マイリスト 新しいマイリスト(2)
siegesnaut さんの公開マイリスト 今までうpした動画一覧。
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プロコフィエフ:十月革命20周年記念カンタータOp.74
2017年11月7日はロシア十月革命100周年です。プロコフィエフは1936年に十月革命20周年を寿ぐためレーニンの演説や著作から歌詞をとったカンタータの計画を立てましたが最終的にはマルクスとスターリンの著作からも引用されて作曲されました。しかし音楽的に進み過ぎた響きのため社会主義リアリズム全盛時代には演奏は許されず、1966年まで忘れ去られたままでした。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団およびロッテルダム・シンフォニー・コーラスによる2017年9月15日の演奏。尚この音源はオランダ公共放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
39:24|2017年11月07日 23:07:14 投稿
ラフ:30年戦争の史劇への序曲《我らが神は堅き砦》Op.127
今年は宗教改革500周年です。ヨーゼフ・ヨアヒム・ラフ(1822年~1882年)はチューリヒ生まれの作曲家でリストのアシスタントを経てデビューしました。この曲は1854年にヴィルヘルム・ゲナストの史劇「ヴァイマル公ベルンハルト」の劇付随音楽として作曲されましたが1865年に改作され作品番号を与えられました。コラール「我らが神は堅き砦」が効果的に使用された作品です。クラウス・グンター・ビーゲルト指揮コンスタンツ・南西ドイツフィルハーモニー管弦楽団による2015年11月19日の演奏です。尚この音源は南西ドイツ放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:12|2017年11月07日 22:07:32 投稿
深井史郎:交響絵巻《東京》
昭和三十一年は太田道灌が江戸城を築城して500年になります。この年東京都は「大東京祭」を挙行し、東京の歴史をオーケストラで描いた作品を清瀬保二と深井史郎に委嘱します。清瀬は江戸時代までの歴史を、深井は明治維新から昭和三十一年までの東京を担当しました。深井は映画音楽の分野で活躍していたのでその練達の技法が存分に発揮されています。本来は「交響絵巻《東京》第2部」というタイトルでしたが深井は第2部を削り自分の独立した作品として発表しなおします。昭和三十四年8月17日、前田幸市郎指揮東京フィルハーモニー交響楽団による演奏、深井史郎追悼のために収録された録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:01|2017年08月30日 15:30:09 投稿
宮原禎次:交響組曲《大大阪》
宮原禎次(明治三十二年~昭和五十一年)は山田耕筰の弟子で師匠と同じく歌劇や舞台音楽、宝塚のためのミュージカルに意欲的でしたが山田が断念した交響曲や管弦楽曲も積極的に作曲し、6つの交響曲や協奏曲を遺しています。主に関西で活躍しており、この「大大阪」はその縁で作曲されたものと思われます。昭和十五年に作曲されたこの曲は「淀川に寄す」「大阪の夏祭」「おんごく」「近代都市大阪への讃歌」の4楽章からなり、終楽章では中田章の「大阪市歌」が引用されます。本名徹次指揮大阪センチュリー交響楽団(現・日本センチュリー交響楽団)、ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団による平成二十二年8月5日の蘇演。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:27|2017年08月30日 15:18:08 投稿
スッペ:喜歌劇《軽騎兵》
フランツ・フォン・スッペ(1819年~1895年)はダルマチア地方に移住したベルギー貴族の子孫として生まれ、幼少のころから音楽を学びました。100以上の舞台作品を作曲しましたが小品を除いたそのほぼすべてが忘却の淵に追いやられています。「軽騎兵」はその最たるもので序曲以外が知られることはありません。その中でこれは貴重な全曲録音です。マックス・シェーンヘル指揮ウィーン放送大管弦楽団およびORF合唱団、独唱者たちによる1958年の演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
65:21|2017年01月01日 19:13:18 投稿
ゴーテ:舞踏の聖化
マッツ=ラーション・ゴーテ(1965年~)はスウェーデンの作曲界を牽引する気鋭の作曲家です。ストックホルム王立音楽院でサンドストレーム、リドホルムらに学びシベリウス音楽院ではカレヴィ・アホについたゴーテの作品は現代的ではあるものの晦渋さはそれほどない聴きやすさが特徴です。「舞踏の聖化」はワーグナーがベートーヴェンの第7交響曲を評した言葉で、ゴーテはベートーヴェンの作品を巧みに変容させています。ベンジャミン・シュワルツ指揮ストックホルム王立フィルハーモニー管弦楽団による2016年4月7日の演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:06|2017年01月01日 13:07:07 投稿
ヴィラ=ロボス:マニフィカト・アレルヤ
あらゆるジャンルの作品を生み出したヴィラ=ロボスですが、教会音楽は後半生になってから本格的に手掛けるようになったためあまりその数は多くありません。この「マニフィカト・アレルヤ」は最晩年にローマ教皇ピウス12世から委嘱された作品です。アルト独唱のマニフィカトに合唱のアレルヤが応えるというもので、演奏時間は短いものの感動的な作品です。トビアス・フォルクマン指揮中部ドイツ放送交響楽団および合唱団による2015年12月25日の演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
7:40|2016年12月25日 09:39:24 投稿
エナ:歌劇「マッチ売りの少女」
アゴスト・エミール・エナ(1859年~1939年)はデンマークの作曲家です。家が貧しく体系的な音楽教育は受けられませんでしたが独学で音楽を修め、当時の大御所であったニルス・ゲーゼの目にとまったことで成功します。「マッチ売りの少女」はアンデルセンの原作による1幕のオペラで、クリスマスの中死んでゆく少女マリーの悲劇を描いていますが、音楽は愛らしく、同じようにワーグナーの影響を受けたフンパーディンク的なメルヘンオペラです。デニーゼ・ベックとインゲ・ダム・イェンセンによる独唱、カール=ハインツ・シュテッフェンス指揮デンマーク放送交響楽団および児童合唱団による2014年11月27日の演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
32:10|2016年12月23日 12:27:11 投稿
シェーンベルク:ナポレオンへの頌歌Op.41
アルノルト・シェーンベルク(1874年~1951年)はナチスの台頭を免れてアメリカに亡命しました。1942年にアメリカ作曲家連盟は室内楽のための作品をシェーンベルクに依頼します。シェーンベルクはそれに応えて、バイロンの詩「ナポレオンへの頌歌」に伴奏を付けました。ヒトラーをナポレオンに擬し、それに対する激しい怒りを表明した作品であるというのが通説です。ギャヴィン・カーのナレーション、ジャン=レイサム・ケーニグ指揮フランデレン交響楽団奏者、2015年10月1日、ブリュージュ・コンセルトヘボウでの演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:05|2016年07月14日 20:56:38 投稿
フランス共和国国歌《ラ・マルセイエーズ》
7月14日はフランス革命記念日です。「ラ・マルセイエーズ」は「マルセイユ人」という意味ですが、元はアルザスのストラスブール市に駐屯していたルジェ=ド=リール工兵大尉が市長のディートリヒ男爵の求めで士気を鼓舞するために作曲した軍歌で、本当は「ライン軍軍歌」というタイトルでした。パリに入城してきたマルセイユの部隊がこれを合唱していたことがきっかけで今のタイトルとなりました。フランソワ・ブーランジェ指揮ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団演奏、フランス陸軍合唱団による合唱。2015年12月9日、シャンゼリゼ劇場での演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:01|2016年07月14日 20:28:31 投稿
ルスュール:皇帝ナポレオンの戴冠行進曲
ジャン=フランソワ・ルスュール(1760年~1837年)は初め宗教音楽の作曲家としてデビューし、オペラで活躍しました。フランス革命時にはパリ音楽院監督官に任命されましたが教育法をめぐって政府と対立、辞職に追い込まれオペラの上演もできなくなりました。しかしナポレオン時代に復権し、戴冠行進曲を作曲してその恩に報いています。ジャン=レイサム・ケーニグ指揮フランデレン交響楽団、2015年10月1日、ブリュージュ・コンセルトヘボウでの演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:35|2016年07月14日 20:48:02 投稿
エマーソン・レイク&パーマー(吉松隆編):タルカス
「タルカス」はキース・エマーソン(1944年~2016年)が帰宅途中にひらめいた、アルマジロの頭と戦車の体を持つ怪物の名前です。タルカスが海から現れて地上のものを踏みつぶし、また海に帰っていくという物語仕立ての組曲として構成されました。これは吉松隆が平成22年にオーケストレーションしたヴァージョンです。佐渡裕指揮東京フィルハーモニー交響楽団演奏、平成28年3月6日のオーチャードホールでのライブ録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:50|2016年07月13日 00:32:43 投稿
超絶遅演!パッパーノ「展覧会の絵」
オーソドックスな演奏ならば30分強ですが、この演奏では45分にも及ぶ時間をとっています。アントニオ・パッパーノ指揮シュターツカペレ・ベルリンによる2016年1月10日、ベルリン、フィルハーモニーでの演奏。今まで投稿した動画→mylist/34165070
45:03|2016年06月26日 09:25:16 投稿
ジークフリート・ワーグナー:交響詩《憧れ》
ジークフリート・ワーグナー(1869年~1930年)は大作曲家、リヒャルトの息子として生まれました。最初は建築家を目指していましたが父の崇拝者でもあったフンパーディンクについて作曲家になることを決意します。父をしのぐ数のオペラを作曲しましたが、父ほどの才能はなかったためかレパートリーとして残っているものはありません。しかし温和な性格が感じ取れるロマン的な叙情美は次第に見直されつつあります。交響詩《憧れ》はシューベルトの歌曲にも使われたシラーの詩から発想された作品です。児玉宏指揮大阪交響楽団による平成28年2月24日演奏会の放送録音。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
21:31|2016年05月05日 21:30:36 投稿
別宮貞雄:万葉集による三つの歌
別宮貞雄(大正十一年~平成十四年)は東京大学物理学科、さらに美学科に学んだ後本格的に作曲家の道を歩んだという異色の作曲家です。パリ音楽院に留学した折、メシアンの講義の留学生枠を黛敏郎と争って手に入れたという伝説の持ち主でもあります。別宮は生涯前衛技法に反旗を翻しつつ古典的な作風の音楽を生み出しました。「万葉集による三つの歌]は昭和三十三年に作曲されたカンタータ的作品で、合唱―バリトン独唱―再び合唱という変わった構成です。岩城宏之指揮NHK交響楽団演奏、大橋国一によるバリトン独唱、二期会合唱団、東京混声合唱団による初演録音。初演時の録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:23|2016年02月22日 21:19:42 投稿
下總皖一:文部省唱歌《少年戦車兵》
下總皖一(明治三十一年~昭和三十七年)は東京音楽学校で信時潔、ベルリン留学中にはヒンデミットの下で学び帰国後は母校で團伊玖磨や芥川也寸志を育てう一方で唱歌を量産しました。下總は信時やヒンデミットの音楽が求める「単純さ」や「歌いやすさ」を自身の目標とし、それは唱歌「たなばたさま」にみられるようなカノン形式となって表れました。「少年戦車兵」は戦時中に文部省が国民学校の唱歌として制定した軍国調あふれる歌です。教材用の配布音源のため演奏者は不明。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
1:51|2016年02月02日 13:29:03 投稿
フィンランド民謡《サッキヤルヴェン・ポルカ》
今日はマンネルヘイム元帥の命日です。フィンランドは1947年のパリ条約により国土の三分の一をソヴィエト連邦に割譲しましたが、その中の一つヴィープリ州のサッキヤルヴィという町のことを歌った歌がこの「サッキヤルヴェン・ポルカ」です。ヴィープリ州があったカレリアはスオミ人の故地ともいえる土地で、そのためかこの曲はフィンランドで歌い継がれています。オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタ管弦楽団、ハバナのキューバ国立劇場での2015年5月16日の演奏会録音。尚この音源はミネソタ公共放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
1:38|2016年01月27日 23:58:44 投稿
シュトラウス:映画音楽《薔薇の騎士》Op.59:第2部
第1部→sm27960099 第2部では戦闘に勝利しウィーンに帰還する元帥の場面からオペラの第3幕、夫人の浮気を知った元帥とオクタヴィアンの決闘、和解までが描かれています。シュテファン・ガイガー指揮ルーマニア国立放送管弦楽団による2015年11月13日の演奏会録音。尚この音源はルーマニア国立放送によるものです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
39:40|2016年01月07日 19:14:20 投稿
シュトラウス:映画音楽《薔薇の騎士》Op.59:第1部
リヒャルト・シュトラウスは1926年、無声映画として改作された自身のオペラ「薔薇の騎士」のためにオペラのみならず過去の作品なども追加した新しい楽曲を伴奏音楽として作曲しました。第1部ではオペラの最初から戦場で夫人を想う元帥の場面を挟んでオペラの第2幕の最後までが描写されています。シュテファン・ガイガー指揮ルーマニア国立放送管弦楽団による2015年11月13日の演奏会録音。尚この音源はルーマニア国立放送によるものです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
70:21|2016年01月07日 19:04:16 投稿
山田耕筰:NHK讃歌《わが庭の薔薇》
昭和三十年、NHK(旧称JOAK)が設立して30周年であることを記念して作曲された作品です。歌詞は当時NHK会長だったジャーナリストで詩人の古垣鐵郎の詩「わが庭の薔薇」が用いられ、苦節三十年の歴史を薔薇に託しています。伊藤京子(ソプラノ)、伊藤宣行(バリトン)、東京放送合唱団ならびに東京藝術大学音楽学部による合唱、作曲者指揮NHK交響楽団による演奏です。三月二十二日、千代田区の内幸町にNHK東京放送会館が落成したことを記念して会館内の旧NHKホールで演奏会が開かれた折の録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:11|2016年01月07日 12:28:19 投稿
山田耕筰:皇太子殿下行進曲
