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アイドル伝説 えり子 第36話 摩天楼に響く交声曲(カンタータ)
田村えり子:矢島晶子/朝霧麗:松井菜桜子/田村項介:飯塚昭三/田村雄介:土師孝也/阿木星吾:松本保典/内田真也:西村知道/山形麻美:本田知恵子/フォルテシモ:鷹森淑乃/ピアニシモ:本田知恵子/大沢洋:柴本広之/ナレーション:滝沢久美子
企画:逸見渉(ビックウエスト),梅原勝/構成:小山高生/監督:アミノテツロー/キャラクターデザイン:スタジオライブ,山内則康/美術監督:宮前光春,本田修/色彩設定:岩沢れい子/音響監督:田中英行/撮影監督:福田岳志/編集:辺見俊夫/音楽:渡辺俊幸/プロデューサー:三好雅彦(テレビせとうち),田口智幸(ビックウエスト)/協力:サンミュージックプロダクション/製作:テレビせとうち,ビックウエスト,葦プロダクション
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バッハ:カンタータ第20番「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」BWV20
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=RaWkWtC6s_s&t=283s)。
バッハのカンタータ「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」BWV20は1724年に作曲され、この年の三位一体の主
日後第一主日にあたる6月11日にライプツィヒで初演されました。バッハはこの年の6月から翌年3月まで、
特定のコラールを全曲の中心に据えたコラール・カンタータを40曲も書き続けました。このカンタータはそ
れらのコラール・カンタータの最初の曲となる記念碑的な作品で、全2部で11曲からなる大規模な構成とな
っています。
歌詞の内容は、第1部が「永遠の苦しみ」の恐怖と「それは短いこの世での罪によるもの」ということを強
調し、第2部も最後の審判の始まりを告げてイエスに慈悲を乞うというもので、曲調も全体的に重く厳しい
雰囲気で統一されています。
シーリ・カロリーン・ソーンヒル(ソプラノ)
ペトラ・ノスカイオヴァー(アルト)
クリストフ・ゲンツ(テノール)
ヤン・ファン・デル・クラッベン(バス)
ジギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
バッハ:カンタータ第1番「暁の星はいと美しきかな」BWV1
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=7fNaMOtVUc4&t=466s)。
カンタータ「暁の星はいと美しきかな」BWV1は1725年に作曲され、マリアの受胎告知の日にあたる3月25
日に初演されました。作曲当時、バッハはライプツィヒにおいて聖トーマス教会の音楽指導者(トーマスカ
ントル)の任に就き、精力的に教会カンタータを作曲していました。全6曲からなる本作は、1724~25年に
おいてバッハがコラールを様々な技法で活用した「コラール・カンタータ」の1つで、歌詞は特別なストー
リーに基づいたものではなく、牧歌的な音楽と合わせて非常に幸せな雰囲気に満ちた作品となっています。
特に第1曲のコラール合唱「暁の星はいと美しきかな」は多くのコラール研究者に絶賛されており、1851年
にドイツのバッハ協会はこのカンタータをバッハの作品全集第1巻の最初の曲に選び、1950年に編集された
バッハ作品番号(BWV)の最初の番号「1」にも選ばれました。
ヘルムート・リリング指揮
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
天井桟敷のアリア / 四国めたん & 東北イタコ & 知声(Chis-A)【ボカロ オリジナル曲】
オリジナル曲「天井桟敷のアリア」
作詞、作曲、編曲:KAZUMI
シンフォニア
広がる歌声の狭間を埋めてくソナタ
咽び泣く夜のしじま
掻き消されてく街の軋み
背徳のレチタティーヴォ
流れゆくカンタータ
ラプソディア
何もかもごちゃ混ぜで騙る孤独なルモーレ
鳴り響く逢魔が時
繰り返されるオペラ・セリア
見過ごされるフェルマータ
メロドランマ・セリオ
口ずさむアリア
唇にマジア
シンフォニア
重なり響き合う混沌並べたソナタ
張り詰めた時の狭間
零れ落ちてゆくオラトリオ
言葉を補う調べ
ドランマ・ペル・ムジカ
口ずさむアリア
唇にマジア
ラプソディア
めくるめく世界の端から始まるフォーリア
天井桟敷の夢
笑えないオペレッタの台詞
厳格なレチタティーヴォ
移りゆくカンタータ
口ずさむアリア
唇にマジア
NHK-FM クラシックの迷宮 ▽ハンス・プフィッツナー没後75年 2024年06月01日
出演:片山杜秀
「舟路 作品6第6」
プフィッツナー:作曲
(バリトン)ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ、(ピアノ)ハルトムート・ヘル
(1分26秒)
「歌劇「パレストリーナ」第2幕への前奏曲」
プフィッツナー:作曲
(管弦楽)ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、(指揮)クリスティアン・ティーレマン
(6分52秒)
「歌劇「パレストリーナ」第1幕第5場」
プフィッツナー:作曲
パレストリーナ…ペーター・ブロンダー、妻ルクレツィアの霊…カタリナ・マギエラ、大作曲家の霊…ペーター・マルシュ、大作曲家の霊…リチャード・コックス、大作曲家の霊…ハンス・ユルゲン・ラザール、大作曲家の霊…ミヒャエル・ナジ、大作曲家の霊…フランツ・マイヤー、大作曲家の霊…ディトリヒ・フォッレ、大作曲家の霊…キム・スンコン、大作曲家の霊…マグヌス・ヴァルドヴィンソン、大作曲家の霊…アルフレド・ライテ、天使の声…エリザ・チョー、天使の声…シン・ユンヘ、天使の声…ゾフィー・アンゲバウルト、(管弦楽&合唱)フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団、(指揮)キリル・ペトレンコ
