、初の「中四国ゴー宣道場」として岡山で開催される。
テーマは「女性が輝く時代は来るか?」
太古の昔、日本は東アジアの中でも最も女性が輝く国だった。
それがいつの間にここまで男尊女卑がはびこる国になり、それを払拭できないまま、ジェンダーギャップ指数153か国中121位、前年よりも悪化しているという状態になっているのか?
そもそも、「女性が輝く」とはどういうことだろうか?
女性が輝いていないのに、男性だけが輝くということなどあるだろうか?
「女性が輝く時代」を考えることは、国の在り方、人の生き方そのものを考えることである。
応募はゴー宣道場ホームページから
https://www.gosen-dojo.com/application/
締め切りは2月26日です!!
めでたい秋の月 『徒然草 気まま読み』#64
今回扱うのは、第二百十二段。
全文を紹介すると…
秋の月は、限りなくめでたきものなり。いつとても月はかくこそあれとて、思ひ分かざらん人は、無下に心うかるべきことなり。
秋の月はほかの季節と違ってことさらに美しいという日本人の美的感覚は、いつできたのだろうか?もしかしたらそれは、徒然草のこの段の影響かもしれない。
さらに話は広がって、昨年の天皇陛下御即位の「祝賀御列の儀」について触れる。
秋の月は特別という感覚と、祝賀御列の儀の際の皇后陛下のご表情や、天皇陛下のふるまいに感じた思いとの、その共通点とは?
2月ゴー宣道場に結集せよ!
第87回ゴー宣道場は令和2年2月9日(日)、東京で開催される。
テーマは「道場10年 成果と展望」
2010年スタート、10周年を迎える道場を記念する回となるが、決して懐古趣味にはならない。
基調講演は倉持麟太郎師範の『日本の市民運動が陥った「選挙」と「党派性」の“病”』
従来の市民運動の陥穽を明らかにして、ゴー宣道場はそれとは完全に一線を画した、市井の常識ある大多数の庶民の声なき声を「聞こえる声」にして政治を動かす、「ボーカル・マジョリティー」による「カウンター・デモクラシー」を目指す!
その新たな第一歩に、ぜひ応募・参加されたし!
応募はゴー宣道場ホームページから
https://www.gosen-dojo.com/application/
締切は1月29日。もうあとわずか! お急ぎください!!
客の心得 『徒然草 気まま読み』#63
今回扱うのは、第百七十段。
最初の部分のみ紹介すると…
さしたる事なくて人の許(がり)行くは、よからぬ事なり。用ありて行きたりとも、その事果てなば疾く歸るべし。久しく居たる、いとむつかし。
大した用もなく人を訪ねるのはよくない。用があって行ったとしても、用事がすんだらすぐ帰るべきである。
…とは言っているが、一度言ったことを杓子定規に何でもかんでもに当てはめるということはせず、一見、矛盾しているようなことをすぐ後に書いたりするのも徒然草。
ここでは、「客に行くとき」と「客を迎えるとき」で違うことを言っている。またそれが、兼好法師の懐の深さなのかも。
「正念場を迎える皇位の安定継承」第2部 第86回ゴー宣道場2/2
2019年12月8日開催。
名古屋で初開催となった、第1回東海ゴー宣道場。
ゲストは、愛知が地元の山尾志桜里衆院議員。
天皇生前退位の特例法では、「本法施行後速やかに」皇位継承の安定化のための議論が始まらなければならないことになっていた。
ところが政府はずるずると先延ばしを続け、令和2年4月に予定される秋篠宮殿下の「立皇嗣の礼」の後まで先延ばししようとしている。
そもそも「皇太子」が将来天皇になることが確定した地位であるのに対して、「皇嗣」は単に暫定的に皇位継承順位が1位という立場に過ぎず、本来「立太子の礼」正式な儀式であるが、「立皇嗣の礼」なんてものは歴史上前例がない。
これは、愛子さまを皇太子、将来の天皇にすることだけは絶対にさせまいとする企みなのである!皇位の安定継承のために、男尊女卑の因習を打ち砕くために、ゴー宣道場はこの姑息な企みと全力で戦う!