今上天皇の満20歳をお祝いして昭和二十八年に作曲された行進曲です。ちょうどこの年は皇太子時代の今上天皇が諸外国を歴訪され、英国では昭和天皇の名代としてエリザベス2世の戴冠式に列席されました。それを祝っての行進曲だと思われます。山田一雄(当時は夏精)指揮NHK交響楽団演奏、昭和三十二年十一月二十八日のNHKラジオ第1での放送用録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:39|2015年12月30日 15:19:03 投稿
山田耕筰:歌劇《黒船》:序景
山田耕筰の歌劇「黒船」は皇紀二千六百年奉祝楽曲として上演されましたが、元はシカゴ歌劇場での初演を目指して昭和四年に序景の作曲が開始されました。しかし立ち消えになってしまい、レニングラードで序景の世界初演がされました。外国での上演という環境だったため、日本の風俗を紹介するのがこの序景ですがそれが却って国内上演で省かれる一因ともなっています。砂原美智子(ソプラノ/お吉)、島田恒輔(テノール/火の番)、声(テノール/高田作造)、二期会合唱団、森正指揮東京フィルハーモニー交響楽団による昭和四十三年六月二十八日の放送用録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
23:30|2015年12月13日 22:10:02 投稿
市川都志春:交響組曲《春苑》
市川都志春は東京音楽学校で信時潔に作曲を学び、その後は諸井三郎につきましたがさらに橋本國彦にも学びました。《春苑》は皇紀二千六百年奉祝楽曲としてNHKが主催したコンクールで1位入賞を果たした作品です。大伴家持の和歌「春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ美人」を主題にした作品で、「陽光を浴びて」「星夜」「戦を想う」の三曲からなる組曲です。金子登指揮東京フィルハーモニー交響楽団による昭和三十二年一月二十五日の放送用録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
24:58|2015年12月13日 21:49:24 投稿
細川碧:交響組曲《富士》
細川碧(明治三十九年~昭和二十五年)はウィーンへの留学途上、船で初代N響事務長となる有馬大五郎と知り合います。ウィーンではフランツ・シュミットの下で音楽を学び、交響詩《法の夕》は師から「日本のストラヴィンスキー」と賛辞を受けウィーン・フィルでの演奏を日本へ生中継で放送する計画もありました。戦後は戦争協力者として東京音楽学校を追われ、若くして亡くなり作品も散逸しています。《富士》は昭和十六年の外国向け観光宣伝映画につけた音楽から富士の麓での生活、村祭り、スキー遊び、富士巡礼の場面の音楽をまとめた組曲です。山田夏精(一雄)指揮東京フィルハーモニー交響楽団による昭和三十五年九月十九日の放送用録音です。尚この音源はNHKFMによるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
24:24|2015年12月13日 21:21:55 投稿
小林研一郎:パッサカリア
小林研一郎(昭和十五年~)は指揮者として有名ですが、藝大生時代は石桁眞禮生の指導を仰ぎ作曲家となることを夢見ていました。しかし前衛技法が一世を風靡する中にあって師の石桁も十二音技法を使った作品を発表するなどの事情により、前衛に否定的だった小林は指揮者に転向し藝大に再入学して勉強しなおすことになります。「パッサカリア」は日本とオランダの交流400周年を記念して委嘱された作品で、ヨーロッパと日本のテーマが時に絡み合い、時に離れて少しずつ歩み寄りをしていくという性格の曲です。作曲者指揮ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団、2000年11月8日のブダペストでの演奏会録音です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
26:10|2015年11月10日 11:00:21 投稿
ヴィラ=ロボス:組曲《ブラジルの発見》第4番
エイトル・ヴィラ=ロボスはブラジル音楽を世界に広め、ブラジル音楽はおろか20世紀クラシック音楽界を語るうえで欠かせない存在です。そんな彼は1938年、「ウシュタド・ノヴ」政策を進めた全体主義的なヴァルガス大統領の治世下で民族主義的な映画「ブラジルの発見」に音楽を付け、のちにそれを4つの組曲にしました。この第4番は「十字架の行進」と「ブラジルでの最初のミサ」の2曲からなり、組曲全体の3割を占める長さで合唱と管弦楽による大作です。エドゥアルド・ジルヴァーカント指揮ナポリ・サンカルロ歌劇場管弦楽団および合唱団による2015年5月16日の演奏会音源。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
32:29|2015年10月16日 19:40:05 投稿
山田一雄:大管弦楽のための《おほむたから》Op.20
題名の「おほむたから」は一般には「おおみたから」と発音され、「日本国民」という意味の古語です。昭和十九年に作曲され、翌二十年一月に新年祝賀のための曲として初演されました。マーラーを敬愛していた山田はこの曲をマーラーの第五交響曲第一楽章「葬送行進曲」を下敷きとして作曲し、そこに日本的要素としての天台宗の声明を盛り込みました。葬送行進曲を下敷きとしたのは、当時の一億玉砕の念に取り憑かれていた大日本帝国や国民への思いがあったのかもしれません。現田茂夫指揮東京フィルハーモニー交響楽団演奏、平成二十七年九月三十日、渋谷のNHKホールでのライブ録音です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
16:47|2015年10月03日 20:02:10 投稿
黛敏郎:カンタータ《只管打座》
永平寺の二祖、懐奘禅師の七百回大遠忌にちなみ、全国曹洞宗青年会の委嘱によって昭和五十五年に作曲された作品です。「本来ノ面目」「只管打座」「孝順心」「山雲喜気」の4部から成り、第2部「只管打座」では永平寺で日常行われている鳴らし物の法を引用することで禅の雰囲気を再現してみたと作曲者は語っています。芦田伸介の語り、原田茂生のバリトン独唱、全国プロ合唱団連合、作曲者指揮東京交響楽団による福井市文化会館での奉讃特別奉納演奏会初演ライブ録音です。LP音源のため音質は保証しません。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
23:12|2015年05月15日 11:14:21 投稿
團伊玖磨:祝典序曲
「祝典序曲」は昭和四十年、駿河銀行(現・スルガ銀行)創立70周年を記念した作品で、当時の頭取である岡野喜一郎に献呈された3管編成の作品です。作曲者指揮読売日本交響楽団による演奏。LP音源のため音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
6:09|2015年01月24日 17:06:21 投稿
ヨハン・シュトラウス2世の主題による幻想曲
オーストリアのヴァイオリニスト、リディア・バイチとデュオを組むピアニスト、マティアス・フレッツベルガーがヨハン・シュトラウス2世の楽曲を自由に組み合わせて演奏会用に仕立てた作品です。バイチは8歳の時に国際コンクールで優勝して以来キャリアを積み、ユーロビジョン・グランプリ1998では「今年の欧州音楽家」に選ばれるなど美貌と実力を兼ね備えた音楽家です。2014年、ザルツブルカー・ホールでの演奏会からの音源です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:05|2015年01月01日 11:17:07 投稿
アンドリーセン:リチェルカーレ
ヘンドリク・フランキスクス・アンドリーセン(1892年~1981年)はオランダの作曲家・オルガニストです。兄のウィレム、息子のユリアーンとルイも作曲家であり、オランダの楽壇の元老的存在でした。作風は聴きやすいもので、近代フランス音楽の影響を受けています。「リチェルカーレ」は1949年の作品で、オルガニストとしてバロック時代の音楽形式に親しんでいたアンドリーセンが現代にそれを復活させようとした作品です。2つの主題から成り立っていますが、2番目は「B-A-C-H」の音を用いています。ネーメ・ヤルヴィ指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団による2014年の演奏会の音源です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
7:01|2014年12月30日 13:00:34 投稿
シュレーカー:あるドラマへの前奏曲
フランツ・シュレーカー(1878年~1934年)はオーストリア・ドイツで活躍した作曲家・指揮者です。後期ロマン派とドビュッシーやディーリアスなどの印象主義を取り入れた官能的な音楽が作風で、主にオペラ作曲家として知られましたがナチスの台頭により頽廃音楽として排斥され、脳溢血で世を去った後は長らく忘れ去られていました。「あるドラマへの前奏曲」はオペラ「烙印を押された人々」の前奏曲に作中の旋律を付け加えて演奏会用音楽として発表しなおされたものです。ジョセプ・ポンス指揮BBC交響楽団による2013年の演奏会からの音源です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:09|2014年12月30日 11:59:09 投稿
八洲秀章:交響詩《開拓者》
八洲秀章(大正四年~昭和六十年)は北海道生まれの日本の作曲家です。上京してからはYMCAの開催するオラトリオの演奏会に参加するなどした後、山田耕筰と小船幸次郎から音楽を学びました。八洲は「毬藻の唄」や「赤色エレジー」のような歌謡曲でヒットしましたが、いくつか管弦楽曲も作曲しており、この交響詩もその中の一つで、開拓者の次男として生まれた八洲が彼らの誇りと北海道の未来への希望を曲にしたものです。「荒野に挑む」「犠牲」「憩い」「コタンの歌」「海幸山幸」の5楽章から成る大作です。作曲者指揮札幌交響楽団・札幌二期会合唱団による演奏。LP音源のため音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
49:12|2014年12月28日 17:08:21 投稿
ドホナーニ:チェロ小協奏曲ニ長調Op.12
エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877年~1960年)はポジョニュ(現ブラティスラヴァ)生まれのハンガリーの作曲家です。孫のクリストフは現在指揮者として有名ですが、エルンストも生前はピアニスト、そしてドイツロマン派の流れを汲んだ正統的な作曲家として有名でした。「チェロ小協奏曲ニ長調」は単一楽章によるもので、ブラームス流の手堅い構成と流麗な旋律が魅力的な作品です。マレク・ヤノフスキ指揮スイス・ロマンド管弦楽団、チェロ独奏はペレーニ・ミクローシュによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
30:09|2014年12月24日 21:57:14 投稿
ペンデレツキ:交響曲第2番《クリスマス》
クシシュトフ・ペンデレツキは現代ポーランド楽壇の重鎮です。はじめは共産党の圧政が敷かれるポーランドで前衛の旗手としてデビューしましたが、次第に前衛から新ロマン主義へ舵をとりました。指揮者としても活躍しており、現在はシンフォニア・ヴァルソヴィアの芸術監督を務めています。「交響曲第2番」は1979年から80年にかけて作曲されました。「きよしこの夜」などの伝統的なクリスマスの旋律を取り入れていますが、当時のポーランドは民主化の機運が高まる市民とそれを警戒する政府が対立し始めており、曲もそれを反映してか厳しいものです。作曲者指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアによる2014年の演奏会音源です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
33:17|2014年12月24日 21:07:15 投稿
市場幸介:交響曲
市場幸介(明治四三年~平成十四年)は奈良県に生まれました。大阪音楽学校を卒業後は宝塚交響楽団でチェロ奏者として働き、指揮者のヨーゼフ・ラスカから薫陶を受けます。満洲国建国後に設立された新京音楽院の作曲部長に就任しますが敗戦で崩壊、戦後は映画音楽を中心に活躍しました。「交響曲」は昭和五三年に着手され、同五七年に完成した一楽章制の作品です。本来は第3番なのですが、第1番「大陸」が紛失し、第2番はソ連の満洲侵略で略奪されたということです。佐藤菊夫指揮東京交響楽団による演奏。 LP音源ですが音質は良好だと思います。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:41|2014年11月11日 18:58:12 投稿
安部幸明:シンフォニエッタ
安部幸明(明治四四年~平成十八年)は軍人の息子として広島に生まれました。東京音楽学校でチェロを専攻し作曲をプリングスハイムに学びます。安部は「わかりやすい音楽」を作曲することを心がけ、政治的な主張や前衛技法を曲に盛り込むことを断固として退けました。「シンフォニエッタ」は昭和三九年に作曲された3番目の交響曲で最後のオーケストラ編成楽曲です。本来は交響曲と名付けるところを、軽い曲想だからということでシンフォニエッタと名付けられました。ソ連の名指揮者アルヴィド・ヤンソンスはこの曲に惚れ込み、レニングラード交響楽団を指揮してソ連初演を行いました。佐藤菊夫指揮東京交響楽団による演奏。LP音源ですが音質は良好だと思います。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
24:08|2014年11月11日 18:38:44 投稿
コルンゴルト:左手のピアノのための協奏曲嬰ハ短調Op.17
エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897年~1957年)はオーストリアの作曲家です。幼い頃から神童の誉れ高く、確固たる地位を確立していましたがナチスの台頭によりユダヤ系であったコルンゴルトはアメリカへ亡命しました。戦後一時オーストリアへ帰国するものの「終わった作曲家」扱いのまま死去しました。「左手のピアノのための協奏曲」は右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインが何人かの作曲家に求めたものの一つで、ヴィトゲンシュタインの生前は彼一人しか演奏できませんでした。アンドリュー・マンゼ指揮デンマーク国立放送交響楽団演奏、アルトゥール・ピッツァロによるピアノ独奏。尚この音源はデンマーク放送のラジオ放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
29:09|2014年11月04日 19:04:40 投稿
レーガー:ある悲劇のための交響的序章Op.108
マックス・レーガー(1873年~1916年)はドイツの作曲家、オルガニストです。バロックや古典派の技法を重視してその時代の作曲家に基づく変奏曲をいくつも作曲しましたがその作風は当時の後期ロマン派と結び付けられた晦渋なもので、自身の毒舌とも相まってしばしば議論を呼び起こしました。「ある悲劇のための交響的序章」は1908年のクリスマスに半年かけて完成した作品です。「悲劇」と題されていますが特定の悲劇を念頭に置いたものではなく、悲劇全般が持つ基本的な雰囲気を描写して作曲したものだと考えられています。フーベルト・ブーフベルガー指揮ノルトライン・ヴェストファーレン州青少年管弦楽団による演奏。尚この音源は西部ドイツ放送のラジオ放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
27:01|2014年11月04日 18:41:26 投稿
黛敏郎:ルンバ・ラプソディ