(20分37秒)
「交響曲第4番 ニ短調 から 第4楽章」
シューマン:作曲
(管弦楽)ベルリン新交響楽団、(指揮)ハンス・プフィッツナー
(7分24秒)
「カンタータ「ドイツ精神について」作品28 から 終曲」
プフィッツナー:作曲
(ソプラノ)トゥルーデ・アイッペルレ、(アルト)ルイゼ・ヴィラー、(テノール)ユリウス・パツァーク、(バス)ルートヴィヒ・ウェーバー、(合唱)ウィーン国立歌劇場合唱団、(オルガン)フランツ・シュッツ、(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)クレメンス・クラウス
(7分50秒)
「交響曲 ハ長調」
プフィッツナー:作曲
(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)ハンス・プフィッツナー
(15分48秒)
「幻想曲 作品56 から 第2曲、第3曲」
プフィッツナー:作曲
(管弦楽)バンベルク交響楽団、(指揮)ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト
(6分35秒)
バッハ:モテット第1番「歌え、主の御前に新しき歌を」BWV225
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=U2uh5eZAVkc)。
バッハのモテット第1番「歌え、主の御前に新しき歌を」BWV225は、1727年頃にライプツィヒで初演され
たと考えられています。この作品は3つの部分に分かれており、第1部は詩篇第149篇を歌詞とする前奏曲と
フーガ、第2部は詩篇第103篇をもとにしたコラール、そして第3部は詩篇第150篇を歌詞とする合唱で構成
されています。
モテットは13世紀ごろの世俗のポリフォニー歌曲を起源として発展し、バロック時代には「ミサ曲以外のポ
リフォニーによる宗教曲」「宗教的な歌詞を持つ小規模な声楽曲」と認識されていました。しかし、バッハ
の時代には礼拝などで歌われる音楽はカンタータが主流となっており、モテットは時代遅れの音楽ジャンル
として衰退傾向にありました。そのことは、バッハがカンタータを200曲以上作曲したのに対し、モテット
はバッハ作品として伝わったのが9曲しかない(しかもそのうち4曲は偽作)ことにもあらわれています。
しかし、バッハの真作とされる5曲のモテットはどれも優れた作品となっており、特に本作は単独曲が一般
的なモテットでありながらカンタータに近い複数の曲という大規模な様式で、評価が高い作品といえます。
1789年にモーツァルトがライプツィヒを訪れたとき、聖トーマス教会でこのモテットを聴いて感動し、楽
譜を求めたものの、教会にはパート譜しかなかったため、自分で楽譜に書き写して大事に持っていったとい
う逸話が残されています。
ドロテー・ミールズ(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
ペーター・コーイ(バス)
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
バッハ:復活祭オラトリオ BWV249
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=62fawgUUpg8)。
1725年、バッハは「復活祭オラトリオ」BWV249を作曲し、同年4月1日(復活の主日)に初演しました。
この頃、バッハはライプツィヒで聖トーマス教会の付属学校カントル(トーマスカントル)の役職にあり、
その職務の1つとして、教会歴に従って毎週1曲というペースでカンタータを作曲し、礼拝式で演奏していま
した。これは優れた才能を持つバッハといえど大変に労力を要する仕事であり、その対応策として、バッハ
は旧作のカンタータの音楽を再利用して歌詞を新しいものにする、ということをしばしば行っていました。
これはルネサンス時代から続く作曲手法で「パロディ」と呼ばれています。
バッハの復活祭オラトリオもこうして作られたパロディ作品の1つで、この年の2月23日に初演した世俗カ
ンタータ「消え去れ、心のわずらいよ」BWV249a(楽譜は消失しており、台本のみ残存)から7曲を転用
し、これに新曲を4曲追加して完成されました。歌詞の内容は復活祭にちなんで、ヤコブの母マリア(ソプ
ラノ)、マグダラのマリア(アルト)、ペトロ(テノール)、ヨハネ(バス)がイエスの復活の知らせを喜
ぶ様を歌うものとなっています。
なお、本作は初演後に2度の改訂が行われており、最初の改訂のときに「オラトリオ」の名称が付けられま
した。
マリア・ケオハネ(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
ゼバスティアン・ミルス(バス)
ヨス・ファン・フェルトホーフェン指揮
オランダ・バッハ協会管弦楽団
オランダ・バッハ協会合唱団
バッハ作曲カンタータ49-4(東北ずん子)BWV49
本来は49番 第4曲目はソプラノソロで歌います。数年前お正月に都内遠征時、お嬢様学校から、この曲を卒業ソング用に練習している風景をたまたま通りすがりの私が耳にしました。ただ私は外国語がわからないため、空耳と第一印象で適当の歌詞をつけて、内容を大幅改変しました。
主に乙女の恋心と卒業式を控えた最後の夜にしました。そのため原曲歌詞と全く異なる世界観になりました。
【追伸】
卒業の方いましたら、卒業おめでとう。華々しく送ってあげてください。そして、一緒に過ごした、思い出はいつかしまいましょう。
ウォルトン:バレエ音楽「賢い乙女たち」(バッハ編曲集)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=Ti4ZspXc918)。
1940年、イギリスのバレエダンサー兼振付家であるフレデリック・アシュトンは、新作バレエの題材とし