「正念場を迎える皇位の安定継承」第1部 第86回ゴー宣道場1/2
2019年12月8日開催。
名古屋で初開催となった、第1回東海ゴー宣道場。
ゲストは、愛知が地元の山尾志桜里衆院議員。
天皇生前退位の特例法では、「本法施行後速やかに」皇位継承の安定化のための議論が始まらなければならないことになっていた。
ところが政府はずるずると先延ばしを続け、令和2年4月に予定される秋篠宮殿下の「立皇嗣の礼」の後まで先延ばししようとしている。
そもそも「皇太子」が将来天皇になることが確定した地位であるのに対して、「皇嗣」は単に暫定的に皇位継承順位が1位という立場に過ぎず、本来「立太子の礼」正式な儀式であるが、「立皇嗣の礼」なんてものは歴史上前例がない。
これは、愛子さまを皇太子、将来の天皇にすることだけは絶対にさせまいとする企みなのである!皇位の安定継承のために、男尊女卑の因習を打ち砕くために、ゴー宣道場はこの姑息な企みと全力で戦う!
古典のすすめ 『徒然草 気まま読み』#62
今回扱うのは、第十三段。
全文を紹介すると…
ひとり灯のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするこそ、こよなう慰むわざなる。
文は文選(もんぜん)のあはれなる卷々、白氏文集(=白樂天の詩文集)、老子のことば、南華の篇。この國の博士どもの書けるものも、いにしへのは、あはれなる事多かり。
「読書のすすめ」という題にしてもいいのだが、引き合いに出されているのはすべて古典である。
それにつけても問題なのは現代の、「古典のすすめ」どころか「読書」そのものが廃れてしまっている傾向である。
読書の魅力を小学生くらいのうちに味わっておかないと、読書の習慣をつけるのは難しい。
これは親と学校が頑張らなければならないことなのだが…
【特別番組】令和元年を振り返る
平成31年・令和元年のゴー宣道場は、以下の8回を開催した。
第79回 2月10日「国防のリアルと憲法の矛盾」(東京)
ゲスト/川上高司氏(国際政治学者)
第80回 3月10日「石破茂は何を考えているか?」(大阪)
ゲスト/石破茂氏(衆院議員)
第81回 4月7日「日本経済は復活できるのか?」(東京)
ゲスト/藤井聡氏(京都大学大学院教授)
第82回 6月9日「新天皇即位と日本の未来」(東京)
ゲスト/山尾志桜里氏(衆院議員)
第83回 8月4日「皇室と憲法における平和主義」(東京)
ゲスト/田原総一朗氏(ジャーナリスト)
第84回 10月20日「天皇論『日米激突』」(東京)
ゲスト/ケネス・ルオフ氏(ポートランド州立大教授)
第85回 11月10日「九州は男尊女卑か?」(福岡)
第86回 12月8日「正念場を迎える皇位の安定継承」(名古屋)
ゲスト/山尾志桜里氏(衆院議員)
新音響システムの導入、戦うゴー宣道場宣言、初の名古屋開催など、この一年で様々な転換点を迎えた令和元年のゴー宣道場を、高森師範、笹師範、泉美師範が振り返る!
嘘の世の中 『徒然草 気まま読み』#61
今回扱うのは、第七十三段。
最初の一文だけ紹介すると…
世にかたり傳ふる事、誠は愛なきにや、多くは皆虚言(そらごと)なり。
「世の中に語り伝えられていることは、真実は面白くないからだろうか、多くは皆ウソである」
強烈な皮肉から始まり、世の中にどれほど嘘が蔓延しているか、どのようにして嘘が広まって、信じられてしまうのかといったことを、さまざま実例を挙げていく。
人の言うことに対してリアルに、シビアに、クールに向き合う姿勢が見えるが、しかし、それだけで終わらないのが徒然草。
そこに兼好法師の知性と理性を感じる洞察がある。
心を慰めるもの 『徒然草 気まま読み』#60
今回扱うのは、第二十一段。
前段部分を紹介すると…
萬の事は、月見るにこそ慰むものなれ。ある人の、「月ばかり面白きものは有らじ」と言ひしに、またひとり、「露こそあはれなれ」と爭ひしこそ、をかしけれ。折にふれば何かはあはれならざらん。
ある人は、見て最も心を慰められるものは月だといい、ある人は露だと言い争う。
現代では考えられない論争で、時代の違いを感じさせられるが、逆に言えば現代人は何もせずに花鳥風月を眺めるような「すき間の時間」を持つ心の余裕を失っているのではないだろうか?