「ルンバ・ラプソディ」は昭和二三年、当時東京音楽学校に在籍していた19歳の作曲者が完成させた作品です。指導教官だった伊福部昭に楽譜を預けたものの演奏してくれる楽団がなく、後に曲の一部を「シンフォニック・ムード」の第2部に転用するなどして日の目を見ることがなかった幻の曲ですが、近年注目されだしています。黛は進駐軍のキャバレーでジャズ・ピアノの演奏をする等のアルバイトを通じてジャズやルンバといった最先端の流行音楽に触れており、この曲にもその体験が反映されています。齊藤一郎指揮セントラル愛知交響楽団による演奏。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
7:34|2014年10月31日 17:30:29 投稿
菅原明朗:交響写景《明石海峡》
菅原明朗(明治三十年~昭和六三年)は菅原氏の末裔の家に生まれ、武井守成男爵が組織したマンドリン・オーケストラ「オルケストラ・シンフォニカ・タケヰ」で音楽のキャリアを積みました。作風は初めフランス印象派に影響を受けていましたが、昭和十年代からはイタリア近代音楽とグレゴリオ聖歌に接近し、イルデブランド・ピツェッティとは特に親しい仲でした。「明石海峡」はJOAKが募集した「国民詩曲」の一つとして作曲されたもので、明石の舟唄を素材にラヴェルの「ボレロ」よろしく繰り返しながら高まり、やがて静かになっていくことで舟の近づきと遠ざかりを表現しています。指揮者不詳、東京フィルハーモニー交響楽団による演奏。 尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
13:03|2014年10月12日 20:42:09 投稿
市川都志春:日本旋法を基調とした交響曲
市川都志春(明治四五年~平成十年)は合唱曲で知られ、音楽教科書の出版社、教育芸術社を創業した経営者でもありますが、管弦楽曲の作曲に終生意欲を燃やし続けました。この交響曲は昭和五ニ年に作曲されましたが、昭和六十年に大規模な改訂を施しました。この音源は改訂版に基づいています。戦争体験と「陰の美学」を表現した第1楽章「陰の章」、日本古来の様々なうたを用いた第2楽章「陽の章」から成ります。画像はCDですが、全曲盤はレコードしかありません。外山雄三指揮NHK交響楽団による演奏。LP音源ですが音質は良好だと思います。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
34:56|2014年09月11日 23:24:11 投稿
團伊玖磨:慶應義塾創立百年祝典曲
昭和三三年、慶應義塾創立百周年を記念して作曲された合唱と管弦楽のための作品です。堀口大學の詞を佐藤朔が手を加えたもので、「百年余」と歌われるところは時期を経るにつれて「百五十年」「二百年」と変えていくことが指定されています。また慶應の応援歌「若き血」のメロディーも取り込まれています。芥川也寸志指揮慶應義塾ワグネル・ソサエティー及び慶應義塾混声合唱団楽友会による慶應義塾創立百二十五年記念式典における演奏。LP音源ですが音質は良好だと思います。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:47|2014年08月21日 14:53:37 投稿
林光:ラジオ・オペラ「裸の王様」
林光(昭和六年~平成二四年)は幼少の頃から尾高尚忠に師事し、長じてからは様々な分野で活躍しましたがとりわけ日本語オペラの可能性を追求しました。この「裸の王様」もその一つで、アンデルセンの原作を英文学者・倉橋健が脚色した台本に基づいています。林はまた左翼運動にもコミットしており、このオペラにもそのスタンスが色濃く表れています。作曲者指揮東京放送管弦楽団演奏。ソリストは王様(荒木宏明)、大臣(小島琢磨)、侍従(高木清)、うそつき(宮本正)、うそつき(畑中良輔)、警察署長(木崎豊)、合唱は芸術劇場の皆さん、二期会合唱団、東京放送児童合唱団。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
28:19|2014年08月14日 15:44:16 投稿
小六禮次郎:交響詩《橋のない川》
小六禮次郎(昭和二四年~)はすぎやまこういちの弟子で、主に劇伴音楽の分野で活躍しています。交響詩《橋のない川》は、同名の小説を音楽と朗読で描いたもので、原作者の住井すゑが第8部の構想を練っていたことからそれを応援する形で作曲を依頼されたということです。竹本泰蔵指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団演奏、倍賞千恵子による朗読。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
35:41|2014年08月03日 09:31:08 投稿
服部良一:おおさかカンタータ
服部良一(明治四十年~平成五年)は大阪が生んだ国民的作曲家です。「おおさかカンタータ」は大阪弁で歌われるカンタータを書きたいと思った服部の提唱により大阪府の官民が総力を挙げて支援した作品です。作曲中服部は脚気になりますが創作意欲が衰えることはありませんでした。第1楽章「動くおおさか」と第4楽章「明日へのおおさか」は喜志邦三が、第2楽章「郷愁のおおさか」と第3楽章「祭りのおおさか」は坂田寛夫が作詞しました。朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、樋本栄(ソプラノ)、石橋喜代子(アルト)、五十嵐喜芳(テノール)、東保(バリトン)、大阪フィルハーモニー合唱団及び大阪放送児童合唱団による演奏。LP音源のため音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
42:19|2014年08月02日 10:02:46 投稿
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から第3幕第5場(日本初演)
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が昭和三五年に日本で初演された時の録音です。マンフレート・グルリット指揮東京フィルハーモニー交響楽団、秋元雅一朗(ザックス)、柴田睦陸(ヴァルター)、斎藤達雄(ベックメッサー)、三宅春恵(エーファ)、二期会合唱団、合唱指揮は福永洋一郎による演奏です。すべて日本語の訳詞によって歌われています。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
32:12|2014年07月28日 09:10:09 投稿
金井喜久子:交響曲第1番ハ短調
金井喜久子(明治三九年~昭和六一年)は沖縄の宮古島で生まれた、日本の女性作曲家第1号です。上京して東京音楽学校(藝大)選科作曲科を卒業した後も呉泰次郎の下で作曲を学びました。呉は門下生の曲を、プロの交響楽団を借り切って演奏させるという進歩的な手法もとっていました。「交響曲第1番」は昭和一四年に作曲され、翌一五年に初演されました。呉はドイツロマン派の権化のような人で、沖縄色あふれる曲を書きたかった金井にまでその路線をおしつけました。そのせいか金井はこの交響曲に触れることを嫌がり、第3楽章までしか完成されていません。作曲者指揮中央交響楽団(現東京フィルハーモニー交響楽団)による演奏。SPからの復刻音源のため雑音がひどいです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
16:44|2014年07月27日 10:13:28 投稿
エネスク:チェロと管弦楽のための協奏交響曲ロ短調Op.8
ジョルジェ・エネスク(1881年~1955年)はルーマニア生まれのヴァイオリニスト、ピアニスト、作曲家です。主にフランスで演奏活動を行い、ルーマニアが共産圏に取り込まれてからはフランスに永住しました。「協奏交響曲」は1901年に作曲された、単楽章からなる三部形式の作品です。エネスクは元々作曲の筆が速く、演奏活動と並行して管弦楽の大曲を次々に発表していましたが、この「協奏交響曲」の初演が酷評されたことがきっかけで作曲を慎重に行うようになり、日の目を見なかった作品も多くあります。セミョン・ビシュコフ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、チェロ独奏ゴーティエ・カプソンによる演奏。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
22:40|2014年07月13日 10:30:14 投稿
吉松隆:ドーリアンOp.9
吉松隆(昭和二十八年~)は前衛が席巻する楽壇にあって、シベリウスとロックに立脚した作風でもって「現代音楽撲滅」を掲げ今に至っています。「ドーリアン」はドーリア旋法のことですが、名前の元となったドーリア人(スパルタ人)は屈強な戦闘集団であったことから、「力で調性(ドーリア旋法)を勝ち取る」という夢から名付けられたといいます。昭和五十四年に演奏されたきりでしたが、平成二十五年、作曲者の還暦を祝うコンサートで蘇演されました。藤岡幸夫指揮東京フィルハーモニー交響楽団による演奏。尚この音源は、FM放送を録音したものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:58|2014年07月05日 17:34:10 投稿
安益泰:交響詩《論介》
論介(ノンゲ)は、文禄の役にいた朝鮮の官妓(公認の妓生)とされています。文禄二年(1593年)に日本軍が晋州城を攻め落とした際、城の陥落を祝って開かれた宴に妓生も召され歌舞を演じました。その時、論介は毛谷村六助(貴田孫兵衛)という武将を抱いて共に南江という川に身を投げたと伝えられています。しかし毛谷村六助の墓が日本にあること、毛谷村は武将格ではなかったこと、初めてその伝承が記された書物は当時から30年も経って編纂されたものであることなどからその事件も、論介自体の存在も疑わしいものですが韓国では史実とされています。金萬福指揮KBS交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:36|2014年07月05日 17:24:41 投稿
交響組曲《青年の歌》第2番
昭和四十一年、うたごえ運動会員の求めに応じて外山雄三と間宮芳生が編曲しました。「第1番」は昭和三十年に編曲され、各地のうたごえ祭典や労音例会でも演奏されてきましたが、第2番は当時の沖縄返還運動やベトナム戦争を題材にした歌も含めています。第1曲「この勝利ひびけとどろけ」(荒木栄)、第2曲「沖縄を返せ」(荒木栄)、第3曲「みんなが笑う日まで」(林学)、第4曲「しあわせの歌」(木下航二)、第5曲「統一列車は走る」(毛永一)、第6曲「星よお前は」(荒木栄)、第7曲「自由ベトナム行進曲」(ドアン・クァンハイ)、第8曲「心はいつも夜明けだ」(荒木栄)から成ります。外山雄三指揮大阪フィルハーモニー交響楽団による演奏。LP音源のため音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:23|2014年06月27日 13:38:12 投稿
バーンスタイン:政治的序曲《スラヴァ!》
レナード・バーンスタイン(1918年~1990年)は指揮者としてだけでなく、作曲家としても相当数の作品を遺しました。題名の「スラヴァ」は、ロシア語での掛声ですが、バーンスタインの親友であったムスティラフ・ロストロポーヴィチの愛称でもあります。この曲はソ連から亡命したロストロポーヴィチがワシントン・ナショナル交響楽団の音楽監督に就任したことを祝って1977年に作曲されました。テープでバーンスタインやオニールの政治集会を模した演説と群衆の歓呼の声が流されることから、「政治的序曲」という副題がつけられています。この録音では途中にロストロポーヴィチの愛犬「プークス」の名前も叫ばれています。作曲者指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:16|2014年06月25日 13:11:06 投稿
助川敏弥:大合唱曲《返せ沖縄》
昭和四十年のうたごえ全国大会において木下そんき、林学などの共同作曲で発表された合唱曲を翌年、作曲家の助川敏弥がオーケストラ伴奏に編曲した作品です。当時沖縄はアメリカのベトナム戦争のための補給基地として使用されており、左翼政党や学生、労働者たちは毎日のように反米運動と沖縄返還闘争を行っていました。当時世間をにぎわせた米兵の沖縄女児轢殺事件も言及されています。井上頼豊指揮日本のうたごえオーケストラ、中央合唱団及び研究生合同による演奏。LP音源のため音質は悪いです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
19:56|2014年06月21日 22:04:27 投稿
クリストバル・アルフテル:第1旋法によるティエントと皇帝の戦い
クリストバル・アルフテル(1930年~)は音楽一家に生まれました。叔父のロドルフォとエルネストはどちらも「スペイン8人組」の一人に数えられています。本作品は20世紀音楽の後援者だった指揮者、パウル・ザッハーの80歳の誕生日を記念するためバーゼル交響楽団から委嘱されて作曲されました。ルネサンス期のアントニオ・デ・カベソンのオルガン曲「第1旋法によるティエント」とバロック期のホセ・カバニーリェスのオルガン描写曲「皇帝の戦い」を管弦楽に編曲混沌とした中間部でつなぎ合わせた珍しい作品です。ヘスス・ロペス=コボス指揮NHK交響楽団による演奏。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。スペイン新国王フェリペ6世陛下の御即位を心より慶賀し奉ります。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:32|2014年06月19日 21:24:25 投稿
シュトラウス:日本の皇紀二千六百年に寄せる奉祝音楽イ長調Op.84
昭和十五年、日本政府が建国二千六百年を記念して催した各種の行事の一環として企画された演奏会の演目として、外国の作曲家に注文された作品の中でも最も有名だろう曲です。シュトラウスは息子がユダヤ系の女性と結婚していたことから、日本のとりなしを期待して作曲されたともいわれています。当時進めていた楽劇「ダナエの愛」を中断し、イタリア領南チロルのメラノで作曲されました。演奏会に出席した作曲家、早坂文雄はこの曲を見てくれだけが豪華で中身のない愚作だと批判しました。ネーメ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団による演奏。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:25|2014年04月29日 12:10:11 投稿
諸井三郎:ヴァイオリン協奏曲Op.18
昭和十四年に作曲された「ヴァイオリン協奏曲」ですが、実際に演奏されるには昭和五十年になるまで待たなければならなかった作品です。「前奏曲」(Andante tranquillo-Poco allegro)、「スケルツォとアリア」(Allegro scherzando)、「終曲」(Allegro con brio)の三楽章から成る古典的な形式の楽曲で、D音を主音としています。齊藤一郎指揮セントラル愛知交響楽団、ヴァイオリン独奏は長原幸太。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
32:47|2014年04月27日 11:05:33 投稿
團伊玖磨:合唱と管弦楽による交響詩《伊万里》
昭和五十四年、伊万里市の市制25周年を記念して市が團に委嘱した交響詩です。片岡繁男の詩を見た團は「これ程郷土を愛し選ばれた言葉の詩はなく、感動の中に曲ができた」と語っています。作曲者指揮九州交響楽団・久留米音協合唱団による演奏。LP音源ですが、音質は良好だと思います。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:57|2014年03月26日 20:45:19 投稿
ビエイラ:ピアノ曲《人間文明の希望の朝(あした)を》Op.268
1993年、リオデジャネイロにあるブラジル文学アカデミーが池田大作を在外会員に任命した時に池田が行ったスピーチに触発されて作曲したというピアノ・ソロのための作品です。3つの部分から一つに結び付き、揺るぎない自信に満ち溢れたフィナーレを築くと作曲者は述べています。作曲者による自作自演。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:40|2014年03月08日 21:59:10 投稿