て聖書(マタイによる福音書)の中の逸話「十人の処女たちのたとえ」を選びました。アシュトンは以前に
ある音楽家によるバッハの世俗カンタータ「楽しき狩こそ我が悦び」の第9曲「羊は憩いて草を食み」のピ
アノ編曲版の演奏を聴いており、聖書の逸話を題材にするバレエにはバッハの作品がふさわしいと判断しま
した。アシュトンはバッハ作品のオーケストレーションをウィリアム・ウォルトンに依頼し、ウォルトンは
バッハのカンタータやコラール前奏曲から6曲を選んで管弦楽に編曲してアシュトンの要望に応えました。
こうして一幕もののバレエとして完成した「賢い乙女たち」は、1940年4月24日に初演されました。
ロバート・アーヴィング指揮
コンサート・アーツ管弦楽団
【カンタータ】目覚めよと呼ぶ声あり (日本語版)【NEUTRINO AI KIRITAN】
J.S. Bach - Cantata BWV 140 "Wachet auf, ruft uns die Stimme" (Japanese Version)【NEUTRINO AI KIRITAN】
バロックは通奏低音のパート作るのが非常に面倒くさい...数字の付け方が時々大雑把なのやめてぇ...
音源販売BOOTH→https://never-give-in.booth.pm/
Instrumental→https://youtu.be/Lh0Cl9DuTT8
通奏低音&歌(メン限 )→https://youtu.be/whKuOPfMLXs
原曲はテナーで、動画の声の位置オクターブ下です。
J.S.バッハ 目覚めよと呼ぶ声あり
〈コラール シオンは番人の歌うを聞けり〉
天都守りの歌
聞くや、溢るる喜びに
乙女は目覚めたり
天より降り立つ
雄々しくも慈悲深き君
奇しき星は昇らん
いざ来たまえ
神の御子よ
ホサンナ!
人々集いて
宴に共せん
立ち絵
アルタウ様(大きりたん)→https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im8046973?
空どうふ様(小きりたん)→https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im8392539
空どうふ様(小ずん子、イタコ)→https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im10613209
デムサト様(アニメーション素材)→https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im10778297
NEUTRINO ダウロードページ
→https://n3utrino.work/#library
バッハ:カンタータ「おしゃべりはやめて、お静かに」BWV211(佐藤俊介指揮オランダ・バッハ協会)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=B6Loyexw3uk)。
バッハが作曲した17曲の世俗カンタータのうち、「コーヒー・カンタータ」の異名を持つ「おしゃべりはや
めて、お静かに」BWV211は人気の高い作品であり、数多くの演奏家によって演奏されています。
この動画では、ヴァイオリン奏者の佐藤俊介がヴァイオリンと指揮を担当し、オランダ・バッハ協会と共に
演奏しています。佐藤は2018年にオランダ・バッハ協会の第6代芸術監督に就任しており、2023年に退任す
るまでの間、オランダ・バッハ協会と共に精力的にバッハ作品の演奏を行いました。
ルーシー・シャルタン(ソプラノ)
Jan-Willem Schaafsma(テノール)
マタイス・ファン・デ・ウールド(バス)
佐藤俊介(ヴァイオリン、指揮)
オランダ・バッハ協会
プレリュードニ長調オルガンとボイボ(ずんだもん)版
以前作曲した曲↓
https://www.nicovideo.jp/watch/sm43209056
のセルフアレンジです。
自分で自分の曲をアレンジ、一見不思議ですが、長い歴史を見れば、大バッハ先生も自身の楽曲のセルフアレンジはしていました。(有名なのはカンタータ140番第1曲目をオルガンコラールに編曲)今回はボイボの試運転がてら性能テストでした。
【追伸】
自分の曲を「ボカロクラシカ」タグ使うか迷ったけど、古典音楽の影響を強く受けた曲の為あえて使いました。あと、原曲がまだでしたら、先に原曲をお楽しみください。
バッハ:カンタータ「楽しき狩こそわが悦び(狩のカンタータ)」BWV208
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=rc4NzZf7XMc)。
バッハのカンタータ「楽しき狩こそわが悦び」BWV208は、現存する彼の世俗カンタータの中では最も古
く、1713年2月27日に初演されました。
この頃、バッハが仕えていたヴァイマル公ヴィルヘルム・エルンストは、親友であるヴァイセンフェルス公
クリスティアンの誕生日(2月27日)に際し、直属の詩人・楽師による祝典曲を贈ろうと計画しており、作
詞を詩人ザロモン・フランク、作曲をバッハに命じて、出来上がったカンタータをクリスティアンに贈呈し
たと推測されています。
クリスティアンの趣味は狩猟であることから、フランクは題材をローマ神話の狩の女神ディアナ(ソプラ
ノ)を中心に、その恋人エンデュミオン(テノール)を司会とし、牧神パン(バス)、野の女神パラス(ソ
プラノ)によって、領地の豊かさと絡めてクリスティアンを讃美する歌詞をつくり、これにバッハがホルン
やリコーダーを含めた編成による音楽を付け加え、オペラを思わせる構成の作品に仕上げました。このこと
から本作は「狩のカンタータ」の異名を持ち、作品を誕生日に贈られたヴァイセンフェルス公クリスティア
ンは非常に喜び、バッハの才能を終生高く評価したとされています。
なお、全15曲のうち第9曲のアリア「羊は憩いて草を食み」は、NHK-FM放送の長寿番組「あさのバロッ