酒の功罪 『徒然草 気まま読み』#59
今回扱うのは、第百七十五段。
この段は徒然草の中でも突出して、最も長い。
その長文で兼好が語っていることは、とにかく酒というものがいかに有害で、酒のみがみっともなく、はた迷惑で、一切いいことなんかないということ。
よくもこれだけ思いつくなというくらいのお酒の悪口をつらつら書き並べていて、酒のみにとっては耳が痛すぎてもう聞きたくないと思いそうなところだが、終盤になってくると論調が変わってきて…
どんなに問題があっても捨てがたい魅力があるもの、それが酒!
第86回ゴー宣道場 語らいタイム
初の東海ゴー宣道場として名古屋で開催された第86回道場は、山尾志桜里衆院議員をゲストに迎え、「正念場を迎える皇位の安定継承」をテーマに行われた。
参加応募者は東京開催時を上回り、初参加者が半数近く。名古屋で開催されたから初めて来ることができたという声も多く聞かれ、地方開催の意義の大きさを十分に感じる大成功となった。
世論調査では女性天皇・女系天皇を認める意見が圧倒的であるにもかかわらず、ノイジー・マイノリティーの男系派の妨害と政治家の無関心のために、危機的状況のまま放置され続けている皇位継承問題。
これを動かすのは、もう我々しかない! 我々が声を上げ、ボーカル・マジョリティーとならなければならない!
「戦うゴー宣道場」が始動した手ごたえを名古屋でしっかりつかんだ直後の感想戦!
盃の酒を少し残す 『徒然草 気まま読み』#58
今回扱うのは、第百五十八段。
全文を紹介すると…
「杯の底を捨つることは、いかゞ心得たる」と、ある人の尋ねさせ給ひしに、「凝當(ぎょうたう)と申し侍れば、底に凝りたるを捨つるにや候らん」と申し侍りしかば、「さにはあらず。魚道なり。流れを殘して、口のつきたる所をすゝぐなり」とぞ仰せられし。
この当時、盃で酒を回し飲みするときには、注がれた酒を飲み干さずに、少し残してそれを捨ててから次の人に渡すという習慣があった。それはなぜか?
ある人のいう答えに、兼好法師は納得したからそれを書き記したのだろう。
一説には、その人の説明は誤りだとも言われているが、その真偽はともかく、兼好が納得したことには共感できるのでは?
凶相の理由 『徒然草 気まま読み』#57
今回扱うのは、第百四十六段。
全文を紹介すると…
明雲座主、相者(さうじゃ)に逢ひ給ひて、「己(おのれ)若し兵仗の難やある」と尋ねたまひければ、相人、「實(まこと)にその相おはします」と申す。「いかなる相ぞ」と尋ね給ひければ、「傷害の恐れおはしますまじき御身にて、假にもかく思しよりて尋ね給ふ。これ既にそのあやぶみの兆なり」と申しけり。はたして矢にあたりて失せ給ひにけり。
「虫の知らせ」というものがある。
する必要がないはずの心配が、心の中に沸いてきて、不安でしょうがなくなってきたりする。
それはほんの気のせい、取り越し苦労か?
いや、そんな不安を感じた時点で、実は危機的状況になっているのだ…という、ちょっと怖くなってくる話。
神になった業平 『徒然草 気まま読み』#56
今回扱うのは、第六十七段。
一部を紹介すると…
賀茂の岩本、橋本は、業平・實方(藤原實方)なり。人の常にいひ紛(まが)へ侍れば、一年(ひととせ)參りたりしに、老いたる宮司の過ぎしを呼び止(とゞ)めて、尋ね侍りしに、「實方は、御手洗に影の映りける所と侍れば、『橋本や、なほ水の近ければ』と覺え侍(はべ)る。吉水和尚の、
月をめで花をながめし古(いにしえ)の やさしき人は こゝにあり原
と詠みたまひけるは、岩本の社とこそ承りおき侍れど、己(おのれ)らよりは、なかなか御存じなどもこそさぶらはめ」と、いと忝(うやうや)しく言ひたりしこそ、いみじく覺えしか。
上賀茂神社の岩本社には、在原業平が祀られている。
実在の人間を神として祀っているわけである。
人をご祭神とする神社といえば、まず思い浮かぶのが靖国神社。他には楠正成を祀る楠公神社などがあるが、これは明治以降の政治目的によってつくられた、新しい信仰だなどと非難する者がいる。
しかし、人を神とするのは決して「新しい伝統」ではないのだ。
愛知ゴー宣道場に応募せよ!