ビエイラ:交響詩《青年の譜》Op.274
池田大作の詩集「ソング・フロム・マイ・ハート」の詩から編まれた交響詩です。「人間性を抑圧する憂鬱に対し、若さのもつはつらつとした力と蘇生する力がどのようなものか」を表現したものだと作曲者は語り、絶望から歓喜へと移り変わる様子を描くために二つの対照的な性質を取り入れたということです。塩田明弘指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:27|2014年03月08日 21:12:46 投稿
ビエイラ:独唱と合唱と弦楽合奏による《勇気ある言葉》Op.267
池田大作の詩から6篇を編んで1992年に作曲されました(最初と最後は同じ詩です)。途中までは弦楽だけの演奏ですが、独唱と合唱が登場することで「池田博士の歓喜に満ちた勇気と希望のメッセージを演奏」するということです。塩田明弘指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団による演奏、メゾ・ソプラノは竹本節子、テノールは五郎部俊朗、合唱は藤原歌劇団合唱隊及び東京少年少女合唱隊です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
15:31|2014年03月01日 22:00:25 投稿
ビエイラ:交響曲《革新の響》Op.266
池田大作の詩集「ソング・フロム・マイ・ハート」に収められている同名の詩からインスピレーションを受けて作曲されたのがこの作品です。おもちゃのピアノまで使用したことで作曲者いわく「純粋さや抑えきれない歓び」が表現されたとのことです。サンパウロ芸術評論家協会はこの曲を「1993年度最優秀交響曲」に認定しました。塩田明弘指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
12:37|2014年03月01日 21:35:38 投稿
ビエイラ:ピアノと管弦楽による平和の曲《人間世紀の夜明け》Op.259
ジョゼ・カルロス・アマラウ・ビエイラ(1952年~)はサンパウロに生まれたブラジルのピアニスト・作曲家です。8歳でピアノリサイタルを開き、1965年から1976年までフランス・ドイツ・イギリスで学んだ後は帰伯して活動を続け、日本にもたびたび演奏に訪れています。またビエイラは創価学会とも関係が深く、池田大作の著作にインスピレーションを受けた作品を多く作曲しています。「人間世紀の夜明け」はその初めての作品で、東京富士美術館からサンパウロ美術館に寄贈されたピアノの披露リサイタルのために作曲されたものですが、タイトルは池田の同名の平和提言によるものです。塩田明弘指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、作曲者による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:51|2014年03月01日 21:24:06 投稿
フロローフ:「ポーギーとベス」の主題による演奏会用幻想曲
イーゴリ・アレクサンドロヴィチ・フロローフ(1937年~)はモスクワに、国立放送交響楽団首席ヴァイオリン奏者の父とピアノ伴奏者の母の間に生まれました。モスクワ音楽院のヴァイオリン科で優秀な成績を収め、数々のコンクールにも出場しましたが、一方でジャズに惹かれその影響を受けた作品・編曲を数多くこなしています。ガーシュインのオペラに基づくヴァイオリンと管弦楽のための演奏会用幻想曲は1983年に作曲されましたが、1991年にヴァイオリンとピアノのための編曲がされました。アンドレイ・ミハイロフ指揮モスクワ・ポップス・オーケストラ演奏、ヴァイオリン独奏はアンドレイ・コルサコフ。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:53|2014年02月26日 14:25:14 投稿
ショスタコーヴィチ:オラトリオ《森の歌》Op.81(日本語抜粋版)
昭和四十三年、明治百年を記念して作曲された黛敏郎の「杜」sm22963085とカップリングで記念レコードのB面に収録されたのが、この「森の歌」です。収録時間の都合上、第1曲「戦が終わった時」、第2曲「祖国を緑で覆おう」、第4曲「ピオネールは木を植える」、第7曲「栄光」の4曲が抜粋されています。日本語による演奏録音は珍しいのではないかと思います。山本直純指揮日本フィルハーモニイ管弦楽団(誤植に非ず)、東京混声合唱団、東京少年少女合唱隊による演奏。LP音源のため音質は悪いです。今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:02|2014年02月25日 00:05:31 投稿
黛敏郎:万葉集による交声曲《杜》
昭和四十三年、明治百年記念を祝して国土緑化推進委員会(現・国土緑化推進機構)の委嘱により作曲されたカンタータです。作曲者は万葉集から春夏秋冬の順に「古の人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし」、「夏山の木末の繁に霍公鳥鳴き響むなむ声の遥けさ」、「時雨の雨間なくし降れば御笠山木末あまねく色づきにけり」、「冬ごもり春べを恋ひて植ゑし木の実になる時を片待つわれぞ」を選んで歌詞としました。これには中学時代の恩師、犬養孝による助言がありました。LP音源のため音質は悪いです。森正指揮NHK交響楽団、東京混声合唱団による演奏。独唱者についての記載はありません。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:17|2014年02月24日 23:48:54 投稿
ダーマブトラ:ダーマチャクラ
ナロングリット・ダーマブトラ(Narongrit Dharmabutra、1962年~)はタイのチュラロンコーン大学を卒業後、ミシガン大学で博士号を取得しました。現在は母校チュラロンコーン大学教授として教鞭を執る傍ら、大学のオーケストラやバンコク交響楽団、タイ国立交響楽団のために新作を意欲的に作曲しています。1990年に作曲された「ダーマチャクラ」は「輪」を意味するタイ語で、A-B-A'の形式によるシンメトリカルな作品です。沼尻竜典指揮新星日本交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:35|2014年02月22日 16:34:32 投稿
片岡良和:伽陀
片岡良和(昭和八年~)は仙台の古刹、見瑞寺の跡取りとして生まれました。大谷大学に入学するも、国立音楽大学に転学して作曲科を卒業、NHKで働きます。NHK仙台放送局で「仙台放送管弦楽団」のために作曲・指揮を手掛けますが、楽団の解消に伴い「宮城フィルハーモニー管弦楽団」設立に尽力します。それが今の仙台フィルハーモニー管弦楽団です。「伽陀」はサンスクリット語のガーター(歌)の音訳で、お経を上げる時の旋律を指します。作曲にあたり「声明譜」にある調子取りを参照して作曲しました。「この曲に和音はなく、鐘の音・鑿の音・雅楽の合竹とヘテロフォニーの響きだけである」と作曲者はコメントしています。外山雄三指揮仙台フィルハーモニー管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:47|2014年02月22日 16:20:18 投稿
黛敏郎:交声曲《般若心経》
黛敏郎が司会を務めていたテレビ番組「題名のない音楽会」で昭和五十一年三月二十八日、薬師寺金堂の修復が終わり落慶を迎えたことを祝して演奏された曲です。曲自体は短いですが、経典の中でも一番短い「般若心経」をテキストに使っているためです。伊丹十三監督の映画「大病人」にこの曲の演奏風景が映ります。LP音源のため音質は悪いです。作曲者指揮東京交響楽団、高田好胤師・安田瑛胤師・村上太胤師ほか聴衆約三千人の読経による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:38|2014年02月12日 13:18:12 投稿
シュトラウス:バラード《吟唱歌人タイユフェ》Op.52
1902年、シュトラウスはノルマンディー公ウィリアムに仕える歌人タイユフェのイングランド上陸の武勲を詠ったルートヴィヒ・ウーラントのバラードに創作意欲を刺激されました。大規模なこの作品を上演するためシュトラウス自ら営業をかけていましたが、ハイデルベルク大学が創立50周年記念委嘱作として上演するという依頼をもたらしました。この作品によりシュトラウスは名誉博士号を獲得します。ハイコ・ジーメンス指揮ミュンヘン交響楽団、ゲルハルト・ジーゲル(タイユフェ)=テノール、ハンス=ペーター・シャイデッガー(ウィリアム)=バリトン、エリザベート=マリア・ヴァチュトカ(ウィリアムの妹)=ソプラノ、ミュンヘン・モテット合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
19:07|2014年02月10日 19:56:06 投稿
スカルラティーナ:歌劇《カジモドとジュリエッタ》:カジモドのアリア
ジャコモ・スカルラティーナ(1888年~1923年)はすべての曲を他人の楽想を拝借して作曲した人物で、ただ一つの歌劇《カジモドとジュリエッタ》はピッツェリア・ボンジョルノ劇場で初演されました(という設定になっています)。このアリアは第9幕第12場のもので、カジモドはジュリエッタに愛をささやきにその家の下に行きますが、実はジュリエッタの隣の家でその主人が歌がうるさいと言ってカジモドは梯子から落ちてしまいます。というわけでカジモドはすっかり歌詞を忘れて音楽用語をひたすら並べ立てて歌います。マーク・フィッツジェラルド指揮フィルハーモニア管弦楽団、テノールはクリストフ・エラーマイヤー。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
8:12|2014年02月05日 20:13:05 投稿
石井歓:シンフォニア・アイヌ
本作品は昭和三十三年~三十四年にかけて作曲され、はじめは「アイヌによせて」という題名でした。ラジオ東京から放送されて文部省芸術祭賞、文部大臣賞を得ましたが、後に多少改作され、題名も現在のように改められました。第1楽章レント、第2楽章ソステヌート、第3楽章レントの3楽章から成り、第3楽章はソプラノと大合唱でアイヌ民族と大地の栄えることを神に祈願する歌を歌っています。LP音源なので音質は悪いです。森正指揮東京交響楽団・二期会合唱団、ソプラノは奥村淑子による独唱。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:44|2014年02月03日 19:39:33 投稿
ベルリオーズ:カンタータ《帝国》Op.26
ベルリオーズが1855年12月10日、パリ万国博覧会のために作曲されたカンタータで、元の題は「12月10日」でした。2つの合唱団と管弦楽団、計1200名によって初演され、時の皇帝ナポレオン3世はベルリオーズに金メダルを贈って報いました。ジャン・フルネ指揮オランダ放送交響楽団及び同合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:49|2014年01月29日 20:20:50 投稿
メユール:門出の歌
エティエンヌ=ニコラ・メユール(1763年~1817年)はアルデンヌの貧しい家に生まれますが、10歳で女子修道院のオルガニストに任命されるほどの神童でした。パリに赴き、最初は器楽曲を試みますが不評を蒙り、舞台音楽やオペラに力を注ぎます。フランス革命以後はカンタータや交響曲を手掛け、後のドイツ・ロマン派音楽にも影響を与えます。「門出の歌」は元々「自由への讃歌」という名前でしたが、ロベスピエールによって改題されます。第一帝政時は「ラ・マルセイエーズ」に代わって国歌としての扱いを受けました。ミシェル・プラッソン指揮トゥールーズ・カピトル管弦楽団及び同合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:15|2014年01月29日 20:11:05 投稿
ゴセック:連盟祭のためのテ・デウム
「ガヴォット」で知られるゴセックはベルギーで生まれた後、ラモーにその才を見出され「フランス交響曲の父」と呼ばれるまでになります。フランス革命の際には軍楽隊の指揮者を務めて「共和政の勝利」といった革命讃美オペラを作曲、パリ音楽院教授、フランス学士院会員になりますが王政復古で音楽院が閉鎖されてからは年金暮らしをしました。この「テ・デウム」は2曲目のテ・デウムで、バスティーユ襲撃1周年を期して1790年7月14日、シャン=ド=マルス広場で行われた連盟祭(ルイ16世とマリー・アントワネット王妃の親臨を受けた)で演奏されたものです。クロード・ピシュロー指揮パリ警視庁吹奏楽団、フランス軍合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:01|2014年01月27日 19:20:28 投稿
寺井尚行:行進曲《躍動》
外山雄三の交響曲《名古屋》sm22519570の主題を使用して編曲された行進曲です。名古屋ディレクターズバンドによる演奏。LP音源なので音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:23|2014年01月27日 19:01:06 投稿
ペッピング:テ・デウム
エルンスト・ペッピング(1901年~1981年)は1922年から1926年までベルリンで音楽を学び、20世紀教会音楽の大家として活躍しました。「テ・デウム」は1956年、下ライン地方音楽祭110周年のときにヘルマン・シェルヘン指揮で初演されました。「テ・デウム」と名乗ってはいるものの、アレグロ・モデラート、アンダンテ・エスプレッシーヴォ、リゾルトから成る三楽章の合唱付き交響曲と考えてもよい作品です。ソプラノ=アグネス・ギーベル、バリトン=ホルスト・ギュンター、マルティン・フレーミヒ指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団及びドレスデン教会音楽院合唱団による演奏。LP音源なので音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
40:45|2014年01月25日 22:52:05 投稿
シチェドリン:オラトリオ《人民の心の中のレーニン》
ロディオン・コンスタンティノヴィチ・シチェドリン(1932年~)は現代ロシア音楽界の重鎮であり、ソ連作曲家同盟議長を務めたこともあります。日本では妻プリセツカヤのために編曲した「カルメン組曲」の編曲者として有名ですが、前衛的な技法やシニカルな作風を持つ現代音楽の作曲家です。「人民の心の中のレーニン」は1969年の作品ですが、体制讃美的な題名にも関わらず冒頭の虚しいファンファーレや苦悩するような響きがイローニッシュな音楽です。シチェドリンは1963年に「官僚主義」というレーニンを皮肉るような音楽を作曲して演奏禁止を申し渡されたこともあります。ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮ソビエト国立放送交響楽団・同合唱団及び独唱者による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
22:52|2014年01月18日 22:14:04 投稿
ダヴィデンコ:バス独唱による《レーニンについて》
アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ・ダヴィデンコ(1899年~1934年)はオデッサに生まれ、モスクワ音楽院でカスターリスキーとグリエールに音楽を学びます。音楽院を卒業してからはアマチュア音楽家のための合唱曲や歌曲、革命歌を作曲し、チェチェンの民謡を主題にしたピアノ曲もあるということです。「1905年」という歌劇も作曲しています。この「レーニンについて」もその一つだと思われますが、詳しいことはわかりません。ユーリー・アクシェフによる独唱。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