ク」のオープニング曲に編曲されて使用され、早朝にラジオから流れる定番の音楽として馴染み深い人も多
いかと思います。
Laura Heimes(ソプラノ)
Clara Rottsolk(ソプラノ)
Andrew Fuchs(テノール)
Peter Becker(バス)
Gwendolyn Toth指揮
ARTEK(The Art of the Early Keyboard)
バッハ:カンタータ「破れ、砕け、壊て(鎮まれるアイオロス)」BWV205
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=P5ceHk_c4Tk)。
バッハの世俗カンタータ「破れ、砕け、壊(こぼ)て」BWV205は1725年8月3日、ライプツィヒ大学の哲
学を専門とする講師アウグスト・フリードリヒ・ミュラーの命名日祝賀会で初演されました。ミュラーは当
時のライプツィヒ大学において人気があった講師で、本作はバッハが学生たち(あるいは大学)から依頼を
受けて作曲したと考えられています。
本作の台本はギリシャ神話に基づき、風の精が封印された洞窟を開き、地上すべてを破壊しようともくろむ
風神の王アイオロス(バス)に対して、西風の精ゼビュロス(テノール)、果実の女神ポモナ(アルト)、そして学術と法の女神パラス=アテナ(ソプラノ)が説得を試みて、アイオロスが怒りを鎮めるというもの
で、初演時には「鎮まれるアイオロス」の副題が付けられました。
楽器編成はバッハが手掛けたカンタータの中でも最大規模で、トランペット3本とホルン2本、ティンパニ、
オーボエ2本(オーボエ・ダ・モーレ持ち替え)、フルート2本、ヴィオラ・ダ・モーレ、ヴィオラ・ダ・ガ
ンバ・弦楽器、通奏低音という編成になっています。これほど大規模な編成になったのは、ミュラー邸前で
の屋外演奏を想定したものと推測されます。
本作は上記のような大規模編成のうえ全15曲というバッハのカンタータの中でも演奏時間が長い作品です
が、台本からわかる通りオペラに近い音楽劇であり、観客にもわかりやすい祝典的な作品であることから、
比較的演奏機会の多い作品となっています。
イヴォンヌ・ケニー(ソプラノ)
マルヤーナ・リポヴシェク(アルト)
クルト・エクヴィルツ(テノール)
ロベルト・ホル(バス)
ニコラウス・アーノンクール指揮
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
アルノルト・シェーンベルク合唱団
バッハ:カンタータ「裏切り者なる愛よ」BWV203
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=wWTbcp2ApCY)。
カンタータ「裏切り者なる愛よ」BWV203はバッハの作品と推測されていますが、現存する最古の楽譜は19
世紀前半の総譜の写しで、自筆譜などのバッハの生前に製作されたことを示す資料が全く存在しないこと、
さらに全3曲の歌詞がイタリア語であることなどから、偽作説も根強く残っており、「新バッハ全集」への
採用も見送られています。
作品の演奏規模はバスの独唱とチェンバロの伴奏のみと小さく、カンタータというより古典派以降の歌曲集
に近い構成となっています。歌詞の内容は「失恋した若者が愛の悩みや苦しみを経て克服するも、愛から完
全に逃れることはできないことに悩まされる」といったもので、演奏規模や歌われる題材から、大勢の観衆
の前ではなく、親しい少人数の人たちの前での演奏を前提としていたと推測されます。
マタイス・ファン・デ・ウールド(バス)
シーベ・ヘンストラ(チェンバロ)
バッハ:カンタータ「急げ、渦巻く風ども(フェーブスとパンの争い)」BWV201
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=ORxbBLry6dE)。
バッハが1729年に作曲した世俗カンタータ「急げ、渦巻く風ども」BWV201は、ギリシャ神話を題材にし
た作品です。別名は「フェーブスとパンの争い」と呼ばれていますが、これはフェーブス(アポロ)と牧神
パンが歌を競い合い、フェーブスがパンを打ち負かすという筋立てによるもので、演奏時間は1時間弱に及
ぶ大作となっています。
作曲当時、バッハの作品は他の音楽家や評論家から時代遅れの音楽との批判を受けるようになっていまし
た。それらの批判にバッハが反論するために本作は作曲されたと考えられています。すなわち、正当な音楽
を好むフェーブスと新しい音楽を好むパンを対比させ、最終的にフェーブスが勝利することで「(バッハが
手掛ける)正当な音楽こそが勝つ」と音楽的に宣言しており、題名にある「渦巻く風ども」とは、バッハを
巡る音楽的論争、バッハに対する批判的言説を表しているとされています。
カタリーナ・ペルジケ(ソプラノ)
Sophie Harmsen(アルト)
アンドレアス・カラシアク、Michael Berner(テノール)
Krešimir Stražanac、Matthias Horn(バス)
カイ・ヨハンセン指揮
シュティフスバロック・シュトゥットガルト
シュトゥットガルト合唱団
「主よ、人の望みの喜びよ」 Mai [Synthesizer V]
バッハによる「主よ、人の望みの喜びよ」を含むカンタータは1723年に初演されたそうで、2023年はちょうど300年になります。
3世紀にわたり愛され続けているこの名曲を祝し、Mai にコラール部分を歌ってもらいました。
Synthesizer V にはドイツ語歌唱モードが無いので、英語モードで強引にドイツ語っぽく歌わせています。
ピアノの楽譜はマイラ・ヘスによるピアノ編曲版を使用しています。演奏が拙い点はあたたかい目でご容赦ください。m(_ _)m
[Performer]
Vocal : Mai AI (Synthesizer V Studio Pro)
Piano : Sightow
[Illustration]
「Mai」は公式キャラ絵が無いので、こちらの絵師様の作品を使用させていただきました。ありがとうございました!