令和元年12月8日の道場は、初めて名古屋で開催される。
テーマは「正念場を迎える行為の安定継承」。
現行制度の下では、次世代の皇位継承資格者が悠仁さまたった一人という危機的状況を前に、皇位継承論議はもう待ったなしとなっている。
ところが、政府は来年4月に予定されている秋篠宮殿下の「立皇嗣の礼」終了まで先延ばしにしようとしているとも言われている。
そもそも「皇嗣」と「皇太子」は全く違い、現在は皇太子がいないということが重大な問題なのであり、「立皇嗣の礼」には何の意味もないのに、そのことを理解している人は非常に少ない。
このままでは、本当に将来日本から皇室が消滅する。
そんな最悪の事態を避けるべく、ゴー宣道場は戦う!
ゲストは衆議院議員・山尾志桜里氏。
もう時間がない! 皇室を敬愛する国民は名古屋に集まれ!
参加応募締め切りは11月27日!今すぐご応募を!
「天皇論『日米激突』」第2部 第84回ゴー宣道場2/2
2019年10月20日開催。
ゲストは米国における近現代天皇制研究の第一人者、ケネス・ルオフ氏。小林よしのり代表師範とルオフ氏は対談本『天皇論「日米激突」』(小学館新書)を出版。
お互い、意見の相違を認め合いながら議論を深めていく、有意義な内容となった同書のタイトルをそのままテーマに掲げ、ゴー宣道場にてさらなる議論の深化を目指す。
「伝統」という言葉の定義は全く定まっていない。
「伝統」という言葉には、魔術性がある。
日本の天皇が長く続いてきたのは、伝統を頑なに守って来たからではない。
対米従属は、もうすでに日本の伝統では?
男系男子のみの王室は、日本以外ではサウジアラビアと日本だけ
…等々、今まで気づかなかった、米国人の目から見てこそわかることを含む、刺激的な意見が続出する!
「天皇論『日米激突』」第1部 第84回ゴー宣道場1/2
2019年10月20日開催。
ゲストは米国における近現代天皇制研究の第一人者、ケネス・ルオフ氏。小林よしのり代表師範とルオフ氏は対談本『天皇論「日米激突」』(小学館新書)を出版。
お互い、意見の相違を認め合いながら議論を深めていく、有意義な内容となった同書のタイトルをそのままテーマに掲げ、ゴー宣道場にてさらなる議論の深化を目指す。
「伝統」という言葉の定義は全く定まっていない。
「伝統」という言葉には、魔術性がある。
日本の天皇が長く続いてきたのは、伝統を頑なに守って来たからではない。
対米従属は、もうすでに日本の伝統では?
男系男子のみの王室は、日本以外ではサウジアラビアと日本だけ
…等々、今まで気づかなかった、米国人の目から見てこそわかることを含む、刺激的な意見が続出する!
心惑わす色欲 『徒然草 気まま読み』#55
今回扱うのは、第八段。
全文を紹介すると…
世の人の心を惑はすこと、色欲には如かず。人の心は愚かなるものかな。
匂ひなどは假のものなるに、しばらく衣裳に薫物(たきもの)すと知りながら、えならぬ匂ひには、必ず心ときめきするものなり。久米の仙人の、物洗ふ女の脛(はぎ)の白きを見て、通を失ひけんは、まことに手足・膚(はだえ)などのきよらに、肥え膏(あぶら)づきたらんは、外の色ならねば、さもあらんかし。
時代を超えた古典には、現代にもそのまま通用する普遍性がある。
そしてその作者について、何世紀も前の人とは思えないような親しみを感じるところがある。
今回紹介する段は、まさにその二つの特徴が良く表れている。
とにかく、人間というものは「色欲」には逆らえない。
これはまさしく兼好の人間観察からも、そしておそらく兼好自身の体験からも導かれた、どんなに時代が移っても変わらない真理!