2:50|2014年01月18日 21:27:25 投稿
團伊玖磨:混声合唱と管弦楽のための組曲《筑後川》
久留米音協合唱団創立5周年記念として委嘱され、昭和四十三年に初演されました。「みなかみ」「ダムにて」「銀の魚」「川の祭」「河口」の五楽章からなる組曲です。一般にはピアノ伴奏で演奏されますが、管弦楽版と吹奏楽版もあり、これは管弦楽版で演奏されています。作曲者指揮九州交響楽団・福岡合唱連盟合唱団による演奏。LP音源ですが音質は良好です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:12|2014年01月18日 21:16:33 投稿
團伊玖磨:管弦楽組曲《シルクロード》
この曲は昭和二十三年に「舞踏組曲Op.10」として作曲されたのを、昭和三十年に改訂した作品です。「綺想的前奏」「牧歌」「舞踊」「行進」の四曲から成る作品で、團の大陸趣味が遺憾なく発揮された名曲です。LP音源なので、音質は悪いです。作曲者指揮中央楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
24:22|2014年01月09日 20:12:37 投稿
團伊玖磨:交響詩《ながさき》
昭和四十八年、團は長崎市の市民会館落成を記念する曲の作曲を長崎市から委嘱されました。その打ち合わせで長崎に滞在していた時團が目にした石碑に記された、ある少女の日記の一節に着想を得たて翌四十九年に初演されたのが本作品です。まず管弦楽のみによる「祭典序曲」から始まり、少女の日記を歌う「平和の泉」、江間章子が作詞した「夾竹桃の花の少女に」「長崎讃歌」で締めくくられます。作曲者指揮九州交響楽団、長崎合唱連盟合唱団による演奏。LP音源ですが音質は良好です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
19:42|2014年01月09日 19:24:07 投稿
ヴァイグル:古きウィーン
カール・イグナツ・ヴァイグル(1881年~1949年)はウィーンで銀行家の家庭に生まれました。ツェムリンスキーに作曲を学び、シェーンベルクとも友人でした。マーラーを模範として仰ぎその下で働きました。1926年にはウィーン大学教授としてコルンゴルト等を教えますが、ユダヤ系であったことから1938年にアメリカへ亡命し、その地で一生を終えます。「古きウィーン」は1939年の作品で、演奏会用ワルツの体裁をとっています。ヴァイグルはこの作品に第一次世界大戦前の帝都ウィーンへの思慕、異国の地で想う故郷への郷愁を込めたもので、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」とも一脈通じるものがあります。アラン・フランシス指揮ベルリン放送交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:19|2014年01月01日 20:42:25 投稿
シュトラウス:記念ワルツ《ミュンヘン》AV140
リヒャルト・シュトラウス(1864年~1949年)が1939年、ミュンヘンの記録映画のために作曲した曲が原曲です。この映画は公開されなかったため、シュトラウスの曲もお蔵入りとなりましたが、1945年に一部が修正されて日の目を見ることになりました。シュトラウスは故郷ミュンヘンの荒廃とナチス国家の崩壊目前に対する慟哭の念を中間部の短調に込めたといわれます。随所にシュトラウスが中世のミュンヘンを舞台にしたオペラ「火の災難Feuersnot」の旋律が引用されています。クラウスペーター・ザイベル指揮ニュルンベルク交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:07|2014年01月01日 20:10:15 投稿
ジェマル・レシット・レイ:交響詩《征服者》
ジェマル・レシット・レイCemal Reşit Rey(1904年~1985年)はエルサレム生まれのトルコ人です。レイは第1次世界大戦中ジュネーヴ音楽院でピアノを学び、1919年から1923年はパリで作曲を学びました。1932年には母国トルコのイスタンブール音楽院教授となり、その後はイスタンブール交響楽団の指揮者を務める傍ら「トルコ5人組」の作曲家としてトルコ音楽の西洋化を推進しました。「征服者」は1958年にパリで初演された交響詩で、東ローマ帝国を消滅させたメフメト2世を描いた作品です。2つの異なる楽想はメフメト2世の戦士としての側面と詩人としての側面をそれぞれ表したものであり、最後はイェニチェリの凱旋入城を描いています。ジェム・マンスール指揮ハンガリー国立管弦楽団による演奏。今まで投稿した動画→mylist/34165070
24:06|2013年12月27日 13:38:14 投稿
諸井三郎:ヴィオラ・ソナタOp.11
ヴィオラ・ソナタは昭和十年に完成しました。第1楽章はアレグロ・モデラート、第2楽章はアンダンテ・エスプレッシーヴォ、第3楽章はフーガ形式アレグレットです。ヴィオラは兎束俊之、ピアノは高橋洋子による演奏。LP音源なので音質は悪いです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:25|2013年12月27日 13:04:28 投稿
山本直純変曲:ベートーヴェン交響曲第45番《宿命》
山本直純(昭和七年~平成十四年)は作曲家の山本直忠を父に生まれ、渡邊浦人に徹底した早期音楽教育を施され齋藤秀雄に指揮を習いました(この時の同門に小澤征爾がいます)。山本は劇伴音楽や童謡の作曲、音楽番組への出演などでクラシック聴衆の裾野を拡げる努力を晩年まで続けました。「宿命」は山本が司会をつとめていた「オーケストラがやってきた」のために、ベートーヴェンの交響曲第5番を主軸に「東京オリンピック行進曲」や「アルプス一万尺」、ベートーヴェンの他作品などをつぎはぎした冗談音楽です。原曲は45分ほどですが、この演奏は短縮しています。講談は古池鱗林、齊藤一郎指揮セントラル愛知交響楽団による演奏。尚この音源はNHKFMの放送によるものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
26:28|2013年12月25日 22:02:02 投稿
外山雄三:交響曲《名古屋》
昭和五十八年、中京テレビ放送が開局十五年を記念して外山氏に作曲を依頼、名古屋市に寄贈されました。第1楽章は熱田神宮の一月の神事「踏歌神事」の催馬楽や名古屋城築城の木遣りの旋律による幻想曲、第2楽章は北設楽郡の田植歌「田峰田楽」、美濃地方の谷汲踊によるスケルツォ、第3楽章は子守唄、第4楽章は木曾川護岸工事の唄を中心にしたロンド形式の終曲です。作曲者指揮名古屋フィルハーモニー交響楽団による演奏。LP音源なので音質は悪いです。関連動画sm22759467 今まで投稿した動画→mylist/34165070
23:09|2013年12月24日 11:47:25 投稿
ブリッジ:弦楽のためのクリスマス舞曲《ロジャー・ド・カヴァリー卿》
フランク・ブリッジ(1879年~1941年)は英国の避暑地・ブライトンで生まれました。父は避暑地の楽団長です。ブリッジは広い意味で後期ロマン派に属しますが、その作品には複調や無調の響きも聴いて取れます(その作風は弟子のベンジャミン・ブリテンにも受け継がれます)。「ロジャー・ド・カヴァリー卿」は古いイギリス民謡で(スコットランドでは「ヘイメーカー」という名前です)、チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』にも登場します。ブリッジはその旋律を変奏させ、さらに最後の部分では「蛍の光」も登場させています。サー・ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:20|2013年12月24日 10:52:20 投稿
ブリトン:組曲《東京の印象》
ブリトンは昭和三十二年、カリフォルニアに滞在していた時レコード制作のためにキャピトルレコード社から音楽を作曲することを依頼されました。それがこの「東京の印象」です。中型の管弦楽と大太鼓、しめ太鼓など各種の太鼓が活躍します。「浅草」「銀ブラ」「花見」「隅田川の夕景」「濠の反映」の五楽章からなりますが、「隅田川の夕景」で聴こえるヴァイオリン・ソロは黒柳徹子女史の父、黒柳守綱によるものです。LP音源なので音質は悪いです。團伊玖磨指揮東京ニュー・アンサンブルによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:58|2013年12月17日 19:38:06 投稿
ブリトン:江戸幻想曲
ドロシー・ガイヴァー・ブリトン(1922年~)は横浜生まれで13歳の時にアメリカに移住、その後サー・セシル・バウチャー英空軍少将夫人として再び日本の地を踏み、葉山に在住しています。ブリトンは翻訳家として知られていますが、大戦中カリフォルニアに避難していたダリウス・ミヨーに作曲を学んだ作曲家でもあります。「江戸幻想曲」は国立博物館の記録映画「江戸美術」に音楽をつけたブリトンが推敲し直したフルート、オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ハープ、笙、拍子木、大太鼓各一名の「日光の寺院」「長崎」「古き京都の町」「あやめの庭」「芸者」の五楽章からなる組曲です。LP音源なので音質は悪いです。團伊玖磨指揮東京ニュー・アンサンブルによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
16:43|2013年12月17日 19:15:45 投稿
石井歓:日本の古代をたどる《日向の讃歌(うた)》
石井歓(大正十年~平成二十一年)は舞踊家・石井漠の長男として生まれ、叔父の石井五郎や弟の石井眞木と同じように作曲の道を歩みました。戦後西ドイツに留学、ミュンヘン国立音楽大学でカール・オルフに学びました。また、合唱音楽にも携わり、「枯木と太陽の歌」は広く歌い継がれています。この曲は宮崎県芸術文化団体連合会の委嘱を受け、昭和五十七年に宮崎で初演されました。合唱音楽でコンビを組んだ中村千栄子の歌詞による日本の建国と自然の讃歌です。LP音源なので音質は悪いです。渡邊暁雄指揮日本フィルハーモニー交響楽団、NHK東京放送児童合唱団、“日向のうた”合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
26:08|2013年11月28日 13:54:35 投稿
團伊玖磨:交響幻想曲《万里長城》
昭和五十五年、團は毎日放送のテレビ番組「万里長城」の音楽作曲を担当しました。それを改作した上で團は昭和五十九年の中華人民共和国への楽旅に携え、指揮者の李徳倫に初演を託したのがこの作品です。長城東端の山海関(天下第一関)から始まり、彼の地を占領した日本の追憶(追憶)、匈奴に嫁した王昭君(昭君)、中華の版図外での晨光(塞外晨光)、難所のゴビ砂漠(戈壁灘)、駆け回る馬(駿馬奔騰)、西域の歌(胡歌)、長城西端の嘉峪関(嘉峪関)までを描写した単一楽章の幻想曲です。LP音源なので音質は悪いです。初演後間もない李徳倫と中央楽団演奏のスタジオ録音です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:00|2013年11月26日 13:30:21 投稿
金玉成:青山里の野に豊年が来たよ(守屋博之訳詞)
毛沢東の「大躍進」政策に影響を受けた金日成は「千里馬運動」を提唱し、国土の復興を図りました。それを発展させたのが「第二次経済5ヶ年計画」ですが、その模範とされたのが「青山里協同農場」で、この農場で採られた農法は「青山里方式」といわれ北朝鮮全国で取り入れられましたが、現実離れしたノルマや土地の疲弊をもたらし北朝鮮農業は崩壊しました。この曲は北朝鮮の作曲家金玉成(キム・オクソン)が作曲したプロパガンダ音楽で、昭和四十一年の「うたごえ祭典」で関西合唱団が日本に紹介したということです。LP音源なので音質は悪いです。守屋博之指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、関西合唱団、関西合唱団子供の音楽教室、千里なかよしコーラスによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:39|2013年11月22日 15:52:23 投稿
外山雄三:交響曲《風雪》
国鉄労働組合第39回全国大会に向けて作曲され、大会会場の新潟県民会館で昭和五十二年に初演された、土井大助の詞による実質カンタータです。当時「反マル生闘争」と呼ばれる労働運動をしていた国鉄労働組合を主題にし、語りの部分では闘争を指揮していた最中死亡した中川新一委員長に言及されています。LP音源なので音質は悪いです。作曲者指揮日本フィルハーモニー交響楽団、交響曲「風雪」合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
31:34|2013年11月22日 14:45:45 投稿
外山雄三:交響曲《炎の歌》
外山雄三はまた日本を代表する指揮者の一人として知られていますが、林光・間宮芳生と共に日本の国民音楽を樹立することを誓った「山羊の会」の一員であり、その理念から民謡をふんだんに使った「管弦楽のためのラプソディ」も生まれています。外山はまた、社会運動とも関わりが深く「うたごえ運動」にも積極的に参加していました。昭和四十四年作曲の「炎の歌」は土井大助の歌詞に曲を付けた、反原爆のための実質カンタータとでもいうべきものです。LP音源なので音質は悪いです。作曲者指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、関西合唱団、大阪労音フロイデ合唱団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
31:03|2013年11月21日 12:30:46 投稿
團伊玖磨:管弦楽のための《夜》
昭和五十七年の京都市交響楽団からの委嘱で作曲された作品です。團は前年にベルリン・フィルハーモニーの12人のチェリストのために《夜》という作品を作曲しましたが、その一部が本作品後半部に顔を覗かせていると作曲者は語っています。ヨーロッパの夜があることを考えていた作曲者は、この作品でアジアの夜をイメージしたということです。小泉和裕指揮京都市交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:49|2013年11月16日 22:39:57 投稿
尾高尚忠:ピアノ・ソナチネOp.13
尾高尚忠が昭和十四年、皇紀二千六百年記念として、ピアニストで妻の節子氏に献呈された作品です。この頃の尾高のピアノ曲は「日本組曲」ぐらいしかなかったため、他の作品もという妻の求めで作曲されました。第1楽章アレグロ・モデラートは典型的なソナタ形式、第2楽章アダージョ・レチタティーヴォの次に出てくるアンダンテ―アレグロの部分は「香港の雑踏」がイメージされ、第3楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは当時尾高が凝っていた大薩摩の旋律からヒントを得て作曲されました。ラヴェル風の洒脱な音楽です。安川加寿子による演奏。この録音はNHKFMで流されたNHKアーカイブスの音源を流用しています。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:14|2013年10月21日 20:59:25 投稿
尾高尚忠:弦楽四重奏曲第2番Op.18
この作品は昭和十八年に作曲されました。聴いてわかるような愛国色は出ていませんが、厳しさのある音楽が戦時中の作品であることを思わせます。シュタフォンハーゲン弦楽四重奏団による昭和三十年の録音。この録音はNHKFMで流されたNHKアーカイブスの音源を流用しています。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
12:18|2013年10月05日 10:52:36 投稿
尾高尚忠:フルート小協奏曲Op.30a