Froggy 様 https://twitter.com/Froggy0m
- -
YouTube版 : https://youtu.be/T-34sh4Csbc
バッハ:カンタータ「しりぞけ、もの悲しき影(結婚カンタータ)」BWV202
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=yNbNkvFO598)。
バッハの世俗カンタータ「しりぞけ、もの悲しき影」BWV202は、正確な作曲時期は不明ですが、バッハが
アンハルト=ケーテン侯国の宮廷楽長を務めた1717~1723年の間に作曲されたとする説が有力です。
歌詞の内容はギリシャ神話を題材にしており、山野に春が到来し、神々が恋人達を結婚に誘うといったもの
です。また、演奏に必要な器楽はオーボエ1本と弦楽器、通奏低音という必要最低限のもので、歌手もソプ
ラノ独唱者が一人という簡素な編成になっています。このことから、おそらく親しい知人の結婚式で演奏す
るために小規模編成で作曲されたと推測されており、「結婚カンタータ」(Hochzeitskantate)の通称で呼
ばれています。
キャロリン・サンプソン(ソプラノ)
ルドルフ・ルッツ指揮
バッハ財団管弦楽団
東北ずん子、桜乃そらによる バッハ作曲 リュート組曲 ホ長調 BWV1006a
同一曲のカンタータ29番(BWV29)や無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番 ホ長調(BWV1006)に比べかなりマニアックな選曲ですが、11/10はうP主の誕生日+いい音の日だからか、うP主の思い出の曲である、バッハ作曲 リュート組曲 ホ長調 BWV1006aをチョイスしました。ただうP主はギターが弾けないため、あえて、東北ずん子、桜乃そら とクラヴィ―アの為のアレンジにしました。
気が向いたら 残りの全曲アレンジ予定
バッハ:カンタータ第199番「わが心は血の海に漂う」BWV199
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=ydCKpBxdB8w)。
バッハのカンタータ「わが心は血の海に漂う」BWV199は1713年、この年の三位一体節後第11日曜日であ
る8月27日にヴァイマルで初演されました。バッハのカンタータの中では比較的早い時期の作品ですが、20
世紀になってデンマークで自筆総譜が発見されるまでは存在が知られていなかったため、完成された教会カ
ンタータの中では最後の番号であるBWV199が付けられました(この後の番号の教会カンタータBWV200は
未完成)。
この日の福音書章句はルカによる福音書から「ファリサイ派の人と徴税人」の例えで、全8曲の本作もその
章句に沿って前半が徴税人の改悛につながる暗い歌詞から始まり、前半は切々と絶望や悔恨の情が歌われ、
後半は慰めから神の救済、そして救われたことによる喜ばしさが歌われます。
音楽的にはレチタティーヴォとアリアが交互に歌われ、途中の第6曲が合唱コラールとなっており、バッハ
が合唱コラールを終曲に据えるコラール・カンタータの様式を確立する以前の作品であることがうかがえま
す。しかし、バッハはこの曲に愛着があったようで、何度か改訂した上で、バッハの生前に再演を3回行っ
ていたことが確認されています。特に最後の再演である1723年8月8日には、同じ福音書章句に基づいて作
曲されたBWV179の初演にあわせて演奏されており、前半が本作、後半がBWV179の初演という順番で演奏
されました。
マグダレナ・コジェナー(ソプラノ)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
バッハ:カンタータ第196番「主はわれらを御心に留めたまえり」BWV196
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=YNjAHgMMsFs)。
バッハのカンタータ「主はわれらを御心に留めたまえり」BWV196は、その様式的な特徴から初期の作品と
推測されていますが、正確な作曲・初演の年月日は確定していません。
歌詞の内容は、詩篇115編から12~15節が引用されており、思慮深く祝福する神について語っています。そ
して14節には「主は、あなたとあなたの子らを、ますます増やし給う」との語句があります。このことから、
多くの専門家は結婚式で演奏するためにこのカンタータが作曲されたと推測しており、専門家の中にはその
推測をさらに広げ、1708年6月5日にドルンハイムで行われた、バッハの先妻マリア・バルバラの叔母であ
るレジーナ・ヴェーデマンの結婚式のために作曲されたと考えています。ただし、これらの推測はあくまで
も状況証拠を積み上げたもので、そもそも結婚式のためのカンタータではない可能性もあります。
本作はシンフォニア、合唱、ソプラノのアリア、二重唱、そして最後の合唱という5つの楽章で構成されて
おり、短いながらも、晴れやかで祝祭的な作品となっています。音楽様式に関しては、円熟期のバッハのカ
ンタータに特徴的なレチタティーヴォや終結コラールの楽章が本作には存在せず、むしろ17世紀のカンター
タの様式に近いことから、バッハの音楽活動の初期に属する1707~08年ごろに作曲されたのはほぼ確実と