そして、このような体の人であれば、もう一層逆らえない…と言っているあたり、それは兼好の好みでは?と、隠しきれない人間性が滲んでいるところが、なんとも微笑ましい!
競争の弊害 『徒然草 気まま読み』#54
今回扱うのは、第百三十段。
結論部分を紹介すると…
人に勝らむことを思はば、たゞ學問して、その智を人に勝らむと思ふべし。道を學ぶとならば、善に誇らず、ともがらに爭ふべからずといふ事を知るべき故なり。大きなる職をも辭し、利をも捨つるは、たゞ學問の力なり。
勝負ごとに入れ込むことの不毛を兼好は説く。
ただ勝ち負けにこだわって快感を得るということは、負けた人に不快感を味わわせて喜ぶということであり、徳に背くし、長く恨みを買うことも多く、いいことがない。
だから人に勝ちたいと思うのなら、学問をしてその智で勝てという、兼好の深い洞察。
古典に対する造詣が非常に深かった作家・田辺聖子が『古典の森へ』で語った徒然草評もご紹介!
【頑固亭異聞】祝日総点検[桜R1/11/4]
守るべきものと、正すべきもの。日本のために論陣を張ってきた“ガンコ者たち”が集い、時事をはじめとする様々なテーマについて、互いに一家言を交えていきます!
キャスター:三輪和雄・佐波優子・小山和伸
■ 祝日総点検
※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
潮時を知る 『徒然草 気まま読み』#53
今回扱うのは、第百二十六段。
短いので全文を紹介すると…
「博奕(ばくち)の負け極まりて、殘りなくうち入れむとせむに逢ひては、打つべからず。立ち歸り、続けて勝つべき時の至れると知るべし。その時を知るを、よき博奕といふなり」と、あるもの申しき。
「あるもの申しき」の「あるもの」とは誰かはわからないが、熟練のギャンブラーらしい。
負けが込んで、有り金はたいて最後の勝負に出ようとしている人を相手にしては、打ってはいけないという。その理由は?
単にギャンブルのことには留まらない、いつの時代にも通用する処世術が短い文章で語られる、これぞ徒然草の魅力。
「富む」とは何か 『徒然草 気まま読み』#52
今回扱うのは、第百二十三段。
重要な部分を紹介すると…
人の身に止む事を得ずして營む所、第一に食ふ物、第二に著る物、第三に居る所なり。人間の大事、この三つには過ぎず。飢ゑず、寒からず、風雨に冒されずして、しづかに過(すぐ)すを樂しみとす。但し人皆病あり。病に冒されぬれば、その愁へ忍び難し。醫療を忘るべからず。藥を加へて、四つの事、求め得ざるを貧しとす。この四つ、缺けざるを富めりとす。この四つの外を求め營むを、驕(おごり)とす。四つの事儉約ならば、誰の人か足らずとせん。
衣食住に「医」を加えているところが兼好独自の考え。この4つが揃っていれば「富」、それが満たされないのが「貧」、それ以上のものを求めるのが「驕」。実に明快な、兼好ならではの人生の価値観。
九州ゴー宣道場に急いで応募せよ!
第85回ゴー宣道場は、3回目となる九州開催。
『九州は男尊女卑か?』と題して、11月10日14時から福岡で開催される。
君主が「男系」しかダメというのはサウジアラビアとヨルダンくらい。このテーマは「女性・女系天皇」を忌避する自称保守の感覚にモロ繋がっている!
日本は異常なまでに男尊女卑の国なのか?
中でも九州は男尊女卑だと昔から言われているので、男女差の議論をやるのは相応しいだろう。
これは「慰安婦問題」にも繋がるし、「女性の人権」や、「フェミニズム」の問題にも繋がるし、「セクハラ」「産休・育休」の問題にも繋がるし、「ポリコレ」の問題にも繋がる。『ゴー宣』で描いている「レイプ論」の問題にも大いにつながる。
応募締め切りは10月30日(水曜)。もうあと6日間しかない!急げ!大急ぎだ!