フルート協奏曲は、フルーティストで後に指揮者になる森正の委嘱を受けて昭和二十三年に作曲、委嘱者の独奏で初演されました。この協奏曲はフルートに弦楽、2本のホルンとハープという簡素な編成であり、作曲者が大管弦楽への編成を目指して書き直していましたが最後の数小節を遺して作曲者は死去、それを弟子の林光が輔筆してOp.30bとして完成させました。フルートの典雅な旋律が印象深い作品です。林光指揮東京フィルハーモニー交響楽団による演奏、フルート独奏は林リリ子。この録音はNHKFMで流されたNHKアーカイブスの音源を流用しています。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
14:44|2013年10月01日 08:33:45 投稿
團伊玖磨:管弦楽幻想曲《飛天繚乱》
大阪センチュリー交響楽団の委嘱を受けて平成三年に作曲されたのが飛天繚乱です。この曲は音聲菩薩という天女が奏でる音楽を想像して書かれました。作曲者指揮大阪センチュリー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
17:18|2013年09月30日 16:01:34 投稿
尾高尚忠:管弦楽のための《みだれ》
本作品「みだれ」は昭和十三年、尾高が留学先のウィーンで親交のあったピアニスト、ヨーゼフ・ディヒラーの結婚祝いとして作曲した2台ピアノのためのカプリッチョOp.11をオーケストレーションしたもので、ブダペストで初演されました。曲名はレントの序奏から一転してヴィヴァーチェ・カプリチョーソの部分で様々な楽想が「みだれとぶ」ことから名づけられたもので、ラプソディの和語訳ともいえます。ニクラウス・エッシュバッハー指揮NHK交響楽団による1956年のモノラル録音(フライング拍手の音が入ってます)。この曲は昭和二十二年に改訂されているため、その版による演奏と思われます。尚、この音源はNHKFMで放送されたものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
13:38|2013年09月29日 11:34:59 投稿
山田一雄:序曲《荘厳なる祭典》
山田が昭和十四年に東京音楽学校へ献呈したこの序曲は、皇紀二千六百年を奉祝する音楽の一つでもあります。君が代のパラフレーズや紀元節の歌のメロディ、愛国行進曲の断片などがコラージュされた、いかにもマーラーにあこがれた山田らしい作品です。この曲はピアノ・スコアの一部のみが遺っていたと従来思われていましたが、平成二十三年に東京藝術大学の図書館から管弦楽版総譜が見つかりました。小泉和裕指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団による演奏。この録音はNHKFMで放送された音源です。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
13:24|2013年08月15日 23:23:26 投稿
橋本國彦:行進曲《楽しきスケーター》
この曲は日本人女性初のフィギュアスケーター、稲田悦子の活躍を讃えて作曲された行進曲です。昭和十二年に作曲されたこの曲は、ドイツ人作曲家のワルター・ペータースが稲田に献呈したワルツ「昇る太陽」とそれぞれ片面ずつに録音されてビクターから発売されました。厚生音楽的な明朗な響きが魅力的です。作曲者指揮日本ビクター管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:18|2013年07月04日 16:18:22 投稿
玉木宏樹:雅楽朗詠《嘉辰》による幻想曲
玉木宏樹(昭和十八年~平成二十四年)は山本直純のアシスタントとして音楽活動を始め、「大江戸捜査網」や「怪奇大作戦」の劇伴音楽を作曲する一方で純正律に基づく音楽作品も作曲しました。「《嘉辰》による幻想曲」は徳仁皇太子殿下と小和田雅子様の御成婚を祝って作られた「ロイヤル・ウェディング・セレブレーション」(日本コロムビア)というCDに収録するために作曲されたものです。近衛秀健指揮、作曲者によるヴァイオリン、近衛管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:05|2013年07月02日 19:40:10 投稿
馬思聡:交響曲第2番
馬思聡(1912年~1987年)は11歳でフランス留学し、帰国の後は北京の中央音楽院で教鞭を執りました。しかし文化大革命時に右派分子として迫害を受け、アメリカに亡命して1982年に名誉回復がされた後も帰国せず彼の地で生涯を終えました。最近は劉薇氏による演奏などで復権がされつつあります。「交響曲第2番」は1958年から59年、馬が中国各地でヴァイオリン演奏旅行をしている最中に「労働者や農民からなる人民解放軍の苦闘の過程」を主題として書かれたアタッカの交響曲です。戦いを描いたアレグロ・アジタート、戦死者への哀悼であるアダージョ・マエストーソ、勝利と建設の歓びを謳いあげたアレグロから成ります。曹鵬指揮上海フィルハーモニー管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
31:51|2013年07月02日 19:31:34 投稿
クリング:指環行進曲
パロディもの第4弾。アルトゥール・クリング指揮バイロイト祝祭管弦楽団メンバーによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:16|2013年07月01日 20:27:08 投稿
クリング:ジークフリート・ワルツ
パロディもの第3弾。アルトゥール・クリング指揮バイロイト祝祭管弦楽団メンバーによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
6:10|2013年07月01日 20:22:11 投稿
クリング:カドリーユ《さまよえるオランダ人》
パロディもの第2弾。アルトゥール・クリングはヨハン・シュトラウス協会の会長も務めた指揮者で、シュトラウス作品に対する造詣がこの編曲にもよく表れていると思います。アルトゥール・クリング指揮バイロイト祝祭管弦楽団メンバーによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:55|2013年07月01日 20:15:15 投稿
アイネ・クライネ・バイロイター・ナハトムジーク
ワーグナー生誕200周年ということでパロディものをUPします。バイロイトではワーグナーによる作品を演奏する合間に、このようなパロディ作品も上演されるとのことです。アルトゥール・クリング指揮バイロイト祝祭管弦楽団メンバーによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
11:05|2013年07月01日 20:05:33 投稿
ヴィンセント:交響曲ニ調《単一楽章による祝典的小品》
ジョン・ナサニエル・ヴィンセント(1902年~1977年)はフレデリック・コンヴァースとジョージ・ホワイトフィールド・チャドウィックに作曲を学び、1946年から1969年はカリフォルニア大学ロサンゼルス校で作曲の教授を務めました。作風は複調と無調を組み合わせた自由な雰囲気で聴きやすいものです。本作品は1954年にルイヴィル管弦楽団のために書かれましたが、1956年にオーマンディの求めによって改訂されました。オーマンディはこの作品について「アメリカ人作曲家が書いた過去10年間の交響曲のもので最上の作品である」と称賛しています。ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
19:13|2013年06月24日 22:57:22 投稿
近衛秀健:弦楽合奏のための《青海波》
「青海波」は雅楽の一つで、これは龍笛譜に自由に伴奏をつけた小品です。作曲者指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
7:08|2013年06月16日 21:01:21 投稿
近衛秀健:行進曲集《平成の四季》:平成の冬
平成六年3月3日、皇居桃華楽堂で開かれた今上天皇陛下御還暦奉祝演奏会で初演されました。陛下の御健康や皇室の悠久の繁栄を主題に作曲されていますが、カナダ国歌の旋律が出てきたりします。作曲者指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:53|2013年06月11日 23:43:03 投稿
近衛秀健:行進曲集《平成の四季》:平成の秋
平成三年11月12日、今上天皇御即位の礼の祝賀御列の儀に際し、皇居宮殿南車寄で「君が代」と共に宮内庁式部職楽部によって演奏され、到着の赤坂御所玄関前では皇宮警察本部音楽隊で演奏されました。発表当時は寂しい印象を与えると「秋」をけずって行進曲《平成》とされていましたが、《平成の春》が作曲されたことで「秋」も復活しました。中間部は豊穣を祝う民衆の祭りの情景です。 作曲者指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:13|2013年06月11日 23:34:53 投稿
近衛秀健:行進曲集《平成の四季》:平成の夏
平成六年に、皇居桃華楽堂で今上天皇皇后両陛下の御成婚35周年奉祝演奏会で初演された作品です。前半部は夏の富士山とその姿を映す湖を、後半は南の島の陽光の下繰り広げられる祭りをそれぞれ描写したと作曲者は解説しています。後半の沖縄音階は琉球民謡に造詣が深く、作品の共作もされた両陛下にちなんでいます。作曲者指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:35|2013年06月11日 23:25:45 投稿
近衛秀健:行進曲集《平成の四季》:平成の春
「平成の春」は徳仁皇太子殿下と雅子様御成婚のパレードに際し、宮内庁式部職楽部と皇宮警察本部音楽隊によって初演されました。ABAの3部形式ですが、中間部は雅楽朗詠「嘉辰」の旋律によっています。千年来、慶事の折に詠じられた作品です。近衞秀健指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
4:39|2013年06月11日 23:18:09 投稿
ハインツ・シューベルト:讃歌的協奏曲
ハインツ・シューベルト(1908年~1945年)はデッサウで音楽を学び、ミュンヘン音楽院でブルックナーの大家、ジークムント・フォン・ハウゼッガーに師事し、以後は作曲家と指揮者の両方で活躍しました。作風は後期ロマン派で「大管弦楽のためのシンフォニエッタ」、「ヴァイオリンと管弦楽のための協奏的組曲」などを発表しています。彼はベルリン・フィルと縁が深くほぼこのオーケストラが初演を行っています。シューベルトは1945年に戦死し、楽譜もほとんど焼失してしまったようです。ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。ソプラノはエルナ・ベルガー、テノールはヴァルター・ルートヴィヒ、オルガンはフリッツ・ハイトマン。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
37:42|2013年06月09日 18:59:55 投稿
近衛秀健:宴の宵
この曲はセレナーデの形式を模して書かれました。夕暮れ時の恋の予感、ワクワクするような気分をみなぎらせた曲とのことです。この曲と「宴の朝」は皇太子徳仁親王殿下と小和田雅子様の御成婚を記念して書かれました。作曲者指揮近衛管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:55|2013年06月05日 22:12:13 投稿
近衛秀健:宴の朝
近衛秀健(昭和六年~平成十五年)は名指揮者・近衛秀麿の次男として誕生し、父と同じく指揮者・作曲家として活躍しました。この曲はマズルカのリズムで書かれていますが、これは野外で存分に跳ね踊る若さの表現とのことです。作曲者指揮近衛管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:20|2013年06月05日 22:06:38 投稿
小山清茂:管弦楽のための《信濃囃子》
小山清茂(大正三年~平成二十一年)は長野県の信里村で生まれ育ち、祭礼のお囃子や田植唄に囲まれて育ちました。西洋音楽を初めて聴いたのは小学校高学年の時、近くの町で行われた陸軍軍楽隊の演奏です。それに魅了された小山は長野県師範学校を卒業すると安部幸明に作曲を師事、渡邊浦人と知り合い日本の土に根差した音楽を作ることを決意します。「管弦楽のための《信濃囃子》」は昭和二十一年、第14回音楽コンクールで一位入賞を果たした作曲者の出世作です。故郷の秋祭りの神楽を主題にしたさk品です。芥川也寸志指揮新交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:37|2013年05月22日 21:46:54 投稿
平尾貴四男:ピアノ五重奏曲《春麗》
平尾貴四男(明治四十年~昭和二十八年)は化粧品販売を営む裕福な家に生まれ、慶應義塾大学に通う傍ら作曲をダンディの弟子、大沼哲に師事します。パリに留学してダンディが創設したスコラ・カントルムとそこから分かれたセザール・フランク音楽学校で作曲とフルートを学びます。この曲は「正月用の曲を書いてほしい」というNHKの依頼に応えて昭和二十年1月2日に完成し、4日にはラジオの電波に乗ってアジア各地に放送されました。正月用というにふさわしく、典雅な曲です。エレオノーレ弦楽四重奏団、ピアノは小池ちとせによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
8:07|2013年05月14日 20:23:09 投稿
屈文中:幻想序曲《帝女花》Op.23
屈文中(1942~1992)は四川生まれの作曲家で、北京で音楽を学んだ後1975年に香港に移り住み、そこで作品を発表しました。交響詩《十面埋伏》は1983年度のレコード金賞を受賞しています。「帝女花」は明朝末期の皇女、長平公主とその許嫁を主人公に据えた粵劇(広東語で演じられる京劇)を題材にしたヴァイオリン独奏付の標題音楽で、「樹盟(木の下での出会)」「兵劫」「庵遇(尼寺での再会)」「香天(甘き死)」の四部から成り立っています。ヴァイオリン独奏は西崎崇子、陳秋盛指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:04|2013年05月07日 22:02:36 投稿
山田一雄:日本の歌
山田一雄(大正元年~平成三年)はマーラーの弟子クラウス・プリングスハイムに師事し、マーラーにあこがれて指揮と作曲の二足のわらじを履いていました。この「日本の歌」は昭和十九年、深尾須磨子の詩に曲を付けた日本讃歌です。戦後の昭和三十四年に一部改訂され、この録音はおそらく改訂版と思われます。山田一雄(当時は夏精)指揮東京フィルハーモニー交響楽団演奏、ソプラノ独唱は伊藤京子。この録音はNHKFMで流されたNHKアーカイブスの音源を流用しています。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:32|2013年04月28日 09:14:13 投稿
佐々紅華:茶目子の一日(ノーカット版)
「君恋し」の作曲家、佐々紅華のオペレッタです。この曲は「ゐざり」などの現代では不適切とされる言葉を含んでいるためDVDなどでもその部分はカットされていますが、これはノーカット版です。茶目子:平井英子、お母さん:高井ルビー、先生&弁士:二村定一の歌唱、ビクター管弦楽団による昭和四年の演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
6:53|2013年03月19日 15:05:56 投稿
蕭泰然:1947序曲