考えられています。
ドロテー・ミールズ(ソプラノ)
アレックス・ポッター(アルト)
チャールズ・ダニエルズ(テノール)
トビアス・ベルント(バス)
ヨス・ファン・フェルトホーフェン指揮
オランダ・バッハ協会管弦楽団
オランダ・バッハ協会合唱団
バッハ:カンタータ第194番「こよなく待ちこがれし喜びの祝い」BWV194
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=rN_6VqK-6hc)。
バッハのカンタータ「こよなく待ちこがれし喜びの祝い」BWV194は1723年に作曲され、11月2日に初演さ
れました。この日、ライプツィヒの南東に位置するシュテルムタールの教会と新たなオルガンの献堂式が行
われ、その際に演奏される目的で作曲されており、楽譜の冒頭にはバッハ自身の手によって「シュテルムタ
ールのオルガン落成記念」と書かれています。
バッハにとっては、シュテルムタールの教会そのものよりは新たなオルガンが出来たことの方が喜ばしいこ
とだったようですが、本作の歌詞ではオルガンに関する言及はなく、主に新生した教会の献堂式に関連して
「ソロモンの神殿奉献の祈り」の場面を取り上げ、「神は家を必要とせず、どんな家も神を住まわせること
はできないが、信じる会衆が神に賛美と祈りを捧げるところ、つまり『私たちの歌の農場』において、神は
その臨在の輝きを与えてくださる」といった内容が歌われます。
ただ、研究者によるとこのカンタータは完全な新作というわけではなく、元々はバッハがケーテン時代に宮
廷での誕生日祝賀用に作曲した世俗カンタータBWV194a(一部楽器のパート譜のみ現存)を改作したもの
と考えられています。カンタータは2部に分かれ、それぞれ6曲の計12曲で構成されていますが、曲全体に
明るく軽やかな雰囲気が支配しており、原曲である世俗カンタータの名残りがあるようです。また、楽曲の
中には序曲、パストラル、ガヴォット、ジーグ、メヌエット、そしてコラールが揃っており、管弦楽組曲に
近い構成なのも注目点とされています。
スーザン・コンソーリ(ソプラノ)
チャールズ・ブレンディ(テノール)
ウィル・プラペスティス(バス)
ライアン・ターナー指揮
エマニュエル・ミュージック
バッハ:カンタータ第191番(ラテン語教会音楽)「天のいと高きところには神に栄光あれ」BWV191
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=591UNte6nYQ)。
バッハの「天のいと高きところには神に栄光あれ」BWV191は、1742~1746年頃のクリスマス初日の礼拝
で初演したと考えられています。
クリスマス初日の礼拝ではルカ福音書から、厩(うまや)でイエスが誕生するとともに、羊飼い達の前に天
使の軍団が降臨し、救い主の誕生を継げて唱和する場面が朗読されます。この曲がいつ初演されたかについ
ては上記の通り諸説ありますが、1742年のクリスマス初日、パウリナー教会(Paulinerkirche)において、
バッハは学術的な演説を行っており、その際に演奏された可能性が最も高いと考えられています。
作曲にあたって、バッハは1733年7月にザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世に献呈した小ミサ曲
から3曲を選抜して歌詞の差し替えと編曲を行い、全3楽章の曲としました。こういった事情から、本作は歌
詞がラテン語となっており、バッハのカンタータの中では唯一、ラテン語の歌詞による作品となっていま
す。また、ハンス・ヨアヒム・シュルツェとクリストフ・ヴォルフが20世紀末に編纂した「バッハ便覧」で
は、本作は教会カンタータとは別の「ラテン語教会音楽」の項目に移されています。
なお、本作の3曲は全て、後にミサ曲 ロ短調の「グローリア」の中の曲に転用されています。
ハナ・ブラジーコヴァー(ソプラノ)
ゲルト・テュルク(テノール)
鈴木雅明指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン
【重音テト/MEIKO】BWV99-5【バッハ】
教会カンタータBWV99 「神の行う事それは申し分ないものです」よりソプラノとアルトのアリア
テトさんがなにやらトラウマを抱えているような歌い方wですが、今後いろいろ試行錯誤していきたいと思います。このパワフルな声は魅力的です。
MEIKOさんはV3straightです。
バッハ:カンタータ第190番「主にむかいて新しき歌を歌え」BWV190
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=himLz7hi_Fs)。
バッハのカンタータ「主にむかいて新しき歌を歌え」BWV190は、1724年1月1日に初演されました。
この作品は初演日からわかる通り、バッハがライプツィヒで初めて迎えた新年のために作曲されたもので、歌詞の内容も年の始まりを祝うことから「新年」という言葉が曲の随所で聞かれるほか、神を賛美する内
容の歌詞も多く含まれており、新年と神を祝福する曲にふさわしいものになっています。音楽様式的にも、
第1曲でトランペットとティンパニが活躍する華やかな響きが聴かれ、全7曲にわたって祝賀ムードに満ち
ています。
なお、この作品は伝承が不完全で、自筆譜は第3~7曲しかなく、第1曲と第2曲は合唱4部とヴァイオリン
パートしか残っていません。このため全曲演奏には補作が必要となることから、演奏・録音の数は他の完
成したカンタータと比べて少なくなっています。
シュテファン・カーラー(アルト)
クリストフ・ゲンツ(テノール)
マティアス・ヴァイヒャルト(バス)
ゲオルク・クリストフ・ビラー指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
トーマス教会少年合唱団
バッハ:カンタータ第186番「魂よ、躓づくなかれ」BWV186
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=HFty736iJUk)。
バッハのカンタータ「魂よ、躓づくなかれ」BWV186は1723年に作曲され、この年の三位一体主日後第7主
日である7月11日に初演されました。といっても、
この作品は完全な新作というわけではなく、ヴァイマル時代の作品で、1716年の待降節第3日曜日のために
作曲された同名のカンタータBWV186aを改作したものです。BWV186aは冒頭合唱に続いて4曲のアリアと
コラールが続く全5曲構成でしたが、バッハはこの5曲を歌詞を取り換えただけでそのまま流用し、新たにア
リアとレシタティーヴォを作曲し、2部構成に変更して新しいコラールをそれぞれの最後に配して、全11曲
の作品としました。
この日の福音書章句はマルコによる福音書から、イエスが奇蹟を起こして四千人に食べ物を与えるという話
であり、歌詞もこの章句の内容に沿ったものに替えられています。このカンタータは説教前に第1部が演奏
されて、男声によって自らの弱さと救い主の強さを歌い、説教の後に第2部が演奏されて、女声によってキ
リスト者の進むべき道が歌われます。
なお、本作の9日前に初演されたBWV147も改作された作品で、過去の作品から改作されたカンタータが2作
続けて初演されています。
キャサリン・フーグ(ソプラノ)
リチャード・ウィン・ロバーツ(アルト)
コビー・ヴァン・レンスバーグ(テノール)
シュテファン・ローゲス(バス)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
モンテヴェルディ合唱団
Fanfare 希望 -hope-【ファンファーレ】
東京芸術劇場で行われた第12回音大オーケストラフェスティバルにて初演した作品です。
コラール部にはJ.S.Bachの教会カンタータ第149番 第7曲のコラール "Ach Herr, lass dein lieb Engelein"を引用し、ワーグナーテューバが朗々と奏でます。
表題の通り、希望に満ち溢れた華やかで軽快なファンファーレです。
バッハ:カンタータ第185番「永遠の愛の憐れみ満てる心」BWV185
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=YP3m_8nzOVc)。
バッハのカンタータ「永遠の愛の憐れみ満てる心」BWV185は1715年に作曲され、この年の三位一体節後
第4日曜日にあたる7月14日に初演されました。
この日の福音書章句はルカによる福音書から、イエスが「人を裁くな」と説く話が取り上げられました。
これは「自分のことを顧みることなく、他人の欠点をあげつらうな」というもので、カンタータもその章
句の内容に沿って、まず第1曲で「神の慈悲によって自らも慈悲深い者となりたい」という願いが歌われ、
続く曲では他人を批判する前に自らの反省を繰り返し求めていく内容の歌詞が歌われます。
音楽様式的には、全6曲の中で合唱は最後のコラールだけ、そして第1曲も合唱曲やシンフォニアでなく、
デュエットのアリアで始まるという小規模な室内楽カンタータです。また、第1曲ではデュエットと合奏の
アンサンブルとのやりとりが印象的で、デュエットの途中でオーボエのオブリガートがコラールの旋律を
奏して割って入るという工夫がなされています。そして、このとき割って入るコラールは終曲コラールの
旋律であり、第1曲と終曲で同じコラールの旋律が奏されて曲全体の統一感が増すという仕掛けになってい
ます。
レジーナ・カービス(ソプラノ)
アレックス・ポッター(アルト)
イェンス・ウェーバー(テノール)
マルクス・フォルペルト(バス)
ルドルフ・ルッツ指揮
バッハ財団管弦楽団
バッハ財団合唱団
バッハ:カンタータ第184番「待ちこがれし喜びの光」BWV184
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=soLoeSk5G84)。
バッハのカンタータ「待ちこがれし喜びの光」BWV184は1724年に作曲され、同年の聖霊降臨祭3日目にあ
たる5月30日に初演されました。しかし、このカンタータはこの日のための完全な新作ではなく、以前に作
曲した別の世俗カンタータを改作したものです。当時バッハが赴任していたライプツィヒでは降誕祭・復活
祭・聖霊降臨祭は3日連続で礼拝が行われており、それぞれの日に別のカンタータが必要となるため、バッ
ハは作曲に使う労力を節約するために既存の作品を改作する方法を採ったと思われます。元となった世俗カ
ンタータには「BWV184a」の作品番号が便宜的に付されているものの、楽譜の大半が喪失しており、題名