蕭泰然は「台湾のラフマニノフ」と呼ばれる音楽界の重鎮です。妻が事業に失敗したためアトランタで工芸店を経営する傍ら、作曲を続けていましたが「出頭天行進曲」が戒厳令下の国民党政府に問題視されたため、1995年まで入国禁止のブラックリストに名前が載っていました。「1947序曲」は国民党の台湾弾圧「228事件」を描くとともに、海外勢力によって支配されてきた台湾400年の歴史と未来への希望を謳いあげた曲です。詩人李敏勇の「愛與希望」、牧師鄭児玉の「臺灣翠青」が合唱で歌われ、特に「台灣翠青」は台湾独立派が「台湾共和国国歌」に擬するほどの人気を得ています。ヴァフタング・ジョルダニア指揮ロシア連邦交響楽団演奏、モスクワ国立合唱団合唱。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:30|2013年03月10日 10:56:41 投稿
山田耕筰:壽式三番叟の印象に拠る組曲風の祝典曲
毎日大阪会館完成記念のために昭和三十二年作曲された曲です。毎日新聞社から祝典曲の依頼を受けた時は気乗りしなかった山田ですが、上方文楽「壽式三番叟」の公演を観劇してインスピレーションが湧き、その印象を7部からなる管弦楽組曲にしたということです。山田耕筰指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:19|2013年03月10日 10:29:54 投稿
深井史郎:交響的映像《ジャワの唄声》
深井史郎は近代フランス音楽の影響を受け、その中でもとりわけラヴェルの音楽が持つ明晰な人工美にあこがれました。彼の代表作「パロディ的な四楽章」でも「ラヴェル」と題された一章があります。この作品はそんなラヴェルの名刺ともいうべき「ボレロ」に強く感化された作品です。「ジャワの唄声」の主題はスンダ地方の「エス・リリン(アイスキャンディー)」という民謡からとられていますが、この旋律は日本民謡に酷似していたことから日本とジャワが民族的に同祖の存在であるという論説にも利用されました。戦後も深井は「エス・リリン」のような南方の旋律を好んで使い、ある映画では架空の日本民謡として登場させました。昭和十八年、朝比奈隆指揮日本交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
13:50|2013年03月08日 22:31:00 投稿
大木惇夫:従軍詩集
国民歌謡「隣組」で有名な飯田信夫の伴奏で、大木惇夫が自作の詩を朗読した録音です。大木は戦後の一時期、不遇な局面に立たされますが「大地讃頌」で復活しました。これはバタビアの放送局からラジオで日本国内にも流されました。飯田信夫指揮、大木惇夫朗読、ジャカルタ放送管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
20:37|2013年03月07日 15:06:03 投稿
團伊玖磨:交声曲《稀人・廣池千九郎讃歌》
廣池千九郎はモラロジー(道徳科学)の提唱者で、麗澤大学の創設者でもあります。この曲はモラロジーに共鳴し、廣池学園理事を務めた詩人、宗武志伯爵の詩「稀人」に團が音楽をつけたカンタータです。作曲者指揮、廣池光香独唱、東京工業大学合唱団合唱、東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:43|2013年03月03日 18:33:21 投稿
川島博:弦楽合奏のためのセレナーデ
川島博(昭和八年~)は信時潔門下の作曲家、長谷川良夫に作曲を学び、愛知教育大学教授、名古屋音楽大学教授を歴任して今は愛知教育大学名誉教授となっています。この「セレナーデ」はもともとマンドリン合奏のための作品ですが、作曲者はチャイコフスキーの「弦楽合奏のためのセレナーデ」を念頭に据えながら作曲していました。作曲者指揮、名古屋フィルハーモニー交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
16:46|2013年03月02日 21:47:12 投稿
ジヴォートフ:英雄的な詩
アレクセイ・セミョーノヴィチ・ジヴォートフは1904年にカザンで生まれ、レニングラード音楽院でムラヴィンスキーやショスタコーヴィチとともに音楽を学び、レニングラード音楽界の重鎮として活躍しました。1946年に作曲された「英雄的な詩」は大祖国戦争の苦難と勝利を描いたもので、1940年に作曲した「ロマンティックな詩」と対をなすものとして作曲されています。どちらもムラヴィンスキーが初演しました。これは1946年11月11日にムラヴィンスキーがレニングラード・フィルハーモニーを指揮して録音したものです。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
19:36|2013年02月24日 19:17:06 投稿
山田耕筰:組曲《新しき土》
昭和十二年に日独合作で撮影された映画「新しき土」に山田耕筰が曲をつけたのを組曲に編曲したものです。「新しき土」とは満洲のことで、地震と火山で崩壊した故郷を捨てて新天地へ飛躍しようというストーリーです。この曲は同年のドイツ公開に合わせてベルリンとドレスデンで作曲者自身の指揮により演奏されたとのことです。ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:40|2013年02月24日 18:38:22 投稿
ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲
イギリスの名指揮者、ヘンリー・ウッドの作曲した作品です。ウッドはシベリウスやマーラー、スクリャービン、シェーンベルクまでイギリスに紹介する一方で、バッハやヘンデルの忘れられた楽曲を近代的な編成に編曲して演奏しました。しかし何と言ってもウッドの第一の功績は「BBCプロムス」を創設したことです。この曲はトラファルガー海戦100周年を記念してポピュラーな歌をつなぎ合わせた作品であり、「埴生の宿」やヘンデルの「見よ、勇者は還る」、愛国歌「ルール・ブリタニア」も出てきますが、パーシー・グレインジャーによるこの編曲では「ロンドンデリーの歌」も奏されます。レナード・スラットキン指揮BBC交響楽団、BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラスによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
18:54|2013年02月24日 18:18:15 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第2番:第4曲
終曲「丘を越えて」(Allegretto-Allegro)は明治大学生時代の古賀がピクニックに行った帰りに思いついたマンドリン合奏曲「ピクニック」に歌詞を与え、歌謡曲としてつくられました。渡邊浦人指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
6:22|2013年02月22日 19:10:09 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第2番:第3曲
第3曲「ゆかりの唄」(Andante quasi adagio-Andantino)はディック・ミネが日活映画「緑の地平線」の挿入歌として歌っていました。渡邊浦人指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
6:38|2013年02月22日 19:03:24 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第2番:第2曲
原曲は昭和十九年の映画「あの旗を撃て」の挿入歌「雲のふるさと」(Andante sostenuto-Allegro-Allegretto)です。渡邊浦人指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:58|2013年02月22日 18:56:15 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第2番:第1曲
1曲目は昭和十七年に封切られた満映映画「迎春花」の同名の主題歌を原曲としています(Andante)。渡邊浦人指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
5:56|2013年02月22日 18:43:15 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第1番:第4曲
終曲「建設の歌」(Moderato-Allegro vivace-Lento-Andante-Lento-Allegretto-Maestoso)は国策映画「熱砂の誓ひ」の主題歌として伊藤久男が吹きこんだ歌が原曲です。古賀政男指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
8:24|2013年02月21日 14:56:41 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第1番:第3曲
第3曲は「四月の或る日」(Moderato)です。原曲は画家・東郷青児の娘、たまみのデビューを祝って昭和二十八年に贈られた曲です。古賀政男指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
3:42|2013年02月21日 14:45:12 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第1番:第2曲
第2曲は「影を慕いて」(Andante cantabile)です。古賀政男指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:45|2013年02月21日 14:36:14 投稿
渡邊浦人:古賀政男の主題による交響組曲第1番:第1曲
古賀政男の歌謡曲を主題として昭和四十七年、交響組曲《野人》で知られる渡邊浦人が作曲したものです。第1曲は「酒は涙か溜息か」(Adagietto sostenuto-Allegretto)です。冒頭にアナウンスが入っています。古賀政男指揮東京交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
8:44|2013年02月21日 14:27:15 投稿
シャヒディ:交響詩《サド》
タジキスタンの作曲家トリブホン・シャヒディの作品です。シャヒディはハチャトゥリアンに作曲を師事しましたが、師譲りの豪快なサウンドが聴いて取れます。ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:36|2013年02月21日 12:12:45 投稿
オルフ:エントラータ
「カルミナ・ブラーナ」で有名なオルフがウィリアム・バードのヴァージナル曲「鐘」を五群のオーケストラとオルガンのために編曲したパッサカリア形式の作品です。ヘルマン・シェルヘン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
8:38|2013年02月21日 11:43:13 投稿
平井康三郎:箏大合奏と3人の独奏による祝典協奏曲ハ長調
歌曲「平城山」や「スキー」で有名な平井康三郎(平井保喜)が昭和三十七年、正派創立五十周年のために作曲した邦楽器のための合奏曲です。バロック時代の合奏協奏曲の形式をとり、第1楽章アレグロ、第2楽章アンダンテ・グランディオーソ、第3楽章アレグロ・コン・ブリオから成っています。作曲者指揮正派合奏団、独奏は後藤すみ子・中島靖子・三宅倫子による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
9:58|2013年02月20日 20:58:59 投稿
ムソルグスキー:禿山の一夜(レイボヴィッツ編)
ムソルグスキーの交響詩《禿山の一夜》です。この曲はフランスに亡命したポーランド人指揮者ルネ・レイボヴィッツがリムスキー=コルサコフ校訂版に基づき編曲したものです。この曲はウィンドマシーンなどを導入したり、最後が朝を迎えるのではなく冒頭の主題がまた顔を出して悪魔の勝利で終わるなど一癖も二癖もある曲です。ルネ・レイボヴィッツ指揮ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラによる演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
10:49|2013年01月05日 09:42:15 投稿
ヘンツェ:管弦楽のための組曲《テレマニアーナ》
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926~2012)は新左翼のスタンスに立った作曲家ですが、同時に前衛的な技法とは距離を置いた作曲を行っていました。この曲は1967年、ベルリン・フィルの委嘱によりテレマンの「パリ四重奏曲集」から第6番を編曲したものです。ゲルト・アルブレヒト指揮ベルリン放送交響楽団による演奏。 今まで投稿した動画→mylist/34165070
12:04|2012年12月25日 10:00:16 投稿
三木鶏郎:選挙くせものこわいもの(選挙ぶし)
三木鶏郎(1914~1994)は東京帝国大学法学部在学中から高校の先輩である諸井三郎に作曲を師事します。終戦後は楽団を結成し、コミックソングやCMソングを数多く作ってヒットを飛ばしました。歌詞に出てくる「お軽」は仮名手本忠臣蔵に出てくる登場人物です。今まで投稿した動画→mylist/34165070
1:09|2012年12月14日 09:21:07 投稿
江文也:田園詩曲Op.5-2
昭和十三年から十五年にかけ、JOAKは日本の旋律を用いた管弦楽曲「國民詩曲」の作曲を様々な作曲家に委嘱しました。江もその一人で、まぎれもない日本であった台湾の旋律(→sm19246454)を用いた本作品を作曲しています。皇紀二千六百年奉祝音楽として「交響曲第1番」を、汪兆銘率いる南京国民政府のために「東亜民族大行進曲」を、その他日本の宣伝映画のために作曲した経歴は、戦後蔣介石政権に「漢奸」として逮捕される口実になりました。国民党が台湾に逃げても江は故郷に戻ることができず、文化大革命では「右派分子」として今まで作曲した楽譜を燃やされ、名誉回復がなされても寂しい晩年を過ごしました。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
9:45|2012年10月31日 17:13:57 投稿
江文也:第二生蕃歌曲集より「牧歌」
江は昭和十年代に「生蕃歌曲集」と名のつく作品を2つ作曲しました。台湾を歌手として巡行していた際、台湾土着の音楽を数多く採譜していたのがきっかけです。「生蕃」とは台湾の原住民族で、漢化しなかった部族を総称した日本側の名称です(漢化した部族は「化蕃」と呼ばれました)。第一生蕃歌曲集は歌詞をオノマトペ的に作り替えたのに対し、第二は生蕃のイメージに従った自由な日本語詞を付しています。江は「牧歌」のモティーフから国民詩曲を作曲しています。作曲者による独唱、ビクター室内管弦楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
3:34|2012年10月31日 16:38:30 投稿
江文也:故都素描Op.15
「ピアノのための16のバガテルOp.8」から選んで管弦楽に編曲し、新しく作品番号をつけた作品です。チャルメラ―劇場の空気ー廃墟にて―牧童と垂柳―北京正陽門の5つの部分から成り立っています。ムソルグスキーの「展覧会の絵」を念頭に作曲されたらしく、北京正陽門では繰り返しの回数が演奏者の任意に任されています。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
14:14|2012年10月30日 20:08:32 投稿
山田耕筰:詩朗読による付随音楽《地雷爆発》
北原白秋の詩を山田耕筰が作曲し、朗読した作品です。「日本とドイツの人殺しごっこの真っ最中」というシニカルな言葉は後年の愛国詩・戦争詩を手掛けた白秋からは想像もできません。 今まであげた動画→mylist/34165070
6:23|2012年10月30日 19:46:05 投稿
江文也:台湾舞曲Op.1