も不明です。おそらく、バッハが本作で新たに作曲したのは全6曲のうちコラールの第5曲のみで、あとは第
6曲を原曲より拡大した他は曲にそれほど手を加えず、歌詞を教会での演奏にふさわしいものに変更する、
いわゆる「パロディ」を行ったと思われます。
聖霊降臨祭3日目の礼拝で行われた説教は、ヨハネ福音書の「わたしは羊の門である」の逸話に基づいて、
救いを求める人々を羊に喩え、イエスを羊を導く門や羊飼にたとえたものでした。本作の歌詞もそれにちな
み、迷える羊の群れを導くイエスを「喜びの光」とたたえ、イエスによって人々の幸いと祝福が成就すると
歌われます。
なお、バッハが世俗カンタータを教会カンタータに改作した「パロディ・カンタータ」は本作以外にもいく
つかある他、ミサ曲においてもパロディの手法は使用されており、バッハ最後の完成作品であるミサ曲ロ短
調においても、パロディにより他の作品から転用した曲が含まれています。
リサ・ラーション(ソプラノ)
ナタリー・シュトゥッツマン(アルト)
クリストフ・ゲンツ(テノール)
シュテファン・ローゲス(バス)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
モンテヴェルディ合唱団
バッハ:カンタータ第182番「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV182
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=pIXuPhJmEJg)。
バッハのカンタータ「天の王よ、汝を迎えまつらん」BWV182は、彼がヴァイマルで宮廷楽師長に就任した
1714年に作曲され、この年の「棕櫚の日曜日」にあたる3月25日に初演されました。バッハはヴァイマル宮
廷楽師長に就任されるにあたり、新作カンタータを毎月1作演奏する仕事を課されており、そうして作曲さ
れた最初のカンタータが本作になります。
「棕櫚の日曜日(Palmsonntag)」とは、イエス・キリストが十字架にかけられて死んだ三日後に復活した
とキリスト教徒が信じる出来事の一週間前に、エルサレムへ入城した記念日のことで、キリスト教において
はこの日からイエスの死(聖金曜日)を通じて復活(復活祭)の前日までの一週間を「受難週」として特別
視しており、この一週間の始まりの日として重視されます。そういう日に演奏されることを前提として作曲
された本作は、イエスのエルサレム入城にちなんで「イエスを自らの心の中に迎え入れなさい」といった内
容の歌詞が歌われます。
全8曲のうち、最初の2曲はロバに乗ってイエスが入城したという逸話にちなんでのどかな雰囲気ですが、続
く第3曲から第6曲はイエスの受難を主題としており、第5曲を中心に受難を表す暗い曲調で一貫していて、
第7曲の雄大な合唱でようやく受難の暗黒を抜け出し、終曲で第1曲ののどかでのびやかな曲想に戻って、全
曲をしめくくります。作曲にあたってバッハがヴァイマル宮廷楽師長就任後の第1作として力を入れたこと
は間違いありませんが、それでも曲自体は比較的小規模な室内楽の伴奏が付けられており、繊細な作品とい
えます。
アンナ・レイノルズ(アルト)
ペーター・シュライアー(テノール)
テオ・アダム(バス)
カール・リヒター指揮
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
ミュンヘン・バッハ合唱団
大地讃頌(ピアノ伴)
混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『土の歌』より
大地讃頌(ピアノ伴)
合唱: 東京混声合唱団
指揮: 山田和樹
ピアノ: 斎木ユリ
バッハ:カンタータ第181番「軽佻浮薄なる霊の者ども」BWV181
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=xdIqBGk6PJ0)。
バッハのカンタータ「軽佻浮薄なる霊の者ども」BWV181は1724年に作曲され、この年の復活祭前第8主日
に当たる2月13日に初演されました。この日の福音書章句はルカによる福音書から「『種を蒔く人』のたと
え」で、神を「種を蒔く人」に、神の教えを「種」にたとえ、神の教えは全ての土地に平等に行き渡るが、
その種が育つのは「良い土地」(信心深い人が大勢いる場所)であると説いています。本作はこの章句に沿
って、神の言葉(種)を芽吹かせる良い土壌となるよう備えよと呼びかける歌詞が歌われます。
初演時の楽器編成は弦とトランペットのみという簡素なものでしたが、後年の再演時にオーボエとトラヴェ
ルソが追加されており、現在ではこの再演時の編成で演奏されるのが一般的です。また、本作は通常のカン
タータでは冒頭に置かれる合唱がなく、いきなりアリアで始まります。更に、普段は最後に演奏される単純
4声体のコラール楽章がなく、途中のアリアやレシタティーヴォにもコラールの素材が使われておらず、作
品中に全くコラールの要素が現われないという、珍しいカンタータとなっています。
ミリアム・フォイアージンガー(ソプラノ)
アレックス・ポッター(アルト)
ユリウス・プファイファー(テノール)
クラウス・メルテンス(バス)
ルドルフ・ルッツ指揮
バッハ財団管弦楽団
バッハ財団合唱団