台湾生まれのクラシック音楽作曲家、江文也(1910年~1983年)の出世作です。習作として「南の島に拠る交響的スケッチ」などもありますが、本作品が作品番号第1番を与えられています。江は電気工学を学ぶ傍ら東京音楽学校夜間部で声楽を専攻し、山田耕筰に作曲を学びました。「台湾舞曲」は1936年のベルリン五輪芸術競技で師匠の山田の作品などと出品され、参加賞のメダルを授与されました(3位入賞などとあるのは誤り)。この作品はストコフスキも録音しているということです。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
8:34|2012年10月28日 12:55:20 投稿
箕作秋吉:バリトンと九重奏のための芭蕉紀行集Op.8-2
箕作はドイツ留学で物理化学を学ぶ一方、ゲオルク・シューマンに音楽を師事しました。帰国後は海軍技師として奉職する傍ら、「秋吉元作」の筆名で作曲活動も続け、「古典小交響曲ニ長調」はヴァインガルトナー賞を授与され、皇紀二千六百年奉祝音楽として作曲された「序曲《大地を歩む》」は大東亜戦争中も盛んに演奏されました。この作品は西洋風な3曲目から5曲目を省いて収録されています。江文也によるバリトン、ビクター室内管弦楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
5:48|2012年10月28日 12:44:29 投稿
箕作秋吉:室内管弦楽のための音詩《芭蕉紀行集》Op.8-3
名門の学者一族、箕作家が輩出した作曲家、箕作秋吉(明治二十八年~昭和四十六年)の代表作です。もともとはバリトン独唱とピアノのための歌曲集(Op.8-1)でしたが、後にバリトン独唱と九重奏版(Op.8-2)、そして室内管弦楽のための本作品と3つの版があります。山岡重信指揮読売日本交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
7:15|2012年10月27日 16:47:47 投稿
尾高尚忠:夜曲Op.16-1
昭和十七年、尾高が義弟のチェリスト、倉田高と演奏旅行中に思いついた主題をまとめた小三部形式の作品。同じく「夕陽讃歌」という作品がOp.16の番号を与えられていますが録音はありません。井上頼豊によるチェロ、村上弦一郎によるピアノ演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
4:17|2012年10月26日 17:21:40 投稿
大木正夫:夜の思想
交響曲第5番「ヒロシマ」やカンタータ「人間をかえせ」などで作風的にも政治的にも前衛と思われがちな大木ですが、その本質は牧歌的な叙情にあふれた民族的ロマン主義者です。昭和十二年に作曲された「夜の思想」は尺八の響きからインスピレーションを受けた作品で「木がさかさまに走るのは夜の思想である」という詩の一節から題名がとられています。山岡重信指揮読売日本交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
11:22|2012年10月26日 17:12:48 投稿
諸井三郎:チェロとピアノのための一楽章ソナタOp.3
ドイツ流の重厚な作風を特徴とする、諸井三郎(明治三十六年~昭和五十二年)の若書きの作品です。初演当時は「チェロ・ソナタ第3番」でしたが、留学先のドイツから帰ってきた諸井が一部を除いてほとんどの作品から作品番号を取り上げ、新たに番号を付け直しました。Op.3は新たに付け直された番号です。作曲当時、スクリャービンにかぶれていた諸井は単楽章でソナタを書く癖がありました。このような作品が独学者によって書かれていたというのも驚きです。井上頼豊によるチェロ、村上弦一郎によるピアノ演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
15:00|2012年10月26日 16:48:15 投稿
大沼哲:マルシュ・オマージェ(Marche hommagée)
大正天皇銀婚式を祝して作曲された行進曲です。大正天皇は西洋音楽を好まれ、皇太子時代には陸軍戸山学校をお忍びで訪れて軍楽隊の生演奏による名曲を鑑賞されました。この曲は管弦楽版と吹奏楽版があり、吹奏楽版は「誓忠行進(曲)」と漢字表記です。また誤植により「オマージェ」が「オマージュ」と表記され、それが一般に根付いて今に至っているとのことです。山川千秋指揮山形交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
8:35|2012年10月25日 18:14:15 投稿
大沼哲:皇太子殿下御成婚奉祝前奏曲
摂政宮時代の昭和天皇と香淳皇后の御成婚を記念して作曲された作品です。元は弦楽四重奏による構想でしたが、吹奏楽を好まれた大正天皇の思し召しにより吹奏楽曲として完成されました。冒頭は日の出の描写で日出づる国の若き東宮を、続いて展開する曲想は常に御民と共にある皇室の悠久の歴史を表しています。岩村政次郎指揮海上自衛隊東京音楽隊による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
11:35|2012年10月25日 18:03:19 投稿
橋本國彦:交声曲《英霊讃歌》
昭和十八年、元帥山本五十六海軍大将の追悼に捧げられた曲です。歌詞は東京音楽学校校長だった乗杉嘉壽の作です。敗戦の報せを聞いた橋本が総譜を破いたため、オリジナルスコアは残っていないとのことです。橋本には南京陥落を祝う「光華門」(作詞者は何と中勘助!)もあり、そちらも手に入ればアップしたいと思っています。作曲者指揮、東京音楽学校管弦楽団と同合唱団による演奏。独唱は藤井典明。歌詞はこちら→http://anond.hatelabo.jp/20121025173123 今まであげた動画→mylist/34165070 (追記:もっと良い音源が手に入ればそちらに差し替えます)
16:22|2012年10月25日 17:38:15 投稿
山田耕筰:音詩《神風》
皇紀二千六百年奉祝音楽の一つとして作曲された作品です。戦いの予兆と戦、元軍のマーチ、神風に感謝する日本の祈りなどリヒャルト・シュトラウス張りの作品になっています。途中でホルンが吹く旋律はワーグナーの「ジークフリート」の動機を引用しています。ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
13:02|2012年10月24日 21:29:01 投稿
平井丈一朗:無伴奏チェロ幻想曲《北斎》
小学生時代の作曲者が葛飾北斎の絵を見て受けた印象を成人して曲に仕上げた作品です。現代的なパッセージが頻出しますが、よく注意すると「君が代」のパラフレーズになっています。作曲者による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
15:04|2012年10月24日 21:18:22 投稿
平井丈一朗:チェロと室内管弦楽のための協奏風ロンド
チェロの難技巧を織り交ぜつつ、チェロと管弦楽の掛け合いを描いた小品です。皇太子時代の今上天皇御台臨を仰いで初演されました。作曲者の指揮と独奏、グランダーツ室内オーケストラによる演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
8:19|2012年10月24日 21:01:13 投稿
平井丈一朗:チェロと弦楽のための《イスラ・ヴェルデの詩》
平井はパブロ・カザルスにチェロの教えを受けた愛弟子でもありました。イスラ・ヴェルデはカザルスが10数年を過ごしたプエルトリコの主都サン・ホアンにある地名です。リゾート開発のため、カザルスは立ち退かねばなりませんでした。その後まもなくにカザルスは逝去しました。この曲は岸辺によす波を見ながら故郷を想うカザルスとプエルトリコの民衆を描いています。作曲者の指揮と独奏、グランダーツ室内オーケストラによる演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
11:38|2012年10月24日 20:53:55 投稿
安益泰:交響詩《降天聲樂》
昭和十一年に作曲された、雅楽「越天楽」のパラフレーズと思しき作品です。安にはほかにも幻想曲《越天楽》という作品がありますが、この曲との関連性は不明です。金萬福指揮KBS交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
11:31|2012年10月23日 00:40:40 投稿
平井丈一朗:チェロと弦楽のための祝典序曲
平井丈一朗は「平城山」や「スキー」で有名な平井康三郎の息子でチェリストですが作曲家でもあります。徳仁皇太子殿下と雅子殿下のご成婚を祝して作曲された作品です。中間部には皇太子殿下との演奏のために作曲された「優雅なるアレグレット」の旋律が使用されています。この作品は日テレ系列のご成婚特別番組で初演されました。平井丈一朗指揮平井丈一朗チェンバーオーケストラによる演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
13:20|2012年10月17日 23:37:04 投稿
齋藤高順:今様
小津安二郎の映画「秋刀魚の味」や「東京物語」に曲をつけ、行進曲「ブルーインパルス」などを作曲し、航空自衛隊の音楽隊長を務めた齋藤は、ショパンやラフマニノフを手本とする作曲家でもありました。「今様」はオーケストラ・アンサンブル金沢の海外公演の際のアンコール・ピースとして作曲された作品です。岩城宏之指揮オーケストラ・アンサンブル金沢による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
2:27|2012年10月17日 23:21:44 投稿
大沼哲:序曲《昭和禮讃》
冒頭の旋律は大正天皇崩御の報せに驚く国民を、その次に出てくる子守唄風の旋律は悲しみと祈りを表します。作曲者はそこで悲しみを打消し、新しき昭和の御代を生き生きと描こうとしますが、嘆きの旋律はまだしばらく続く。しかし次第に明るさを取り戻し、国民の平和を牧歌的な風景で表します。山川千秋指揮山形交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
9:16|2012年10月17日 23:13:10 投稿
メンゲルベルク:オランダ王国国歌による前奏曲
1898年、オランダのウィルヘルミナ女王戴冠のために、メンゲルベルクが国歌を用いて作曲した作品(即位自体は1890年にしている)。1924年4月14日、メンゲルベルク指揮ニューヨーク・フィルハーモニックによる演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
4:21|2012年10月17日 23:05:14 投稿
オランダ王国国歌《ヴィルヘルムス・ファン・ナッサウエ》(管弦楽版)
ウィレム・メンゲルベルクの従兄弟であるリュドルフ・メンゲルベルクの編曲による国歌です。1938年11月30日、メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
2:16|2012年10月17日 22:56:03 投稿
南アフリカ共和国国歌《南アフリカの呼び声》(管弦楽版)
1957年から1994年まで南アフリカの国歌だった「南アフリカの呼び声」(Die Stem van Suid-Afrika)です。1997年、マンデラ大統領の大統領令により「神よ、アフリカに祝福を」(Nkosi Sikelel' iAfrika)の後に続けてアフリカーンス語と英語で歌われるようになりました。岩城宏之指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
1:16|2012年10月16日 23:27:18 投稿
瀬戸口藤吉:野球行進曲
東京六大学リーグは大正十四年に始まり、翌年には明治神宮外苑野球場が完成しました。当時東京帝国大学と法政大学の学生オーケストラの指導をしていた瀬戸口がその縁から作曲した行進曲です。谷村政次郎指揮海上自衛隊東京音楽隊演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
3:51|2012年10月16日 23:20:43 投稿
瀬戸口藤吉:ラヂオ行進曲
JOAK(東京放送局)の大正十四年三月二十二日の放送を記念して作曲された曲。冒頭の旋律は「JOAK」のコールサインを模したものと言われています。谷村政次郎指揮海上自衛隊東京音楽隊による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
3:41|2012年10月16日 23:14:30 投稿
安益泰:合唱と管弦楽のための交響幻想曲《韓國》
安には交響幻想曲第2番《極東》という作品があるので第1番のナンバリングがされるのかもしれませんが、《極東》の楽譜が紛失しているらしいので詳しいことはわかりません。この録音は自作自演のそれとは違って民族楽器を使っているのか、キンキンした響きが入っています。1991年、金萬福指揮KBS交響楽団、同合唱団による演奏。嫌韓コメは控えるようお願いします。 今まであげた動画→mylist/34165070
30:41|2012年10月14日 16:47:44 投稿
安益泰:合唱と管弦楽のための交響幻想曲《韓國》(自作自演)
韓国の実質的な国歌「愛国歌」の原曲です。安益泰(1906~1965)はアジア人として(そして「大日本帝国臣民」として)唯一リヒャルト・シュトラウスに学んだ作曲家です。この曲にもシュトラウス仕込みのオーケストレーションが息づいています。国歌の作曲者であるにも関わらず満洲国建国10周年祝典音楽を作曲して演奏をするフィルムが見つかったことで親日派と認定されています。作曲者指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニック、韓人団体合唱による演奏。嫌韓コメは控えるようお願いします。 今まであげた動画→mylist/34165070
30:30|2012年10月14日 16:21:37 投稿
マックス・ローヴェンゾーンの退任に於けるメンゲルベルクの挨拶
1936年11月22日、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席チェロ奏者マックス・ローヴェンゾーン退任コンサートでのメンゲルベルクの肉声です。途中で切れていますがこれは仕様です。 今まであげた動画→mylist/34165070
1:47|2012年10月14日 15:59:04 投稿
ゲルスター:祝典序曲1948
ドイツの作曲家、オトマール・ゲルスターOttmar Gerster(1897~1969)による、ドイツ1848革命100周年を記念した、チューリンゲンのドイツ社会主義統一党の委嘱作品です。「インターナショナル」「ラ・マルセイエーズ」「兄弟よ、太陽へ、自由へと進め」「同志は斃れぬ」などの引用がされています。ホルスト・シュタイン指揮ライプツィヒ放送交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
6:36|2012年10月13日 21:51:20 投稿
瀬戸口藤吉:伏見若宮殿下行進曲
「軍艦行進曲」の作曲者、瀬戸口藤吉(慶応四年~昭和十六年)による、伏見若宮博恭王殿下に捧げられた作品。写真は青年時代の博恭王殿下です。谷村政次郎指揮海上自衛隊東京音楽隊による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
2:25|2012年10月13日 21:38:43 投稿
中華民國國旗歌(管弦楽版)
中国人で初めての管弦楽曲「懐旧序曲」を作曲した黃自の作曲。小澤征爾指揮新日本フィルハーモニー交響楽団演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
0:55|2012年10月12日 16:37:04 投稿
山田耕筰:君が代を主題とせる御大典奉祝前奏曲
大正四年完成。昭和五十八年、山田一雄指揮東京都交響楽団、東京混声合唱団演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
12:44|2012年10月12日 16:31:30 投稿